耳鼻科医の診療日記
jibika.exblog.jp
  ↑ あさひ町榊原耳鼻咽喉科の公式サイト。是非こちらもご覧下さい。

あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ
お知らせ・連絡先
【重要!】
いわゆる医療相談につきましては、誤解を招く恐れ、また実際の治療の妨げになる懸念があるため、お受けしておりません。
例えコメント欄に個々の診断や治療方針についての質問を書き込まれましても、一切返答いたしませんので、ご了承ください。


【連絡先】
あさひ町
榊原耳鼻咽喉科医院
〒990-0024
山形市あさひ町7−25
院長  榊 原  昭


【あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院のホームページ】
診療に関するご案内。
耳鼻科やアレルギー科の病気の情報などを提供しています。

【当院の携帯用サイト】
下のQRコードを読み込んでアクセスして下さい。↓↓↓


当ブログ、ホームページともリンクフリーです。

【お願い】
イラストや写真の
無断使用はご遠慮下さい。
記事が参考になったら、コメントをお寄せ下さい。

【ランキングに参加しています】
他の医学系ブログを見たい方は、下のリンクからどうぞ。
1日1回のクリックで耳鼻科医ブログに投票できます!
応援よろしく!!


【リンク】

My Blogs

小児の耳鼻科疾患



アレルギー疾患の解説


愛用品の紹介や雑談系。病気の話以外のブログ。

【その他の外部リンク】

初めての補聴器選びからトラブルや疑問にお答えします。時々趣味の話も。


あいち補聴器センターブログ すべては聞こえのために

めまい診療

診療所院長の独り言

パニック障害 入門

新型インフルエンザ対策関連情報-Yahoo!ヘルスケア-
お気に入りブログ
カテゴリ
タグ
以前の記事
ライフログ
検索
ブログパーツ
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
カテゴリ:耳鼻科全般( 34 )
風邪をひくと熱が出るのはなぜか?
インフルエンザの流行も終息し、ちょっと季節外れかも知れませんが、今回は発熱について。
発熱は色々な原因で起こりますが、今回は風邪限定の話です。風邪はほとんどがウイルス感染で、原因となっているウイルスはライノウイルス、コロナウイルス、インフルエンザウイルス、RSウイルスなどがあります。一般的には体外から侵入したウイルスが暴れまくって組織を破壊した結果、発熱すると思われています。しかし、組織破壊性はウイルスによって異なり、インフルエンザでは高いのですが、風邪の原因として頻度の高いライノウイルスなどでは、あまり高くありません。風邪全体の割合からすれば、むしろ、ウイルス感染に呼応して起こる自分自身の免疫反応が発熱を引き起こすことの方が多いのです。
免疫反応が発熱を引き起こすメカニズムを、簡単に書きます。まず、ウイルスが侵入しますと、これを殺そうとして樹状細胞、マクロファージ、単球、顆粒球などが動員されます。これらの細胞は、ウイルスを殺したり、ウイルスに感染してしまった自分の細胞を破壊したりします。それと同時に、身体に非常事態が起こっていることを知らせるため、サイトカインという化学物質を放出します。これが視床下部の体温中枢に作用し、いわばサーモスタットの設定をより高体温の側にセットし直します。視床下部からの命令により、身体は寒気を感じ悪寒、震えが起こります。全身の筋肉が震えることにより熱産生が増し、同時に皮膚血管の収縮が起こり、体表からの放熱が減少するため体温が上昇するのです。
発熱を促すために免疫細胞が放出するサイトカインを内因性発熱物質といい、それに対してウイルスそのものは外因性発熱物質ということになります。どちらが発熱に大きく関係しているかというと、イメージ的には外因性発熱物質なのですが、実際には内因性発熱物質の方なのです。すなわち、風邪の熱を産生しているのはウイルスではなく、実は自分自身の身体なのです。しかも、それは免疫能の亢進やウイルスの発育増殖の抑制など、合目的な反応であることが分かっています。
一方、感染の後期においては、体温中枢のサーモスタットは設定を平熱の側へ戻され、熱を放出するため血管拡張が起こって手足が温かく感じられるようになり、汗もかいて楽になっていきます。
さて、ここで、風邪の熱は下げるべきなのなのか、という疑問がわいてきます。発熱は正常な免疫反応であり、感染を抑制するものであることから、食事や睡眠が十分とれているようなら、薬での解熱は不要というのが最近の考え方です。逆に解熱剤を飲んだ方が良い場合というのは、食事と睡眠が十分に摂れない場合ということが出来ます。

