耳鼻科医の診療日記
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いわゆる医療相談につきましては、誤解を招く恐れ、また実際の治療の妨げになる懸念があるため、お受けしておりません。
例えコメント欄に個々の診断や治療方針についての質問を書き込まれましても、一切返答いたしませんので、ご了承ください。


【連絡先】
あさひ町
榊原耳鼻咽喉科医院
〒990-0024
山形市あさひ町7−25
院長  榊 原  昭


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<   2006年 06月 ( 13 )   > この月の画像一覧
患者が医者を替える時
今回は、患者さんが医者を替える場合どのようなケースが考えられ、替えるのが正解と考えられるのは、あるいは失敗と思われるのはどのような時なのか、についてお話ししたいと思います。

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ある病院で診断や治療を受けているのに、それだけでは満足せず、あちこちの病院を渡り歩く人がいます。渡り歩く動機としては、以下のようなことが、考えられます。

1.自分が考えていた診断と違った。あるいは、診断に疑問を持った。
2.十分に診てもらえなかった、あるいは検査してもらえなかった。
3.満足な説明が得られなかった。
4.治療を受けたが、良くならなかった。
5.手術や入院を勧められたが、出来れば入院も手術しないで治してもらいたい。
6.医者や医療スタッフとのそりが合わなかった。
7.そこそこ満足できる、通院中の病院はあったが、知人や家族に勧められ、別の所も試してみたくなった。

それで、これらのパターンのうち1と2については、患者さんの誤解であることもあり、問題になるのが、十分な診察、検査を受け、治療方針も決まっているのに、それが意にそぐわないため、他の医者にかかってしまうケースです。例えば、自分はガンだと信じ込んでいて、医者に「何でもない」と言われても納得できず、あちこちの病院を転々とするような例です。いわゆるドクターショッピングというものなのですが、これの何が問題かというと、同じ検査を何度も受けてしまうことです。非常に不経済ですし、X線を使う検査(特にCTなど)を必要以上に繰り返し受けると、被爆量も結構なものとなってきます。

3の説明不足については、医者の側がもう少し努力しなければならないかも知れません。同じ病気で、同じ様な説明をしても正しく理解してくれる人、そうじゃない人、様々です。一人あたりに割ける診療時間の制約もありますし、なかなか難しいです。医者に説明をうけて、患者さんも一旦は分かったつもりになっていても、帰ってから一体なんて言われたか、覚えていないなんてケースも多いかと思います。
そこで、病気に関する最大公約数的な説明の載ったパンフレットを作っておき、患者さん個人の状態を必要に応じて書き込んだものをなどを渡し、後で読み返してもらったり、家族への説明に使ってもらうのが、解決策の一つかも知れません。(といいつつ、うちでもあまり充実したパンフレットは作ってませんが、、、。)

4については医者の腕が悪い場合、医者を替えるのは有効な策でしょうが、もしかしたら医者の指示通りに生活習慣を改善するとか、きちんと薬を飲むとかしていないことも考えられます。その場合、医者を替えるより、一度主治医を信じて指示通りにしてみた方がいいでしょう。また、時間をかけないと治らない病気というのもありますので、その場合も医者を替えるのはあまり効果がないかも知れません。

5の手術や入院を勧められたが、出来れば拒否したいという場合。これについては、ケースバイケースです。確かに、自分が受けている治療が世の中のスタンダードに合っているのかどうかも、一カ所で診てもらっているだけでは分からないこともあります。 手術を勧められた場合など、重要な選択を迫られた時に、主治医以外の医者の意見を聞くことを、「セカンドオピニオンを聞く」といい、これは決して悪い意味ではないのです。納得できる治療を受けるには、選択枝は多い方がいいということです。ただ、その場合、前医よりも見識の深い医者でなければ、あまり意味がありませんので、そういった所を探せるかどうかが問題になります。

6の医者やスタッフとの相性の問題。これで、医者を替える人も少なくないでしょう。替えてみて、替えた先が良ければそこに定住することになるでしょうし、そこもダメなら、また違う所と替えざる終えないですね。それでもまたダメなら????それは、もしかしたら自分自身の問題かも知れません。

