耳管開放症と急性低音障害型感音難聴ー症状についてー

耳管開放症と急性低音障害型感音難聴は、片や耳管機能不全、片や内耳障害であり、別の病気です。しかしながら症状に似通った点があること、女性に好発することなどは共通しておりしばしば鑑別診断が難しいことがあります。では、症状は何が共通していて何が違うのかについて、今回はお話ししてみたいと思います。
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前回同様、耳管開放症62例と急性低音障害型感音難聴225例を対象としまして、症状のあった割合を見てみました。
両疾患に共通して耳閉感が最も多く、6割を超えます。その他、難聴、耳鳴、めまいは似たような割合でみられます。細かく話を聞くと同じ耳鳴でも、耳管開放症では拍動性のものが多かったりと違いもあるのですが、そこまで細かく分類しなければほぼ同等の割合となります。めまいですけれども、本来めまいのないものが急性低音障害型感音難聴なのですが、立っていられないほど大きなめまいがあるもの以外は急性低音障害型感音難聴に含めることが多いので、今回もそれに従いました。
耳管開放症でめまいとは意外な感じがする方もあるかも知れませんが、実際統計をとってみると21%の方がめまいを訴えていました。自律神経失調によるめまいや、一部は内耳性のめまいもあり得るのではないかと考えています。

自声強聴(自分の声が大きく聞こえる、響くなどの症状)、呼吸音聴取(自分の呼吸の音が聞こえる)、耳痛の3症状は耳管開放症では見られるケースがあるのに対し、急性低音障害型感音難聴ではほとんど見られず、これらの症状があれば、耳管開放症の可能性が高いと考えられます。

また、耳管開放症では耳閉感、自声強聴、呼吸音聴取の症状は立っている時に起こりやすく、深くお辞儀をするように頭を下げたり、横になったりすると軽くなったり、消失したりすることが多いのです。

耳管開放症で典型的な例では、鼓膜が呼吸に伴って膨らんだり凹んだりしますから診断は容易なのですが、そうでない例では鼓膜は正常です。その場合は特に問診が重要になってくることを、あらためて確認した次第です。

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Commented at 2013-10-07 21:53 x
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Commented at 2013-10-07 22:10 x
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by jibikai | 2013-09-06 18:26 | 耳のはなし | Comments(2)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


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