耳鼻科医の診療日記
jibika.exblog.jp
  ↑ あさひ町榊原耳鼻咽喉科の公式サイト。是非こちらもご覧下さい。

あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ
お知らせ・連絡先
【重要!】
いわゆる医療相談につきましては、誤解を招く恐れ、また実際の治療の妨げになる懸念があるため、お受けしておりません。
例えコメント欄に個々の診断や治療方針についての質問を書き込まれましても、一切返答いたしませんので、ご了承ください。


【連絡先】
あさひ町
榊原耳鼻咽喉科医院
〒990-0024
山形市あさひ町7−25
院長  榊 原  昭


【あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院のホームページ】
診療に関するご案内。
耳鼻科やアレルギー科の病気の情報などを提供しています。

【当院の携帯用サイト】
下のQRコードを読み込んでアクセスして下さい。↓↓↓


当ブログ、ホームページともリンクフリーです。

【お願い】
イラストや写真の
無断使用はご遠慮下さい。
記事が参考になったら、コメントをお寄せ下さい。

【ランキングに参加しています】
他の医学系ブログを見たい方は、下のリンクからどうぞ。
1日1回のクリックで耳鼻科医ブログに投票できます!
応援よろしく!!


【リンク】

My Blogs

小児の耳鼻科疾患



アレルギー疾患の解説


愛用品の紹介や雑談系。病気の話以外のブログ。

【その他の外部リンク】

初めての補聴器選びからトラブルや疑問にお答えします。時々趣味の話も。


あいち補聴器センターブログ すべては聞こえのために

めまい診療

診療所院長の独り言

パニック障害 入門

新型インフルエンザ対策関連情報-Yahoo!ヘルスケア-
お気に入りブログ
カテゴリ
タグ
以前の記事
ライフログ
検索
ブログパーツ
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
<   2007年 02月 ( 12 )   > この月の画像一覧
タミフルと異常行動死
インフルエンザの治療薬タミフルと、異常行動の関連は以前から疑われて
いますが、そうした中、今年も内服後にマンションから転落して中学生が亡くなる
という事件(事故?)が、宮城県内で起こりました。

厚生労働省の見解では、今のところはタミフル内服とその後の異常行動、すなわち
突発的な自殺企図のような行動との関連は、否定的ではあるが、さらなる調査が
必要とし、今後疫学的調査を行い、夏頃には結論を出す模様です。
マスコミなどには、厚労省の怠慢だとか、薬害だとかといった感情的な論評をする
ところもあります。しかし数千万人が使用して、異常行動死が数名程度、しかも
タミフル内服をしなくとも、インフルエンザ罹患時の異常行動はまれに見られる
とのことですので、この因果関係を証明するのは、なかなか難しいと思われます。

また、新型インフルエンザのパンデミック(世界規模での大流行)が起こった時
には、タミフルが有効と想定され、実際備蓄もしています。厚労省としては、ここで
タミフルの副作用ばかりがクローズアップされるのは、不都合と考えている可能
性がないとはいえません。

現在、私の診療所でも1日あたり2〜3名のインフルエンザの患者さんが来院され
ます。大人の場合は、他剤への切り替えにて対応しておりますが、それは、吸入薬
のため使用には少しコツが必要で、乳幼児は使用ができません。

インフルエンザの発症後2〜3日はタミフルの内服のある無しに関わらず、
異常な行動をするケースはあり、特に若年者に多いようです。
ということで、現在出来る対応はインフルエンザにかかったら、タミフルの内服の
有無に関わらず、保護者などが十分に監視するしかないようです。

この記事が参考になれば、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-28 23:50 | Comments(4)
『パピラ』続報。〜免疫療法とは?〜
昨日の、スギ花粉症に効くという健康補助食品「パピラ」の話の続報で
すが、今朝の新聞、テレビ、ネット上のニュースサイトでも報じられて
いました。