7の「人に勧められて」医者を替えてみる。これはあまり勧められません。新患として別の所にかかると、また新たに検査し直しです。今までの経過だって、新しいところへ引き継がれるわけではないので、それでも、替えるメリットがあれば別ですが、人に勧められたからといって、ホイホイと医者を替えるのは止めといた方がいいのではないでしょうか。
今回は医者を替える場合、想定される理由と、それが得か損かということについてお話ししました。

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by jibikai | 2006-06-29 17:07 | Comments(9)
耳鼻科医の職人修行
 先週より始まった、「職人修行編」、今回は日誌のつもりで書きます。

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 数年間放置し続けた医院敷地内の植栽、あるところは枝葉が伸び放題、あるところは雑草に浸食されている。もう少しは大丈夫だろうと、ずうっと引き延ばしてきたが、いよいよ限界。これ以上醜態をさらすと、患者さんの足も遠のくかも知れない。

 先週は駐車場入り口の植え込みの剪定を、まずは小手調べとしてやってみたが、滅多にしかやらない庭仕事にしてはまあまあの出来であった。また、ブログで記事にしたところ想像以上の反響で、医療ネタよりも面白いとの意見もないわけではない。まあ、医者が剪定作業をして、それをネタにしているブログなどそうないであろうから、物珍しいのかも知れない。ひとたび手をつけた作業だし、途中で投げ出して業者に頼むのもしゃくなので、続けて他の箇所もこつこつやっていくことにする。
 
 今週は建物の外周を囲むように植えてある、キャラという針葉樹、これを手入れしたい。最初は、丸く整形された株が等間隔に並んでいたのだが、伸びすぎたせいで、かまぼこ型につながっている。さらには、枝の合間から、ラーメンの麺のようなスギナが飛び出している。
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これを、愛用の刈り込みばさみを使って剪定していくのだが、前回と違いスギナなどの雑草も取りながらなのでなかなか進まない。
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それでも、やり遂げるまでがんばるしかない。刈り込みの仕方も、ネットで検索した。しかし昼休みのわずかな時間を利用しての作業なので、一日に1メートル位しか進まない。
途中まで刈り込んで、いって表面を覆うきれいな葉をつけた部分を剪定すると、その下から、黒く変色した枝と葉が現れることに気付いた。枝をよく見ると何かおかしなツブツブがついている。
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余り深く剪定すると、見栄えも悪いし、株そのものが弱くなりそうなので、浅めに剪定する。
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1回20〜30分ずつかけて、3日かかってやっとここまで。
後で、枝葉が黒くなった原因をネットで調べたら、「すす病」といい丸いツブツブに見えた「カイガラ虫」というものが原因らしい。かなり蔓延しており、駆除が必要だ。害虫との戦いぶりについては、また後日リポートすることにする。



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by jibikai | 2006-06-24 17:25 | Comments(7)
地域の特色
 今、こちら山形はサクランボの最盛期。山形市は市街化されてそうでもないのですが、周囲の市町村には、ビニールハウスをかけられた、サクランボ畑が広がっています。
 以前、河北町というサクランボの名産地にある、病院に勤めていたときの話。10数年前のちょうど今頃、早期癌の患者さんが受診しました。確か60代ぐらいの男性だったと記憶しています。とにかく早めに入院する必要がありましたので、そうするよう勧めたのですが、サクランボの収穫を控えているので、出来ないとのこと。1ヶ月後では駄目か、と言われました。最初、悪性とは告知していなかったため、そんな悠長な事を言っているんだろうと思い、「このままだと悪性になって、命も脅かしますよ。」というようなことを言って、何とか早く入院するよう説得しました。命も危ないと脅せば、観念してくれるだろうと期待していたのですが、返ってきた答えは、収穫の時期を逃せば、数百万の損害になるから駄目だとのこと。結局、家族にも説得してもらって、なんとか入院していただき、事なきを得ました。
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 その他、田植えや稲刈りの時期には、患者さんは具合が悪くても、医者にかかるのは後回しにするため、病院全体が暇になったりなど、農業主体のところならではのペースというものがありました。かと思うと、海辺の町の病院に勤めていたときは、ウニやアワビの解禁日にはほとんど患者さんが来なかったりと、特に第1次産業の盛んなところには地域の特色がありました。
 今、開業している山形市は、そういった特色はあまりない方で、医院が混む、混まないは、曜日や、学校行事などに影響を受けることの方が多いようです。

