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花粉症緩和米〜あなたは食べたいと思いますか?〜
今日のyahoo! Japanのトップ記事より。
「くしゃみ3分の1に=花粉症緩和米、マウスで効果」

だそうです。
この花粉症緩和米というのは、以前から研究されていたものですが、要は遺伝子組み換えにより、米の中にスギ花粉の抗原を作る様にし、それを日常食べることにより、スギ花粉に対する過敏性を低下させようというものです。一種の免疫療法、あるいは減感作療法といえると思います。

現在の、花粉症を含むアレルギー性鼻炎に対する治療は、「抗原の除去」、「抗アレルギー薬による薬物療法」、「手術」、「免疫療法」などが大きな柱となっています。
抗原の除去とは、具体的には、花粉症なら花粉を吸入しない様にすることや、通年性アレルギーであれば、ダニやホコリを減らすため、換気や掃除をマメにやることなどで、これは、患者さんにとっては面倒ですが、例外なくやった方がいい治療法です。ただし残念ながら、いくらがんばっても身体に侵入する抗原をゼロにはできません。そこで、他の治療を組み合わせる必要があるのです。
最も手っ取り早いのは薬物療法で、副作用もほとんどなく、また早めに薬を飲むことでほとんどの方は日常支障のないレベルまで、症状を抑えられます。ただし、あくまでも対症療法ですので、例えばスギ花粉症であれば、毎年2月頃から4月末か5月はじめまでは薬を飲み続けなければなりませんし、通年性アレルギーでは、症状のひどい方は一年中薬を飲み続けることになります。
アレルギー性鼻炎に対する手術療法としては、レーザーや高周波で鼻の粘膜を灼く手術が広く行われています。当院では高周波で灼いていますが、この治療法の長所は「効果が数年程度持続すること」、「薬ではなかなか良くならない様な頑固な鼻づまりに対しても効果のあること」があげられます。ただし短所としては、手術直後の鼻血や痛み、それから手術後1〜2週間はむしろ鼻づまりが強くなることがあげられます。
最後の免疫療法ですが、現在は「減感作療法」といいまして、スギ花粉症やホコリによる通年性アレルギーの方に対して、皮下注射で行われています。方法は最初は薄い濃度のアレルゲンエキス(スギエキスやハウスダストエキス)を皮下注射し、週1,2度のペースで、徐々にエキスを濃くしていき、間隔も月1〜2度程度にのばしつつ、継続していきます。これにより、身体に有害なアレルギー反応を起こりにくくする抗体が作られていき、症状が徐々に軽くなっていきます。この治療法の長所は、現在のところ唯一の原因治療であり、将来にわたって薬の休止や減量が望めることがあげられますが、短所として、ごくまれに、「注射後一時的に、喘息の様な呼吸困難が起こったり、血圧が低下したりする(アナフィラキシーショックといいます)おそれのあること。」、「そのため注射後30分程度は医院や病院でおとなしくしていなくてはならないこと。」、「治療は数年間も続けなくてはならないこと。」、「やっぱり、注射は痛いこと。」などがあげられます。医療機関の側としても、労多くして報われずといいますか、アナフィラキシーショックに対する備えとか、結構大変な治療の割には、保険では安く買いたたかれていますので、みんなある程度ニーズがあるのはわかっていながら、やっていないのが現実です。うちの医院では、どうしても薬では良くならない方、若い女性など将来的に妊娠出産などで薬を飲めなくなる可能性のある方、比較的ひどい通年性アレルギーの子供などを対象に、減感作療法を行っていますが、思ったよりも途中で脱落する方も少なく、効果もあがっています。

で、話を元にもどしまして、花粉症緩和米の話ですが、実現されれば現在行われている皮下注射による減感作療法にくらべて、アナフィラキシーショックの起こる可能性は少なく、通院の煩わしさもなく、痛くもかゆくもない、と一見いいことずくめのようです。ただし、これは食品になるでしょうから、保険は効かず割高になること、花粉症の人とそうでない人が家族にいれば別々に炊かなければいけないこと、そして何よりも、発ガン性などの安全性が確かめられていないことなどが問題と思われます。なぜ、こんなものを研究しているのでしょうか。どうもこれは政府の下位機関である、独立行政法人農業生物資源研究所というところでやっているようなのですが、結局、スギ花粉症にかかっている医療費を何とか削減したいだけのような気がします。

実用化されたとして、少なくとも当院に通院中の患者さんや、家族には勧めないつもりです。どうも、これは政府にだまされている様な気がしないでもなく、本当に安全なのか、効果があるのか、様子を見てから手を出しても遅くはないと思います。医食同元とは言いますが、この場合ちょっとそれとは違う、不気味さを感じてしまいます。

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by jibikai | 2005-11-01 12:41 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)