詳細は、和歌山県に住む40歳代の女性が、パピラ服用後にテニスを
していたところ、全身にじんま疹が出て、息苦しくなり病院に運ばれたが、
口の中と気道が浮腫を起こし、窒息し重体になったとのこと。
幸い、一命はとりとめたようですが、食品衛生法、薬事法に違反した容疑で
製造元(山形市 健森)は立ち入り調査を受けるとのことです。

なおパピラ服用と症状との因果関係などについては厚労省がこれから
調査するとのこと。商品はまずは自主回収の予定と、地元の山形新聞
では伝えていました。

やはりアナフィラキシーショックで間違いなさそうですが、逆に言えばたぶん
この「健康補助食品」かなりの人には効果はあったものと推測されます。
少しずつ抗原を身体に入れることで、有害で過剰な免疫反応すなわち
アレルギーを逆に抑え込んでしまおうという治療は、有効性が確認され
実際の医療現場でも行われているからです。

それは免疫療法、あるいは減感作療法といいまして、アレルギーを”治す”
ことのできる唯一の治療法です。実際、我々のやっている方法はスギ花粉症
であれば、濃度を調整したスギ花粉のエキスを、定期的に皮下注射する
方法です。最初はごく薄い安全と思われる量と濃度から始めて、徐々に
量や濃度を上げていき、極端に強いアレルギー反応のおこる一歩手前の
濃度で維持していく、という治療法です。当然ちょっと濃度が濃かったりすると
アナフィラキシーショックといって、急激に起こる全身性のアレルギー反応に
より、気道浮腫による呼吸困難、血圧の急激な低下、全身のじんま疹などが
起こりえます。ですから、注射するアレルゲンエキスの量は徐々に、徐々に
慎重に増やしますし、前回注射後に少し強く反応が出た場合には一旦量を
減らしたりします。それでも確率として注射数万回に1回、この治療を受けら
れる患者さん、数千人に一人ぐらいの割合で、アナフィラキシーショックが
起こるといわれています。ただし、もしアナフィラキシーショックが起こっても
それが院内にいるうちであれば、適切に対処できますので、死亡事故とか
後遺症を残すという心配はそれほどありません。
アナフィラキシーショックは注射後30分以内に起こりますから、それまでは
病院内で安静していて、何ともなければその後は特に副作用の心配もない
のです。

今回の事故で明るみに出た、パピラの問題点は、いくつかありますが
第一に「自然食品なので絶対に安全です。」と謳ってしまいまったこと。
自然だから安全なんて、誰が決めたのでしょうか?
自然にだって、フグ毒、ハチ毒、キノコの毒、以前殺人目的で使われた
トリカブトなどなど、危険なものは山ほどあります。

第二の問題点は、身体に入る抗原の量を調整できないこと。
医者が治療用に使うアレルゲンでさえ、実は濃度を一定にするのが
難しいとされています。ましてや、法の規制もない「健康補助食品」が
医薬品並みにきちんと品質管理され多とは思えず、アレルゲンの
濃度にはかなりばらつきがあったものと推測されます。

第3には実は、身体にアレルゲンを入れるという危険を伴う治療で
あったにも関わらず、医師の管理下で行われなかったこと。
幸い一命は取り留めたとのことですが、搬送が遅ければ死亡した
可能性や低酸素脳症などの後遺症を残した可能性も十分に考え
られます。

第4に、服用後の指導も十分ではなかったのではないでしょうか。
服用後、テニスをしたというのはやはり良くなかったです。
例えば、インフルエンザの予防接種後は、激しい運動はしないように
必ず注意書きに書いてあるか、口頭で指導されるはずです。
それは、インフルエンザワクチンでも、特に卵アレルギーの方などは
アナフィラキシーに注意しなければならないのですが、運動によって
アナフィラキシーショックがより起こりやすくなるからのです。
 
おそらく、「パピラ」の製造元は(なんと我が地元、山形の会社なの
ですが)、薬事法違反は免れないものと思いますが、他にも怪しい商品は
ネット上にあふれております。医者が使う医薬品であれば、もし副作用が
起きても救済、保証するシステムがあるのですが、こういった「クスリもどき」
の場合、何かあったら販売元や製造元相手に損害賠償請求するしかなく
へたをすれば、泣き寝入りということも考えられます。

