耳鼻科医の診療日記
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榊原耳鼻咽喉科医院
〒990-0024
山形市あさひ町7−25
院長  榊 原  昭


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残暑というには・・・
あまりに厳しい暑さですね。

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稲刈り間近。
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赤とんぼもあまりの暑さでだれ気味。レンズをわずか数センチの所まで近づけても、逃げません。
by jibikai | 2007-09-21 14:00 | Comments(6)
急性中耳炎の疫学
あまり写真ネタばかり続けていると、何のブログか分からなく分からなくなりますので、そろそろ耳鼻科的話題を。

開業医も10年近く続けておりますと、いろんな医学的データが貯まってきます。データは使えば宝物ですが、放っておけばただのゴミ。かといって、個人情報になるようなものは出せませんから、ネット上に掲載するものとしては、疫学的な話題が適当かと思っています。もちろんいろんな病気についての統計学的な研究は、既になされているものが多いのですが、ほとんどの医学論文などは病院の先生方がまとめられたデータが多く、開業医がデータをとっているというのはさほど多くないんじゃないかと思います。ところが、疾患によっては病院よりもまずは開業医を受診するようなもの、たとえば急性中耳炎やアレルギー性鼻炎、低音障害型感音性難聴などの比較的頻度の高い、身近な疾患については、むしろ開業医でのデータも取ってみた方が、より病気の本質に近づける場合もあり、それなりに意味のあることと思います。

ということで、今回も当院のデータベースからネタを作ってみました。今回のテーマは、急性中耳炎はどんな人がなりやすいか、という話です。

さて、急性中耳炎といいますと、耳鼻科の代表的疾患で症状は耳痛(じつう;耳が痛くなること)や、耳漏(じろう;いわゆる”耳だれ”)です。発症には衛生事情や栄養事情が関係し、後進国では多く、先進国では比較的少ないといわれています。年齢的には従来より幼小児期に多く、大人には少ないと言われておりますが、特に近年は低年齢化ということが言われております。また、最近問題となっているのは、起因菌としての耐性菌の増加とそれに伴う、重症化例、反復例です。

と、まあ基本的なことは耳鼻科医なら誰でも知っているわけなのですが、教科書や論文を丸写ししてもあまり意味がないので、自分の診療所ではどうか、ということについてまとめてみます。

開業してから、今年の6月までの9年2ヶ月の間、急性中耳炎で初診した方は709名で、その間当院を受診した患者さんの5.7%を占めました。その年齢、性別の分布をグラフに表してみます。

青が男、赤が女の積み上げ棒グラフとしました。男女差はほとんどないことがわかります。年齢は、まず10歳毎に区切ってみましたが、ほとんどが10歳未満であることが分かります(1)。
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では、10歳未満の子供うち、どの年齢層に多いのかをさらに細かく見てみたのが、次のグラフです。
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1歳毎に区切って、同じように積み上げ棒グラフにしてみましたが、各年齢でみても男女差のないことがわかります。年齢別では、1歳(2)と3~4歳(3)にピークのあることがわかります。

以前から急性中耳炎は3,4歳に多いということはいわれており、また最近特に発症が低年齢化してきているということはいわれており、それを裏付ける結果となりました。しかし、ちょっと不思議なのが、2歳はその前後と比べて少ないことと、なぜ、0〜1歳に多くなったかということです。一つ考えられるのは0〜1歳発症の群と、3〜4歳発症の群では、急性中耳炎の多発する理由が若干異なる可能性です。

0〜1歳児の急性中耳炎増加の原因としていわれているのは、この時期に集団保育、つまり保育所などに預けられるケースの増加です。根底には、核家族化、共働き家庭の増加、シングルマザーの増加、女性の社会進出などなど、いろんなことがあるのでしょうが、日中は親元を離れて、集団保育を受ける子供が多くなっているのは間違いがないようで、家庭で生活をしている子の急性中耳炎の発症率は変わらなくとも、保育所にいる子で急性中耳炎にかかる子が増えれば、全体として低年齢児の急性中耳炎が増えてくるというわけです。