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by jibikai | 2006-06-22 23:22 | Comments(2)
お知らせ
最近、なかなか繋がらなかったり、読み込みに時間がかかったりと、不調だったエキサイトブログですが、明日の午前1時から9時までメンテナンスのため、このブログにもアクセスできなくなります。どうぞ、メンテナンス終了後、またいらっしゃってください。
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by jibikai | 2006-06-20 18:16 | Comments(6)
額帯鏡

 例によって単なる気まぐれの思いつきからなのですが、新シリーズとして「耳鼻科医のお道具箱」というものを展開していきます。耳鼻科診察室にはどんなものがあるのか、紹介していこうという企画で、「病院や医院って何か訳のわからんものがいっぱい置いてあって怖い。」という人がいないとも限らず、こういった方にも安心感を持ってもらうため、情報公開していくのが目的です。
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 第一回目はこの写真の道具を、是非紹介したいと思います。よくコントなどで医者の役をする人が付けますよね。これは額帯鏡(がくたいきょう)といいまして、聴診器と並んで医者のシンボルのように思われていますが、実はこれを使うのは耳鼻科医ぐらいなものなのです。もちろん、当院のキャラクターである”ジビックマ”(左のイラスト)も額帯鏡をしています。使わない時は、上に反転させておきますが、その場合ジビックマのように黒い面が正面を向くのが正しいのです。コントでは逆に鏡の面が正面を向いていることが多いのですが、それをテレビの前で指摘すると、家族には「どうでもいいでしょ、コントなんだから。」とたしなめられます。でも、耳鼻科医としては、やはりこだわりのある部分なんですよ。
 
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それはさておき、この額帯鏡、どうやって使うのかといいますと、鏡を患者さんの方に向けて、自分は鏡の真ん中の孔から、覗くわけです。患者さんの座る椅子の隣には白熱灯がぶら下がっていて、この光を額帯鏡で反射させて、見たいところを照らします。なぜこんなややこしいことをするのかといいますと、耳鼻科で診るのは耳、鼻、咽と暗い穴の奥ばかりなので、そこまで光を入れるための工夫なのです。
 さらに、咽と鼻の境目にあたる後鼻孔(こうびこう)というところや、気管の入り口にある声帯というためには、さらにもう一つ、棒のついた小さく丸い鏡を口に入れて、反射させて見ていました。さらには、左手にこの小さい鏡、右手に鉗子を持って、声帯ポリープを取ったり、咽のずっと奥に刺してしまった魚の骨を抜いたりしていました。この小さい鏡を自由自在に操るのは、もう職人芸の世界で、昔の耳鼻科医はこれが出来れば、外来処置に関しては一人前という感じでした。
 ところが、ちょうど私が医者になった頃、大きな技術革命が起こりました。それは、いわゆるファイバースコープというものの実用化です。胃カメラを細くしたようなものなのですが、自在に曲がる光ファイバを咽に入れて、奥を覗く物で、これによってさほど熟練を要すことなく、鼻の奥でも声帯でも見られるようになりました。さらにここ数年まえからは「電子スコープ」という物が主流になりつつあり、高画質化が最近のトレンドです。同時に手術用顕微鏡という物も低価格化と高機能化が進んで、特に耳の診察や細かな処置などに、ごく普通に使われるようになりました。
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 ところが、そういった最新鋭の機器があってもやはり、額帯鏡のコンパクトさや、手軽さと言った魅力はやはり捨てがたいものです。前近代的遺物とは思いつつも、まず、真っ先に耳や鼻や口から咽を見るのには額帯鏡を使い、さらに必要に応じて、ファイバースコープや顕微鏡を使うことが多いのです。
 なにも医療機器に限らず、道具は古い、新しいにかかわらず、使い勝手が一番重要ですよね。額帯鏡は、徐々に重要度は下がってきているとはいえ、もう少し生き残る道具かなと思います。