=========================
ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=========================


by jibikai | 2015-03-22 23:13 | 耳鼻科全般 | Comments(0)
風邪と抗生剤
風邪の治療に抗生剤を使うのは適切かどうかということは、医者によっても議論の分かれるところです。そもそも風邪というのは、ほとんどがウイルスが原因です。ウイルスには抗生剤が効きませんから、ウイルス性と分かればまず抗生剤は不要です。問題はウイルス性か細菌性か診断できるのかということと、もし細菌性だった場合抗生剤を使うのか、それとも自然治癒力に委ねるのかということになりましょう。
さらに、もう一つ。最近も問題になっている耐性菌の問題。これについては、個人個人の風邪が治るかどうかということよりも、集団、あるいは社会としての免疫が重要となってきます。

まずは個人レベルの話として、発熱、鼻汁、鼻づまり、咽の痛み、咳、痰といった風邪症状があった場合、抗生剤を使うかどうかです。これらの症状だけではまず最初は抗生剤を使わずに、対症療法すなわち解熱剤、咳止め、去痰剤、抗ヒスタミン剤などと、安静などで様子をみることが多いかと思います。ただし、最初から急性副鼻腔炎、急性中耳炎、急性気管支炎、急性扁桃炎などのひどいケースは抗生剤を使うべきと考えます。
e0084756_2317867.jpg

ただし、抗生剤の使用は耐性菌を生む危険性があります。抗生剤を使うことによって耐性菌が出てくるのは次のような仕組みです。まず、抗生剤を使って血中濃度が上がって、耐性のない普通の病原菌は死にます。この濃度がMICです。これで、菌が全滅すればよいのですが、生き残るのがいます。それが耐性菌。耐性菌は、非耐性菌が死んだ状態ではライバルがいなくなるので、むしろ中途半端な抗生剤の量では生育しやすくなります。そこで、特に濃度によって抗菌剤の効果が強まる抗菌剤の場合は、MPCつまり耐性菌を制御できる濃度まで上げるだけの高容量にすることが、耐性菌の発現を予防するのに有効ということになります。(図)

個人レベルの話であれば、身体に侵入して増殖してしまった病原菌をある程度減らしてしまえば、あとは治っていくのですが、生き残った菌が体外に出ていって、他の人にうつった場合、もしその相手の免疫力が低下していれば、命取りとなることもあるわけです。ですから集団レベルの免疫という話になると、一旦抗生剤を使った以上は、しっかりと耐性菌まで殺すことを考えなくてはいけないということになるのです。

ということで風邪の治療としては、中耳炎や気管支炎などの合併症がなければ、抗生剤は使わず対症療法主体、合併症が生じたら抗生剤の必要なケースも多くなりますが、その場合はしっかりと菌を叩かなければ耐性菌が生じやすく、中途半端な抗生剤の使い方にならないよう気を付けることが大事ということになります。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=============================
by jibikai | 2010-09-20 23:19 | 耳鼻科全般 | Comments(4)
耳鼻科都市伝説〜味覚のマッピング〜
耳鼻科都市伝説シリーズ、今日は味覚のマッピングについてです。昔、教科書だったのか図鑑だったのかは忘れたのですが、味によって舌の上で感じる部分が違うという話を読んだことがあります。そのように記憶している方も多いのじゃないかと思うのですが、実はこの話、間違いなのですよ。

その辺のエピソードは医学都市伝説: 味覚分布地図の神話に詳しいのですが、1901年にでたドイツ語文献を英訳する時の翻訳ミスが起源なのですが、そのあとそれが一旦否定されたあと、また肯定され、最終的には1994年にやっと共通認識として否定されたとのことです。
ですからこの時期に既に大人になっていた人は、特に興味を持って調べもしない限り、この説を信じている可能性があるということになります。