ネットで評判が良いからという理由でどうしても、いかがわしいクスリに
手を出す場合、あくまでも自己責任でということになろうかと思います。

わたしの意見としては、素直に医者に行った方が良いんじゃないかと
思うんですがね。

この記事が参考になれば、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m

関連記事

スギ花粉症〜サプリにしますか? 薬にしますか?〜
花粉症に対する早期治療
来年のスギ花粉症
花粉症緩和米〜あなたは食べたいと思いますか〜
下鼻甲介焼灼術とは?
by jibikai | 2007-02-27 11:25 | 花粉症・アレルギー | Comments(4)
『パピラ』で一時意識不明。
たった今見ていたニュースステーションで、スギ花粉症に効く
として通販などで売られていた健康補助食品『パピラ』を服用して、
40台の女性が一時意識不明になったと、緊急で報じていました。

早速検索してみますと、『パピラ』とは、
自然で無害な「パピラ」を経口摂取することにより腸管から吸収され、花粉は有害と認識した細胞とは別の細胞により花粉は無害と再認識されます。花粉は無害という情報は各粘膜に循環して誤認識した細胞の反応は制御され、花粉に対しての抗体産出は生じなくなり、再び花粉が付着しても異常な抗体反応はなくなります。
(以上、『通販市場』パピラより、コピペ。)

どうも、文面を見ます限り、どうも免疫療法(減感作療法)的な効果を狙ったもの
のようですが、大量の抗原を摂取したことに事によるアナフィラキシーショックを
起こしたのかも知れません。

免疫療法には常にアナフィラキシーショックの危険が、つきものですから
医師の監督下に行わなければなりません。また、自然のものが原料だから
安全というのは、インチキ薬やニセ医療のキャッチフレーズとしてよく使われる
言葉ですが、自然のものにも危険がいっぱいあることは忘れてはなりません。

詳細はまだ不明ですが、注意喚起の意味で急いで記事にしました。
詳細が判明したら、また続報を書きますが、もし『パピラ』を飲んでいる方がいたら、とりあえずは、やめた方が良いかと思います。

また、原因がアナフィラキシーショックだったとすれば、それは抗原摂取後、30分以内、
もし腸管が免疫反応の場所だったとしても、数時間以内で起こるはずですので、
今まで飲んでいても、数時間経って何ともない方は、取り敢えず心配はないかと
想像しますが、今後の服用はやはり止めるべきでしょう。
by jibikai | 2007-02-26 23:36 | 花粉症・アレルギー | Comments(1)
アクセス解析
このブログはエキサイトブログを使って、公開されています。
エキサイトブログは他社のブログと比較しまして、以前は
アクセス解析機能の貧弱さと、容量の少なさを弱点として指摘
されていました。ところが昨年より、「ネームカード」を設定する
ことにより、ある程度のアクセス解析が出来るようになり、
最大容量も1Gバイトまで拡大されたのは、ありがたいです。

さて、そのアクセス解析ですが、エキサイトブログでできるのは
ページビューの日ごとの推移と、リンク元のURL表示、検索ワードなどです。

ページビューはおよそ100〜200の間で推移しており、しばらく投稿を
さぼったり、あまり良くない記事を書くと下がりますので、
読者の方々の好みを探る指標になってはいます。

リンク元のURLは、どこからこのブログにたどり着いたかを知るのに
有効です。

ちなみに2月分、現時点でのデータは
----------------------------------------------
1位search.yahoo.co.jp→879
2位www.google.co.jp→180
3位blog.with2.net→147
4位www.exblog.jp→122
5位search.msn.co.jp→87
6位www.google.com →67
----------------------------------------------
以上の状況です。

今月はどうもyahooのサーチエンジンから来られた方が最多で
次がgoogle、3位がブログランキングという結果でした。

yahooの検索でたどり着く方が最多というのは、ちょっと意外な
所もありましたので、自分で試しにキーワード「耳鼻科医」と
入れましたら、なんとヒット数66,500件のうち、第1位と第2位が
拙ブログでありました。お〜っ、これはちょっと自慢してもいいかも、
なんて、一人で喜んでおります。

