ネットと医療(中編)

ちょっと思い立ってネット(インターネット)と医療について書いていますが、今日はその中編です。

ちょっと長くなりますので、忙しい方は写真だけ見て帰っていただいても結構ですよ(笑)。
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さて、ネットが普及する以前の従来型のメディアとしては、書籍、新聞、TVなどがあるわけですが、いずれも個人が情報を発信するにしては敷居の高いもので、情報の送り手というものは、国や自治体、あるいは企業などの組織だったり、個人であっても一部の知識人とかその道の権威という人に限られていたように思います。一般人はそれらメディアから発せられる情報を受け取るのみ、という構図でした。
ところがここ数年のネットの爆発的普及により、その構図は劇的に変化しました。誰もがちょっとした知識とコストのみで、しかも大して時間もかけずに、世界中に向かって情報を発信できるようになり、一部のメディアが独占していた情報を発信する権利が、広く一般に開放されたということで、情報の民主革命と言っても過言じゃないと思います。
で、今はまさに革命の進行過程における混乱期にあるんじゃないかと思っているわけです。混乱期には、いいこと悪いこと混在して起こるものです。メディアの民主化のメリットとしては、今更ここでくどくどと書くまでもないのですが、一応、ごく僅かな例を挙げます。例えば、ブログのように誰でも自己表現や情報の発信ができるようになったりとか、しかも双方向性に個人同士で議論し合えたり、知らない情報は教え合ったりできるようになりましたし、yahoo!やgoogleのような検索エンジンの発達により、どんなマイナーな検索キーワードを打ち込んでも結構な情報が得られるようになりました。
一方のデメリットとしては、嘘や不確かな情報、個人情報を暴露したり、個人を攻撃するような情報であっても、何ら監修のようなものを受けることなく、発信されてしまうことです。

ネット上を流れている医療に関する情報にも同じことが言えます。検索エンジンで、症状を列記したり、病名を入力したりすれば、かなり頻度の少ない病気であってもかなりの数のサイトがヒットするはずです。その内に最初にヒットするページには、本当のことが書いてあると信じていいのでしょうか?残念ながら答えはNOであることも多いようです。

次回は、実際に自分がある程度の知識のある耳鼻科的キーワードでググってみて、ヒットしたサイトについて検証すると共に、今まではあり得なかった、ネット社会ならではの事例などについてご紹介したいと思います。
Commented by osha-p at 2007-05-11 21:21
検索で強いサイトというのは、ビジネスサイト系、特にオーバーチュア登録サイトは強いですね。アフェリエイトでSEOをしっかりやってるサイトも強いです。
私が信用するのは、医師が関係している病院サイト、学会サイトですが、
ネットの特徴として読ませる文の長さの最適量からすると、内容が似たり寄ったりになるので基本は書籍、何人かの著者のものを数冊何度も読み直すのが一番です。
Commented by jibikai at 2007-05-12 08:50
>osha-pさん、インターネットを利用して患者さんを啓蒙していくという取り組みは、残念ながら、学会系、病院系、医師個人のサイトなどはやっと充実しつつあるような状況で、なかなかアクセスアップまでは配慮していないところが多いですよね。その点、健康食品や健康器具、保健では認められていないような治療を行うような無資格の”治療家”や”施術者”と称する人たちのサイトに、後塵を拝するような形になっています。医療情報を読む側の方々も、いろいろのサイトにあたってくれれば、信用できる、できないの目は肥えてくるとは思うのですが、osha-pさんのように探求心の強い方はなかなかいらっしゃらないので、どうしても耳障りのいいことをいっているところへ、引き込まれてしまうのではないかと想像しています。
by jibikai | 2007-05-11 19:37 | Comments(2)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


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