実際のところ、味覚は味蕾(みらい)という構造物に味の基となる化学物質が作用することによって神経が興奮して味を感じる仕組みになっているのですが、味蕾には特に塩味担当とか甘み担当という区別はないので、味の種類によって特に敏感な部分が違うと言うこともないのです。

もっともらしく語られ、誰もが真実として信じていたことも、ある時覆されるということもあるものなのですね。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=============================
by jibikai | 2010-04-28 22:35 | 耳鼻科全般 | Comments(4)
耳鼻科の都市伝説〜しゃっくり編〜
さて、しゃっくりにまつわる都市伝説ですが、100回続けて出ると死ぬというのは本当でしょうか?少なくとも私自身そういった症例の経験はありませんし、医学論文や学会でも見聞きしたことはありません。それでは、なぜこんな伝説が出来たのか、不思議ですよね。
そもそもしゃっくりというのは、自分の意志とは関わりなく起こる横隔膜のけいれんです。しゃっくりの起こる原因というのは、

1)横隔膜が直接刺激された場合:無理矢理何かを飲み込んだ場合、胃がん、肝がんなど。
2)横隔膜の知覚を司る神経は迷走神経(副交感神経)の中枢での異常:脳腫瘍など。
3)迷走神経が横隔まで達する途中でトラブルを起こす場合:気管支炎など。
4)その他原因不明なものに分けられます。

原因不明なものや、ご飯の固まりを無理矢理飲み込んでしまった場合などは、みなさんも経験があるとおり、比較的速やかにしゃっくりは止まるのですが、横隔膜に持続的に刺激の加わる場合や、迷走神経に異常を来す脳腫瘍などではしゃっくりは長く続くものと思われます。

ということで、しゃっくりそのものが命を脅かすわけではないのですが、しゃっくりが長く続く病気には質の悪い病気も多かったので、しゃっくりが100回続けて出ると死ぬという話になったのではないかと推測しています。

ところで、しゃっくりが止まらない時の対処法はご存じでしょうか?
よく言われているのは、「水を飲む。」、「息を吸い込んだまま、しばらく止める。」、「ビックリする。」などですよね。これらは横隔膜を一時的に固定したり、迷走神経に刺激を与えたりする作用がありますので、ある程度理にかなっているものと思われます。

その他には、「眼球をまぶたの上から圧迫する。」、「頸動脈を圧迫する。」など、これらも迷走神経をより直接的に刺激する方法があります。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=============================
by jibikai | 2010-04-23 23:22 | 耳鼻科全般 | Comments(8)
風邪は人にうつすと治るというのは本当か?
e0084756_17432612.gif今日は巷でささやかれる噂、「風邪は人にうつすと治る。」っていうのは本当かというお話。

この話をする前に、まずは風邪って何だということについて考えてみましょう。風邪っていうのは、ウイルス(時に細菌)が鼻や咽の粘膜から侵入して、そこで炎症が起きて、咽が痛くなったり、鼻水が出たり、咳が出たり、熱が出たりする病気です。よく冷えると風邪を引くとか、乾燥すると風邪をひくとはいうのですが、実はウイルスなどの病原体が身体に入らなければ、風邪はひかないものなのです。

じゃあ、今度は風邪が治っていく過程を考えてみましょう。人間の身体は、風邪にやられっぱなしではありません。侵入してきた病原体に対しては、その情報を分析して対抗策を講じてきます。これが免疫というものなのですが、免疫によって病原体は殺されて徐々に少なくなって、ダメージを受けた粘膜も修復されると風邪が治るわけです。