ちなみにgoogleでは119,000件中6位でした。

もちろん、これにはからくりがあって、正式に「耳鼻咽喉科医」と入れると
随分と下位にしかヒットしません。正式なホームページなどは「耳鼻咽喉科医」と
名乗っていますので、あえて「耳鼻科医」と名乗ることで差別化がはかれた
結果かなと思っています。

結局、アクセス数を増やすには良質の記事を書くしかないのでしょうが
アクセス解析もやってみると意外な発見があるという話でした。

このブログを応援してくださる方は、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-26 16:04 | プロフィール・雑感 | Comments(6)
今日の診療を終えて。
例年2月までは比較的空いている時期なのですが、
今年は、スギ花粉が早く飛び始めたことと、一時終息しつつあった
インフルエンザの勢いが再び強くなってきていることから、忙しくな
ってきています。
現在、当院付近で流行しているのは、ほとんどがA型インフルエンザで、
急な発熱(37℃台のこともあり)、鼻づまり、咳、全身倦怠感、関節痛などが
主症状。熱の割に咽の痛みはあまり強くないのが、細菌性の扁桃炎など
との違いです。
当院でインフルエンザと診断した方のうち、予防接種を受けていた方は
いまのところいらっしゃいません。今年は、型が合ってたんじゃないかな
と推測しています。
e0084756_19192897.jpg

そろそろ、「ニセ医療」についても、記事をまとめたいところなのですが、
なかなか、奥深い問題でもあり、アップするにはもう少し調べてからに
します。

このブログを応援してくださる方は、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-23 19:34 | Comments(8)
スギ花粉飛散開始
山形県衛生研究所によれば、当院のある山形市では、
2月20日にスギ花粉が飛散開始したとのことです。
観測史上最も早い飛散開始なのですが、暖冬・少雪が
影響したのは間違いなさそうです。
e0084756_10241190.jpg
芭蕉の句でおなじみの立石寺。
例年、このあたりはまだ雪で覆われているはずですが、
この通り、全く積雪はありません。
e0084756_10243390.jpg

遠くの高い山には残雪がありますが、田んぼはこの通り。
白鳥も餌が摂りやすそうです。

さて、
スギ花粉症の方は全国民の10%以上、10代から40代位の方に
占める割合ですと、20%以上の有病率です。まさに国民病で、
花粉症の症状をお互い話すのが、挨拶代わりになっていると
言っても大げさではないかも知れません。

症状の強さというのは、同じスギ花粉症の方でも様々です。
また、過敏性の度合いも様々で、凄く過敏な人は初観測日よりも
早く症状が出ますし、ある程度、花粉の量が多くなってから症状の
出る人もいます。

ここ数年、初期治療というものが定着しつつあり、これは毎年症状の
始まる前に薬を飲む治療で、ひどくなってから、あわてて薬を飲むより
効果が高いのは間違いなさそうです。薬を飲み始める時期は、以前は
花粉の飛散開始時期をもとにして、その2週間前、などと決めてい
ましたが、最近では、その人、その人に合わせて決めていく方が多く、
毎年症状の出始める時期の、2週間前ぐらいが良いと考えられて
います。ただその場合、今年のように花粉の飛散開始が極端に
早ければ、初期治療の開始時期が後手に廻ってしまいますので、
気象条件や花粉情報などももちろん加味しつつ、治療を始める
のが良いと思います。

この記事が参考になったら、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-22 12:38 | 花粉症・アレルギー | Comments(2)
物語としてなら、いいんです。
前回、ニセ科学は良くないですよ、という話をしましたが、
そういうことを書くと、「科学だって万能じゃないでしょう?」
「科学で解明されていないことだってあるでしょう?」
という反論があると思います。
そう、どちらもごもっともです。ただ問題をすり違えないで
欲しいのは、科学的なものが善だとか、非科学的なものは
悪だとかそういうことを言っているのではないのです。
e0084756_17195818.jpg