低年齢から預けられることの何が問題かといいますと、細菌やウイルスに対する抵抗力(すなわち免疫能)が不十分なうちに、年長児のもつ色々な病原体にさらされることです。また、こんなことを書くと反発を受けるかも知れませんが、集団保育せざる終えない子の場合は栄養状態も良くない(要するにちゃんと食事を摂っていない)ケースも多く、それで一層感染症にかかりやすいことも想像されます。

ですから、特に急性中耳炎にかかった乳児を診察する際、問診しておくべきことは、家で生活しているのか、保育所で集団保育を受けているのかということです。
以下は、当院を急性中耳炎で受診した0〜1歳児の保育環境です。
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保育所などで集団保育を受けていた子が45%、家庭にいる子が8%、問診で確かめていなかった例が47%でした。保育環境を確かめたうちのほとんどが、集団保育を受けていたということからは、やはり特に0〜1歳児においては、集団保育が急性中耳炎発症の大きなリスクファクターになっている可能性が高いと思われました。
ただ厳密には、急性中耳炎の有無にかかわらず、この年齢で集団保育を受けている子がどのぐらいの割合でいるのかも確かめなければならないし、診察の時にはもれなく保育環境を確かめなければ、確かなデータとは言えません。

もう少し、調べてみて何か分かりましたら、ブログかHPにてまたご報告したいと思います。
by jibikai | 2007-09-15 12:28 | 耳のはなし | Comments(2)
秋の光に遊ぶ
夏はとっくに過ぎてしまいましたが、日中の日差しはまだまだ強くて暑いです。まもなく訪れる晩秋ともなると、この日差しを懐かしく思うことでしょう。
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モミジは
まだ青々としています。
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山形県庁をちょっと未来都市っぽく撮ってみました。
by jibikai | 2007-09-14 14:29 | Comments(0)
台風の爪痕
腰の調子もよくななったので、昨日の昼休みは久しぶりに、カメラ片手にそろそろ咲いているであろうコスモスでも撮ろうかと、近くの川原へと出かけました。昨年見つけたところなのですが、川原の土手にコスモスがきれいに咲いているのを思い出し、また撮ってみようと思ったのでした・・・・・

ところが、川原の様子は普段とは一変していました。
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(ぎりぎりの所で難を免れたコスモス。もっと幅をもって咲くはずだったと思うのですが、この先は土手ごと流されたようです。)

なんと、川原の土手がえぐり取られ、コスモスもわずかに咲いているだけでした。先週の台風9号の影響で、この川の上流にある蔵王山系に大雨が降り、土石流まで発生したとのニュースを思い出しました。山形の市街地も大分ひどい雨風でしたが、私の医院は雨漏りはしたものの(汗)、心配していたほど大きな被害はなくすみ、大きな台風が来たことなど早くも忘れかかっていたほどです。ところが山に近いところには、まだまだ、生々しい爪痕が残っていたというわけです。頭をコスモス撮影から、記録撮影モードに切り替えて現場の様子を数枚撮ってきました。
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川にはまだまだ大量の濁った水が、すごい勢いで流れています。
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えぐり取られた土手を下から見上げると、大きな石がごろごろと露出しています。

普段は雪以外はたいした自然災害もなく、平和な山形なのですが、時に見せる荒々しい自然の一面を覗いた思いでした。
by jibikai | 2007-09-14 09:00 | Comments(0)
耳鼻科医の職業病
昨日、ちょっと腰を痛めまして、あまり気合いの入った記事が書けません。

そこで今日は、耳鼻科医には腰痛持ちが多いという話題を。
もちろん、アンケート等にて確かめたわけではないので、確かなことは言えないのですが、少なくとも自分も含めて、私の周りには腰痛持ちの耳鼻科医が多いです。
想像の域を出ないのですが、耳鼻科医に腰痛が多いのは、診察時の姿勢にあるのではないかと思っています。診察の対象は耳や鼻、喉といずれも奥まった位置にありますから、それらをのぞき込むために診察の時には無理な姿勢を取らざる終えないことも多いからです。また、診察のみならず、手術についても他の外科系の科よりも、無理な姿勢でやるものが多いように思います。同じような理由で、耳鼻科医には猫背の人も多いような印象もあります。