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by jibikai | 2006-06-19 12:54 | 耳鼻科医のお道具箱 | Comments(8)
スズメの巣?
昨日の記事で、医院入り口の植え込みを剪定したとリポートし、もし反響があれば、シリーズ化を考えましょうなどと書いてしまいました。記事を上げてから1日様子を見ましたが、アクセス数、コメント数、ランキングへの”ポチ”、いずれも普段よりはるかに多いという結果でした。

医療ネタよりも反響が多いというのはしゃくなのですが、まあ、趣味と実益を兼ねて、植栽を自分で手入れしてみようと考えました。そこで、どこから手をつけようかと、昼休みに外へ出て思案していたとき、伸び放題になっている”エメラルド”という種類のヒバに、スズメが出たり入ったりしているではありませんか。
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これは、文字通り「スズメの巣」になってしまったのか!!!、と思い木の中を枝の隙間から覗いてみました。幸い、雛の鳴き声などはしませんでしたので、虫かなんかをついばんでいただけなのでしょう。たぶん、、、、、。

(次回の「職人修行編」へと、つづく。)


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by jibikai | 2006-06-16 18:44 | Comments(4)
耳鼻科医、植木職人になる!?
 今日の昼休み、雨こそまだ降っていないものの、だいぶ雲行きが怪しくなってきました。いつもなら、時間があれば近くの川に撮影に行くところですが、雨に降られるのも嫌だし、医院の仕事をすることにしました。仕事といっても書類書きなどのデスクワークではなく、植え込みの剪定です。開業医の敷地内って、一応、美観を考えて植え込みなども設けてあるところが多いと思います。普通は、業者に頼んで定期的に剪定するのでしょうが、うちのところは最初から、あまり手のかからないものを植えてもらっているので、ほとんど手入れをしなくても大丈夫ということでした。とはいえ、長い月日を経れば、最初小振りだった植栽なども、密林の様相を呈してきます。というわけで、前から気にはなっていたものの、”見なかったことに”してきた植栽を剪定することに。業者に頼もうかとも思いましたが、経費の節約と、気分転換と、ブログネタのために、先ず簡単なところは自分でやることにしました。それで、やってみて大変だったら、業者にお願いしようと思ったわけです。

  今回、手始めに選んだ場所は、駐車場の入り口。当院の看板があって、それを取り囲むように”ツゲ”の植え込みがあります。もう2〜3年伸ばしっぱなしなので、だいぶワイルドな様相を呈しております。なんだかでかい、雑草もいつの間にか生えており、大きなつぼみを付けていました。
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これを、剪定ばさみで”シャキシャキシャキシャキ”と軽快な音ともに刈り込んでいきます。できる限り水平に、ぴょんぴょんと飛び出ている枝の無いように刈っていくのがポイントです。また、調子に乗って、つい刈りすぎないようにすることも忘れてはいけません。
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写真は左半分、刈り終わったところ。


よく見ると、ツゲはちょうど花の時期のようで、すごく小さな白い花を枝先につけています。その花にミツバチが寄りついて、ぶんぶんと飛び回っています。まるで、枝を刈り込む私に抗議しているかのよう。とりあえず、記念写真を撮ってあげました。カシャッ!
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全部同じ高さに刈り込んで、巨大な雑草を引っこ抜いて、切った枝をゴミ袋に集めて、作業終了です。
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どうです?すっきりしたでしょう。


ここまでの所要時間、約40分。途中ミツバチと遊ばなければ、もっと早かったと思います。また、実は作業で一番時間がかかるし嫌なのは、切った枝の片づけで、刈り込み自体はすごく楽しい作業です。

今回はうまく剪定できましたが、さらに巨木と化しつつある植栽が、何本もあり。これらをどうするか思案中です。もし今回の記事が面白ければ、「職人修行編」としてシリーズ化してもいいかな、とも思っているんですが、それは皆さんの反響次第ということで。