さてここで「風邪は人にうつすと治る。」って本当か、という話に戻ります。そもそも“うつす”っていう言葉なんですが、これだと自分の中で悪さしている病原体全部が、そっくり集団で他人に引っ越していく様な表現になっています。はたして、そんなことがあるのでしょうか。いくら住みやすそうな新天地が近くにあったとしても、病原体がそっくり引っ越すことなどはないでしょう。増殖した病原体の一部が咳やくしゃみによって空気中に放出されて、それを直接別の人が吸入するとか、あるいは接触などによって侵入して、粘膜で増殖し症状がでてくるのが本当のところです。
少量はいった病原体が、身体の中で増殖して症状が発現するまでの期間が潜伏期間で、病原体の種類によっても違うのですが、おおよそ3日から7日ぐらいのものが多いです。

一方、先に感染していた、すなわち風邪を引いていた人の方はというと、ちょうど同じ日数ぐらいで回復してきますから、あたかも人に全部病原体を引き渡して、治ったかのように感じるんだと思います。

新型インフルエンザがメキシコが流行し始めたのが、ちょうど去年の今頃のこと。その後は、あれよあれよとパンデミックとなったのは周知の通りです。新型インフルエンザへの警戒もありまして、1年前と比べますと、一般の方々のインフルエンザや風邪についての知識も大分豊富になり、「人にうつすと治る。」という牧歌的な説を信じる人も大分少なくなったかも知れません。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
============================= 
by jibikai | 2010-04-21 19:30 | 耳鼻科全般 | Comments(0)
耳鼻科都市伝説
さて、診療報酬だのなんだのと堅い話を続けると、疲れますのでちょっと休憩。こんかいは和みのネタです。

「都市伝説」という言葉はご存じの方も多いのではないでしょうか。巷ではまことしやかに語られてはいるが、実はウソという噂話や言い伝えのことですが、健康とか医学に関係した都市伝説というのもいろいろあるようです。今回は、その中でも耳鼻科に関係した都市伝説をいくつか紹介したいと思います。

思いつくままに紹介してみます。

「性的に興奮すると鼻血が出る。」
「チョコレートを食べ過ぎると鼻血が出る。」
「ピーナッツを食べ過ぎると鼻血が出る。」
「鼻血は足の裏をトントンと叩くと止まる。」
「鼻血は首筋を叩くと止まる。」
「ピアスの孔から出てきた白い糸を引っ張ると失明する。」
「しょっぱさ、苦さ、甘さ、酸っぱさなどを感じる部分は、舌の上のそれぞれ別の位置にある。」
「咽に魚の骨を刺してしまったら、ご飯を丸呑みすると良い。」
「風邪は人にうつすと治る。」
「しゃっくりが100回続けて出ると死ぬ。」
「顔の中心に面疔(めんちょう)が出来ると死ぬ。」

いくつかは聞いたことがあるのではないでしょうか。もしかしたら、信じているものもあるのでは?今回は一つ一つ解説はしませんが、「えっ、それって本当のことじゃないの!」って、疑問に思われる項目がもしありましたら、コメント欄に「・・・の件解説希望。」と書いていただければ別個に取り上げたいと思います。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
============================= 
by jibikai | 2010-04-18 22:48 | 耳鼻科全般 | Comments(6)
耳鼻科と気象病
最近気象病というものに興味を持ち、いろいろネットやら文献で調べたりしているのですが、結構身近な問題なのでご紹介したいと思います。
ご存じの方もあると思うのですが、気象病というのは気圧、湿度、風、気温などなど、刻々と変化する気象状況によって引き起こされる様々な病気のことです。よく言われているのが、前線が通過するとぜんそくが悪化するとか、寒いときには脳卒中や心筋梗塞がふえるというのもそうですし、冬になると気分がふさぐ「冬期うつ病」や、逆に春暖かくなると発症するうつなどもあります。インフルエンザやカゼなどの上気道感染症の流行には空気の乾燥が関係していますから、これらも気象病といえると思います。