ところで耳鼻科医に限らず一般的には、姿勢以外の腰痛症の原因として意外なところで、ストレスということもいわれております。私も勤めていた頃には、特に身体に無理なことをしたわけでもないのに、動けないほどの腰痛になることが年に1度位はありました。それでも休めませんから、座薬を入れたりしてしのいでいたのですが、開業してからは、一日中外来診療しているにもかかわらず、腰痛は嘘のようによくなっていました。そんな自分の経験もありまして、腰痛の原因としてストレスということもあるんだろうなと思っています。

さて、職業病としての腰痛とか、ストレスによる腰痛とか書きながら恐縮なのですが、実は今回の私の腰痛の原因はそのいずれでもなく、飼い犬を2頭続けてシャンプーしたことなのでした。それと、最近暑さを理由に運動不足だったのも、ちょっとたたっているようです。(ウエイトもオーバー気味ですし・・・)腰が治ったらちょっと身体を動かさなければと、決意を新たにしているところなのです。(でも、今年はいつまでも暑いので、もうちょっと涼しくなってからになると思いますが・・・)
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by jibikai | 2007-09-10 13:17 | プロフィール・雑感 | Comments(4)
よくある質問(耳の病気・症状)
1週間ぶりのエントリーです。
今日は、耳についてよくある質問を、公式サイトにまとめたのですが、こちらにも転載してみます。少しでも、参考になることがあると良いと思います。

耳掃除は、どうしたらいいんですか?

耳掃除はとにかくやりすぎないのがポイントです。回数でいうと週に1度程度で十分で、例えば毎日耳かきをするとか、毎日ではなくとも、あまりにしつこく耳のなかを擦ると、外耳道の皮膚のバリアが弱くなり、外耳道炎を起こします。また、使用する器具も昔ながらの竹製のものは、やはり外耳道を傷つけやすいので、それよりは綿棒の方が良いと思います。


急性中耳炎のとき、幼稚園やお風呂はどうしたらいいですか?

急性中耳炎でも痛みが落ち着いていて熱もなければ、幼稚園に行っても大丈夫ですし、入浴させても大丈夫です。ただし、耳の中にお風呂の水が入ると、感染がひどくなることもありますので、洗髪は控えるか、耳に水が入らないよう注意する必要があります。同じ理由で水泳も禁止してください。そのほかの生活は普段通りで良いと思います。




子供が中耳炎に何回も罹るのですが、体質的なものなのでしょうか?


まず、一般的に子供は中耳炎にかかりやすいです。それは「もともと免疫力が発展途上にあること」、「耳管が水平に近く、細菌を排除する力も弱いこと」、「アデノイドや副鼻腔炎など、耳管周囲に炎症が起こりやすいこと」などによります。

また、乳児期より保育所などに預けられている場合は、早くから色々な病原菌にさらされる機会が多くなりますから、それに伴って中耳炎になる機会も増えてきます。

また耐性菌といって、抗生剤の効きにくい菌による中耳炎の場合は、なかなか完全には除菌出来ない場合も多く、治ったかに見えて直ぐにまた再燃したりしやすくなります。




子供が、夜中に急に耳を痛がりだしました。どうすればよいでしょう?

急性中耳炎の可能性が高いと思われます。可能ならば夜間診療所や病院の救急外来で診てもらいましょう。その場合、耳鼻科医以外の当直医が診察する場合がほとんどですが、それでもある程度の診断はつきますし、薬も処方してもらえますので大丈夫です。もちろん必要があれば耳鼻科医にも相談してくれるはずです。



急性中耳炎の時には、耳鼻科と小児科、どっちがいいんですか?