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by jibikai | 2006-06-15 18:16 | Comments(8)
耳垢
 今日は耳垢の話。耳垢と書いて、医学用語としては”じこう”と読みますが、一般的には”みみあか”と言っていただいて、一向に差し支えありません。文字通り、耳の垢(あか)だからです。また、「耳かす」という、言い方も一般的だし、むしろこう呼ぶ人の方が多いかも知れません。
 
 耳垢には、茶褐色でベタつきのある「湿性耳垢」と、黄白色でカサカサした感じの「乾性耳垢」があります。どちらの耳垢になるかは、メンデルの法則に従い、遺伝的に決まります。日本人には乾性耳垢の方が多いですが、湿性耳垢が病気というわけでは、もちろんありません。

 耳垢はどこで作られるかというと、鼓膜表面や外耳道で作られますが、正常な状態では鼓膜の中心から外側に向かって、さらには耳の穴に向かって、耳垢は自然に移動してきます。そして顎を動かした時などに、勝手に耳の外に出て行ってしまっています。ですから、通常は耳の掃除というものを、頻回にやる必要はないのです。むしろ、毎日耳掃除をしたり、竹などの堅い材質のもので、強くこすると、外耳道炎を起こしてしまいますので、やりすぎは禁物です。
せいぜい、週1回ぐらいの割合で綿棒を使って、耳の穴から1cm位の所までを、掻き出すように掃除するだけで十分です。もしそれでも、耳垢が貯まってしまう場合(耳の穴が塞がるほどになるのは耳垢栓塞というのですが)は、家庭ではおそらく安全に取るのは不可能ですから、耳鼻科を受診した方がいいと思います。なお今の時期、幼稚園や保育園、小中高校などでは耳鼻科健診が行われていますが、「耳垢」とか「耳垢栓塞」という病名があれば、耳鼻科で取ってもらって、鼓膜の状態なども確認してもらいましょう。

 また、よく小さいお子さんを持つお母さんから、「耳かすだけで、耳鼻科にかかっていいんでしょうか?」という質問を受けますが、全く問題ありません。大歓迎です。家で無理に取ろうとして、傷つけたりするよりずっといいですし、ついでに外耳道や鼓膜の病変もチェックしてもらえますから、遠慮せずにお子さんを耳鼻科に連れてきて下さい。ちなみに、私にも小学生の子供がおりますが、生まれてこの方、家では子供の耳掃除はしたことがありません。家では耳の中を見る顕微鏡などがないため、闇雲に掃除するのは危険だからです。ただ、私は取らなくてもいいと言っても、母親は気にしますし、それこそ学校の耳鼻科健診で「耳垢栓塞」と書かれるのもさすがに恥ずかしいのです。で、どうしているのかといえば、実は、たまに診療所に連れてきてチェックしています。
 え、自分の耳はどうしているかですって?自分で顕微鏡を使って取るわけにはいきませんので、とりあえず、今のところ週一で家で掃除する程度で、問題はないようです。でも、今は自分の耳でもかなり詳しく見られるんですよ。耳の中をいかに覗くか、という話はいずれそのうちに、、、。

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by jibikai | 2006-06-13 10:25 | 耳のはなし | Comments(2)
今日の夕焼け
山形も昨日から梅雨入りしたらしく、ぱっとしない天気が続いていますが、今日の夕方、一瞬だけ晴れました。
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by jibikai | 2006-06-10 23:29 | Comments(2)
扁桃肥大
ある耳鼻科診察室にて。
今日は、小学校1年生の男の子を、お母さんが連れてきた、という想定。
(フィクションです。)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
医者「今日は、初めてですね。どうなさいましたか。」

お母さ「実は、子供が学校の耳鼻科健診でこんな紙をもらってきまして。」

(お母さんは、学校から発行された健診票というものを見せる。それには、”扁桃肥大”、“要経過観察”と言うところに○がつけてある。)