さて私が気象病に興味を持ったのかといいますと、別名ストレス難聴といわれる急性低音障害型感音難聴という病気があるのですが、その発症に気象条件が関係しているじゃないかと疑ったからなのでした。低音障害型感音難聴で当院を受診する患者さんは年間で10例から20例、平均すれば月に1〜2例のペースということになりますが、何故か2,3日以内に2,3名続けて診ることがあるのです。
そこで、昨年末までの6年間のデータを調べてみたのが下のグラフです。12月から1月にかけての冬期間は少なくて、春と秋に多く発症している傾向がありますし、年によって多少のばらつきがありますが、毎年似たような傾向がみられたのです。
e0084756_14305078.jpg
文献的にも同じようなことを言っている人がいますし、急性低音障害型感音難聴と同じく「内リンパ水腫」が原因と考えられるメニエール病については、寒冷前線の通過と共に発症するという説もありまして、もしかしたら急性低音障害型感音難聴もまた、気象病なのではと推測したのでした。ところが推測だけなら誰でも出来るわけで、問題はその推測が正しいと証明できるかどうかなのです。
これが実はなかなか大変な話で、とりあえず現在やっているのが気象庁のサイトから6年分の山形市の気温、湿度、気圧などのデータをダウンロードして、それを急性低音障害型感音難聴の患者さんが発症した日に、何か特別な変化がなかったか調べています。気圧は低め、気温は急に上昇した日の発症は多いようなのですが、なかなか統計的に有意差が出ずに、このままではいわゆるネガティブデータになってしまいそうです。

急性低音障害型感音難聴の発症には季節や気象の影響の関与は否定できないものの、それ以上に社会生活におけるストレスとか、本人の性格(几帳面さ)や生活習慣(睡眠不足、運動不足、水分の摂取不足)なども影響しているというのが現在のところの結論です。

何だかとりとめのない話になってしまいましたが、耳鼻科領域では、その他にも鼻出血なども気象と関係がありそうで興味深い分野なので、もう少し研究してみて何か分かりましたらまたこのブログでも紹介したいと思います。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
============================= 
by jibikai | 2010-03-01 14:31 | 耳鼻科全般 | Comments(10)
発熱について
新型インフルエンザ流行中ということもあり、今回はインフルエンザや風邪の主症状である発熱について考えてみたいと思います。

発熱とは?

そもそも発熱とは何度ぐらいからをいうのでしょうか?発熱の定義としては平熱よりも1℃高いか、あるいは38℃を超えた時は明らかに発熱と考えて良いと思います。
また、体温の測り方で耳式と昔ながらの腋窩式では異なりますし、時間帯でも体温は異なりましし、運動のあとなどでは当然平熱よりも高めに出ますから注意が必要です。

発熱の仕組み

ウイルスや細菌などの病原体(これらを外因性発熱物質といいます)が身体に侵入しますと、身体では免疫反応が起こって、マクロファージや単球、顆粒球といった免疫を担う細胞からいろいろなサイトカイン(内因性発熱物質)という化学物質が分泌されます。

サイトカインの刺激によって、プロスタグランジンが作られます。

プロスタグランジンが頭の中にある視床下部にある体温中枢に働くと、体温の設定温度はより高温に設定し直されます。

設定し直された体温まで上げるため、筋肉がふるえて熱を多く作ります。また、末梢(例えば手や足の先など心臓から遠いところ)の血管は収縮して、熱の放出を防ぎます。

発熱の功罪

風邪やインフルエンザで熱が出るのは、体温を高くすることによって免疫能(身体を病原体から守る働き)を高め、ウイルスや細菌に対抗しようという理にかなった働きなのです。
ただしその一方では、熱によって全身倦怠感、頭痛、筋肉痛が起こるのは苦痛ですし、さらには全身の消耗や食欲の低下が起こり、結果回復が遅れます。

下げるべき熱と、様子を見て良い熱

全身倦怠感が強くて苦痛のある場合や、食欲まで低下している時には解熱剤を使って熱を下げた方が良いのですが、熱があっても元気で水分や食べ物も充分摂れている場合は、無理に熱を下げなくても大丈夫と考えられます。

熱を下げるには?