積極的に小児科を勧める理由はありません。なぜなら中耳炎の診断には鼓膜を診ることが一番重要ですが、耳鼻科の方が設備や経験の面で優れているのは間違いないからです。また、急性中耳炎に続発して滲出性中耳炎になることも多く、その場合は聞こえの働きを調べなくてはなりませんが、聴力検査の出来る小児科はまずないでしょう。急性中耳炎に罹るのは鼻が悪いときがほとんどなのですが、鼻を診るのも耳鼻科の医者の方が得意ですから、併せて治療できます。

特に治りにくいケース、繰り返すケース、難聴の疑われるケースの場合は一度、耳鼻科きちんと診てもらいましょう。



こどもが健診で「滲出性中耳炎」といわれました。特に痛がっている様子もないのに、本当に中耳炎になっているのでしょうか。

滲出性中耳炎の主症状は、耳閉感(耳のつまる感じ)と聞こえずらさ(難聴)です。特に幼児期にかかりやすいのですが、この年代ではまだ耳の不調を親に伝えられません。ということで、3歳児健診や幼稚園あるいは学校の健診など出始めて発見されることが多いのです。難聴は比較的軽度なのですが、聞こえにくいために言葉を覚えるのが遅くなったり、コミュニケーションが苦手になったり、情緒不安定になったりすることもあります。滲出性中耳炎は痛くない中耳炎なのですが、早めに耳鼻咽喉科を受診することをお勧めします。



子供が滲出性中耳炎で通院中ですが、なかなか治りません

子供が滲出性中耳炎にかかりやすいのには、理由があります。

まず「耳管の働きが未熟なこと。」、「アデノイドが大きいこと。」、「副鼻腔炎を繰り返しやすいこと。」、「大人よりもかぜを引きやすいこと。」などです。これらの悪条件が重なり滲出性中耳炎を発症するわけですが、逆に悪条件の解消されるのは6歳ぐらいです。ですから治療が数ヶ月から、数年にわたるのはある程度やむを得ないことなのです。ただし、その間きちんと治療を受ければ聞こえも日常生活に支障のないレベルを保てますし、癒着性中耳炎などの慢性化もほとんどの場合は避けられますので、あきらめずに治療を受けて下さい


耳の中に異物を入れてしまった場合は?

耳の異物は子供ではおもちゃのピストルの弾や、マメ類などを自分で入れてしまう場合が多いです。家庭ではなかなか取れませんし、深追いするとかえって外耳道を傷つけてしまいよくありません。無理せずに耳鼻科を受診することをお勧めします。大人では綿棒の先が取れなくなったりすることが多いのですが、時には蛾などの昆虫の場合もあります。昆虫の場合耳の穴を懐中電灯で照らすと虫が誘われて出てくるという話がありますが、そううまくはいかないようです。耳のなかを傷つけられることが多いので、早めに耳鼻科を受診した方がいいです。




聞こえが急に悪くなったら、どうしたらいいですか?
特にかぜのような症状もなく、急に聞こえだけが悪くなった場合。心配なのは突発性難聴です。特に、難聴が高度でほとんど聞こえない程度の時と、めまいを伴う場合などは治りにくいこともあります。それでも早く治療を始めれば、それだけ治る確率が高くなりますので、出来るだけ早く耳鼻科を受診しましょう。場合によっては、入院して点滴を受ける必要ながあることもあります。
突発性難聴以外では、耳の異物、耳垢(みみあか)、急性中耳炎、滲出性中耳炎、音響外傷、メニエール病などで急に聞こえが悪くなります。


めまいがしました。直ぐ診てらった方が良いのでしょうか?

急なめまいでは、病院を受診するか、安静にするかで迷うときもあると思います。
手足の麻痺や、ろれつが回らないなどのの症状があれば、直ぐにCTやMRIのある総合病院を受診する必要があります。脳梗塞や脳出血の可能性があり、命に関わるからです。その他には耳鳴りや難聴を伴う場合、内耳性のめまいの可能性が高く、時間が経つと内耳障害による難聴が治らなくなることもあるので、早めに耳鼻科を受診しましょう。
逆に、めまい以外の症状がない場合では、良性発作性頭位めまい症や自律神経失調症などが多く、この場合は少し落ち着いてからの受診でも良いと思います。

by jibikai | 2007-09-07 13:37 | 耳のはなし | Comments(8)