半規管の微細構造


骨迷路と膜迷路
半規管は加速度センサー
から引き続いて、内耳、特に半規管の話です。


上は以前にアップしたイラスト、右の内耳を外側から見たものです。骨迷路の中にほとんど同じ形をした膜迷路が入っているのですが、後半規管と卵形嚢の膜迷路だけを取り出してみると、下の模式図のようになります。
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半規管は半弧の管状の構造をしていて、両端は卵形嚢につながっています。(正確には後半規管と前半規管は片方の端では、お互いに合流して卵形嚢につながるのですが、ここでは前半規管を省略しています。)片方の端は膨らんでいて膨大部といい、その中には膨大部稜という感覚神経が集まっている部分あります。感覚神経からは感覚毛という毛状の構造が伸びていて、先端はクプラというゲル状の物質に突き刺さっています。
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頭が後ろ向きに回転する場合、半規管内のリンパ液は頭の回転しようとする方向と反対向きに流れることになります(下図)。
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それによってクプラもまたリンパ液の流れる方向に引っ張られますから、感覚毛が動いて、それがきっかけとなり感覚神経が興奮します。
その興奮は脳へと伝わり、反射的に眼球を下向きに回転させます。つまり急に頭が後ろに回転しても、目は同じ場所を見続けることができるわけです。

以上が正常な半規管の働き、回転に対する加速度センサーとも言うべきものです。また、頭が急に動いても同じものを見続ける事が出来る仕組みは、デジタルカメラの手ぶれ補正にも似たものと言えると思います。

さて次回は、病的な半規管の働き、誤作動によってめまいが起こる病態についてお話ししたいと思います。

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Commented by さとり at 2013-10-06 12:16 x
STの学校へ行っているのですが、全く聴覚解剖がわからず、検索していたところこちらのブログに辿りつきました〜!内耳のyoutube動画がすごくわかりやすかったです。ありがとうございました。がんばってみます☆
Commented by jibikai at 2013-10-08 15:04
さとりさん、ようこそ!
STを目指しているんですか。ぜひ、頑張って下さい。
by jibikai | 2011-09-05 01:04 | 耳のはなし | Comments(2)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


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