医者「なるほど、扁桃肥大ということで、一度診てもらうよう言われたわけですね。」

お母さん「はい。でも、そんな風に言われたのは、今回が初めてですし、別に何ともないみたいなんですけどね。」

医者「じゃあ、診てみましょう。う〜ん、やっぱり扁桃は大きいようですね。」

お母さん「はあ。扁桃ってどこにあるんですか。」

医者「口をあ〜んと、大きくあいたとき、のどちんこの両脇に見える、桃の実の種みたいな格好をしているのが扁桃です。で、診てみますと、両側の扁桃がほとんど真ん中でくっつきそうなぐらいなので、かなり大きいといえるわけですよ。」
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お母さん「そう言えば、この子の父親も、小さいとき扁桃腺が大きいから、とったっていってたっけ。これって遺伝するんですか。」

医者「ある程度、遺伝性もあると思いますよ。」

お母さん「ところで扁桃腺が大きくて、何か困ることがあるんですか。」

医者「上の図で説明しますと、扁桃は口から咽にはいるところの両脇にあるんですが、あまりに大きいと、呼吸の妨げになるんですよ。」

お母さん「呼吸の妨げ?」

医者「具体的には、口で息をするようになったり、いびきをかいたり、ひどくなると睡眠時無呼吸といって、夜寝ている間に、呼吸が止まる原因になるんですよ。」  

お母さん「そういえば、いびきは、よくかいているみたい、、、、。」

医者「いびきが途中で途切れて、息が止まっているようなことはありませんか?」

お母さん「そこまでは、ないみたいですけど、、、、。」  

医者 「そうですか。じゃあ、少し様子を見ていびきだけじゃなくて、呼吸が止まっているような様子もあったら検査することにしますかね。」

お母さん 「検査って、どうやるんですか。」

医者「ポリソムノグラフィーといって、寝ている間の呼吸の状態や循環の状態をモニターするんですが、入院してやる場合と、こちらから器械を貸し出して、家で検査する場合があります。」
  
お母さん「検査すると、何がわかりますか?」  

医者「寝ている間に呼吸が止まっていないかどうか、止まっているとすれば、その回数や時間がわかります。それから同時に、血液中の酸素飽和度というものを調べますので、酸素不足に陥っていないかどうかもわかります。」       

お母さん「検査の結果、無呼吸がひどい場合は、どうするんですか。」

医者「扁桃をとったほうがいいと思います。」       

お母さん「扁桃を取るってどうするんですか、ここでもできるんですか?」  

医者「まあ、取ると仮定した場合、全身麻酔も必要だし、入院も必要なので、うちの医院ではやってません。でも、信じて任せられる耳鼻科の常勤医がいて、手術のできる病院を紹介しますから心配ありませんよ。」       

お母さん「入院期間はどのくらいかかるんでしょうか。」 

医者「手術前が1〜3日、手術後が8〜10日程度なので、10日から長くて14日間位です。」

お母さん「ところで、前に扁桃腺を取ると身体が弱くなるような話を聞いたことがあるんですけど、取っても大丈夫なんですか?」

医者「扁桃の働きって、乳幼児期に世の中にはどんな細菌やウイルスがいるのか、身体が覚えるため、口の中に入ってきた病原体を捕まえて、全身の免疫系にその情報を受け渡すような、役割をしているらしいのですが、あまりはっきりしていないのです。5歳を越えると扁桃はまず有益に働いてはいる可能性はないので、取ったからといって身体が弱くなる心配はありません。」

お母さん「わかりました。とにかく、まずは呼吸の様子をよく見ておくことにします。」

医者「そうですね。それで、心配なことがありましたら、いつでもいらっしゃってください。」


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(補足)
扁桃は年齢とともに大きさが変化します。一生のうちで7歳頃が最も大きくな時期なので、幼稚園や小学校低学年のお子さんは、潜在的に扁桃肥大になりやすいと言えます。その内で、手術が必要になる子のわりあいはそう多くはありませんが、睡眠時無呼吸のある場合は手術適応となるケースが多いです。
健診票に「要 経過観察」となっていた場合、呼吸の状態を観察して、心配があれば早めに耳鼻科を受診しましょう。

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by jibikai | 2006-06-09 16:33 | のどのはなし | Comments(0)