子供がまだ小さい頃、「パパ、お月様とって!」という絵本を
何度か読んであげたことがあります。
娘に、「お月様と遊びたい。」とせがまれた父親が、空にはしごを
かけて、お月様を取りに行く話です。

こういう、メルヘンとかおとぎ話だったらいいんです。
だれも現実とは思いませんから。
想像力というのも、人間にとって大事です。

でも、病気に効きそうだという、憶測で、人に健康グッズとか
健康法とかを勧めちゃいけません。

次回は、その辺について思うところを書きたいと思います。

このブログを応援してくださる方、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-17 17:37 | Comments(2)
科学・非科学・ニセ科学
最近ネット上では、ニセ科学に対する批判が厳しいのはご存じでしょうか。

代表的事例としては、「水からの伝言」、「ゲーム脳」、「マイナスイオン」などは特にやり玉に挙がっています。いずれの事例においても問題なのは、実は科学的な検証が不十分か、検証したとしても確からしさが証明出来ないことを、あたかも実証済みのごとく、宣伝されてしまったことです。これらのニセ科学を発表した方にも問題があったのかも知れないが、その信憑性には目をつぶって、学校教育や商品の宣伝に利用してしまった人々は、反省が必要かと思います。

(ここまで、読んで「何のこっちゃ?」と思われる方は、「ニセ科学」で検索してみてください。)

ところで、そもそも科学とはなんぞや?ということになりますが、科学の定義は一つだけで「科学とは、常に反証できるものである。」ということだそうです。これは20世紀の科学哲学者カール・ポパーという人がいいだしたものです。現在ほとんどの科学者は、この定義を支持していますが、それに従うと、一つ困ったことが起きます。それは、科学が常に反証可能ということは、いつでも本当か嘘かひっくり返る可能性があるということを意味し、それではいつまで経っても真実といいますか、物事の真理にはたどり着かないということです。すなわち、目で見えることだって、もしかしたら嘘かも知れないということになります。ただし、限りなく本当らしいとか、限りなく嘘に近いということはありますので、検証されていく過程で、本当らしいとか、嘘らしいとか揺れ動くわけです。ニセ科学というのは、本当らしいという触れ込みで世の中に浸透はしたものの、その後の検証の段階でどうも嘘らしい、ということがわかって、もう引っ込みがつかない状態とも言えます。ニセ科学が科学になるためには、反証を認めてどうも自分のデータの取り方がおかしかったということを認めるか、反証を覆すだけのデータを再度集めるしかないと思うのですが、そういったデータが出たという話はまだ聞いていません。

では、非科学的なものというのはどういったことかといいますと、逆にいいますと「反証できないもの」ということになります。具体的には、宗教やおとぎ話が該当するのではないでしょうか。たとえば、ある宗教家が奇跡を起こすとして失敗した場合、「この中に奇跡を信じない者がいたから失敗した。」といわれれば、反証のしようがありません。ただ、誤解しないでいただきたいのは、非科学的なのは悪だとか、役に立たないとかそういうことを言いたいのではありません。以前の記事神頼みでも書きましたが、初詣にも行きますし、生きる指針として神様や仏様の教えを参考にすることもあります。

繰り返しますが、ニセ科学が問題なのは、その事象を発表した人の意図を超えて、色んな人の都合で、真実として宣伝され、利用され、どうも嘘らしいということがいわれても、反証が許されない様な状態になってしまっていることです。反証が許されない状態ということは、もうその時点で科学ではなくなってしまっているのに、「科学的に証明された」事象として、伝えられていくということは、かなりまずいことなのです。

非科学的なことがあたかも科学的なことのように宣伝されるというのは、実は医療においても非常に多いです。医療における「ニセ科学」すなわち「ニセ医療」は大体が耳障りのいい「理論もどき」を振りかざしますので、時として、科学としての「医療」よりも患者さんにとっては、本当らしいものとして、受け入れられたりします。これは、真剣に医療とその基礎になっている医学という「科学」に取り組んでいるものとしては、非常に憂慮すべきことなのです。