対症療法
一般的に対症療法として行われるのは、額を冷やすことです。理屈としては体温中枢が発熱を促している状態では、額を冷やしても熱を下げる効果はないのですが、頭痛は緩和させると思いますので、それで気持ちよければやっても良いと思います。一時期「冷えピタ」など、ゲル状の薬が塗ってあるシートを額に貼るというのが流行りました。これも実際には体温を下げるというよりも、ちょっとスースーして気持ちが良いとか、または手当をしたという心理的な効果の方が大きかったのかも知れません。

解熱剤
解熱剤はほとんどのもので、同時に鎮痛作用(痛み止め)の作用がありますので、薬の中では鎮痛解熱剤(ちんつうげねつざい)という分類になります。
効果の強い物から弱いものまで様々ありますが、風邪やインフルエンザの発熱に対してはあまり強い薬は使いません。それは、風邪やインフルエンザでは発熱もそう長期間続かないということもありますし、 強い薬にはそれなりに副作用の問題もあるからです。
一般的に使われるのは、アセトアミノフェンという薬と、イブプロフェンという薬です。鎮痛解熱剤の副作用としては、胃炎や胃潰瘍が一番問題になりますが、これらのお薬は比較的副作用が少ない利点があります。また、小児では特にある特定の鎮痛解熱剤でインフルエンザ脳症になる危険性が高まることがいわれておりますので、インフルエンザの時には特にこの2種類に限って使うようにしています。
ちなみに、薬局などで市販されている風邪薬や痛み止めも、ほとんどがこれら2種類の薬の内のいずれかが主成分となっているようです。

日常の注意事項

環境について

室温は、暑すぎず寒すぎずの26℃位が適温です。発熱により身体の水分は奪われ、鼻や咽の粘膜も乾燥しがちですから、湿度にも気を付けましょう。60%程度を目指して加湿します。

水分の摂取
熱によって身体の水分は奪われますから、こまめな水分摂取を心がけましょう。スポーツドリンクでも、水でもジュースでも良いと思いますが、湯冷ましなども昔から推奨されています。熱のある時は、だるさのため食欲も落ちますし、特に水も飲みたくなくなるものですが、自分で感じている以上に脱水になりますし、それにより循環血液量が少なくなりますと、回復が遅れますから、あまり水分を摂りたくなくても水分補給は重要です。

入浴について
高熱であれば避けますが、微熱であれば入っても差し支えありません。ただし、長湯はもちろんダメですし、入浴後は湯冷めしないよう気を付けましょう。


今回は発熱についていろいろと書いてみました。誰でも経験する症状ですが、意外と知らないこともありませんでしたか?ちょっとでもお役に立てれば、うれしいです。

では、今回はこの辺で。

=============================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=============================
by jibikai | 2009-12-09 19:02 | 耳鼻科全般 | Comments(2)
症状から調べる耳鼻科の病気
しばらくブログの更新をお休みして、当院のサイト「あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院」をいじっていました。ホームページ作成業者に頼めば簡単なんでしょうが、それでは心がこもらない(嘘、実は自分でやりたいだけ・・)ので、自分で作成とレンタルサーバの管理もしています。更新は診療の合間や休みを利用してやっていますので、いつまで経っても完成しないのが悩みです。まあ完成しないというのは、よく言えば「進化し続けるサイト」ということでどうかお許しを・・

さて、今回は見た目も僅かにいじったのですが、内容的にはメニューをちょっと変えて、症状から調べる耳鼻科の病気というページを作ってみました。
e0084756_2213304.gif
「どういう病気かわからない。」、「耳鼻科を受診していいものかどうか?」、「耳鼻科を受診したらどんなことをされるのか。」などなど、心配のある方に役立つように作ってみました。まだ耳の症状だけですが、興味のある方は覗いてみて下さい。

ただし、いつも言っていることなのですが、ネット上の医療情報はあくまでも参考にするだけに止めておいて下さいね。実際の診断と治療は受診してはじめて、出来るものです。

=============================
ブログランキングに参加しています!
このブログが参考になると思ったらクリックして下さい!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=============================
by jibikai | 2009-07-15 22:05 | 耳鼻科全般 | Comments(8)
耳鼻科医より、大切なお知らせ・・
e0084756_2352597.gif

Flashが使えずGIFに変換してます。
しかも500 kBの容量制限があり、画質についてはご容赦下さい。
by jibikai | 2009-02-27 23:06 | 耳鼻科全般 | Comments(0)