久しぶりに長文となりましたので、今日はこのぐらいにしますが、
次回は、続編として「ニセ医療」について、もう少し掘り下げて見たいと思います。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
このブログを応援してくださる方、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-17 00:23 | Comments(6)
山形のハクチョウ
私の住む山形県には、毎年冬になるとたくさんのハクチョウが多く訪れます。
中でも日本最大値の越冬地として、酒田市の最上川河口が有名ですが、
最近、内陸部である山形市周辺でも見られるようになりました。
たまたま、用事があって出かけた郊外の田んぼにその姿を見つけました。
e0084756_0145431.jpg

今回出会った群れは、50〜60羽のオオハクチョウ。
e0084756_0151660.jpg
田んぼで、もみ殻などの餌を摂っています。
e0084756_015324.jpg

4〜8羽ぐらいの家族単位で行動するのですが、時々、
互いに泣き合いながら、タイミングを合わせて飛び立ちます。
e0084756_0154430.jpg

ハクチョウの魅力は何と言っても、飛んでいる姿。8〜10kgもある巨体が優雅に
舞う姿は惚れ惚れとします。
あと、1ヶ月もすると北帰行ですが、それまでの間にまたどこかで、会えることを
願い、この田んぼを後にしました。
by jibikai | 2007-02-12 00:39 | Comments(8)
老人性難聴
当然のことながら、耳鼻科には聞こえの悪い方が多くいらっしゃいます。
聞こえの悪くなる原因は様々ですが、原因によってどうしても治らない
難聴というものがあります。その代表的なものは老人性難聴です。いわゆる
「年寄り耳」といいますか、老化現象による難聴です。まあ、多くの人が年を
取れば、多かれ少なかれ難聴になっていくわけなのですが、多少個人差も
ありますし、過去に中耳炎を繰り返していた方や、他に聞こえの悪くなる
耳の病気を合併していたりすると、早く難聴が進行します。

この老人性難聴の問題点は、ゆっくりゆっくり進行しますので、本人の自覚が
ないことです。また、自分では気がついていても決して認めようとしない方も、
多くいらっしゃいます。というわけで、自分からはなかなか受診せず、家族に
言われて渋々とか、検診で指摘されやむを得ず受診する方も多いです。

特に家族に言われて渋々、受診する方の場合は、難聴がかなり進行している
ことが多いです。と言いますのも、家族が困るほど、聞こえが悪いことも意味する
からです。家族は聞こえの悪い方とコミュニケーションを取るために、大声で
話さなければいけませんし、それでも、聞こえないとどんなに出来た人でも、
だんだんとイライラしてきます。また、家族でTVを見る場合は大音量に耐え
なければなりません。それでも、老人性難聴の方、本人は意外と平気でいます。

このような方が来院された場合、残念ながら老人性難聴には有効な治療法は
ありませんので、補聴器を勧めるしか、医者の仕事がありません。ところが大抵の
老人性難聴の患者さんは「俺にはまだ早い。」とか、「もう少し様子見てからでいい。」
とかいって、問題を先延ばしします。こういったやりとりを、私も大声を出しながら
しなければならないこともあり、あまり熱弁すると、声が嗄れてきたり、咳き込ん
だりすることさえあります。それでも、結局、本人が補聴器の必要性を認識して
くれないことには、たとえあまり納得しないまま補聴器を購入していただいても、
結局使わないことも多いのです。そこで、家族はいかに苦労しているか、その家族を
助けるつもりで、補聴器を付けてみないか、などと説得を試みるのですが、
実際それで納得してくださる方は、残念ながらそう多くはありません。

ところで、補聴器とはどんな物か、ということについては、近日中に記事を書き
たいと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
このブログを応援してくださる方、
他の診療所関連のブログを見たい方は、ポチッと押してください。
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
一日一回のご協力、毎度ありがとうございます m(_ _)m
by jibikai | 2007-02-10 00:08 | 耳のはなし | Comments(2)