耳鼻科医の診療日記
jibika.exblog.jp
  ↑ あさひ町榊原耳鼻咽喉科の公式サイト。是非こちらもご覧下さい。

あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ
お知らせ・連絡先
【重要!】
いわゆる医療相談につきましては、誤解を招く恐れ、また実際の治療の妨げになる懸念があるため、お受けしておりません。
例えコメント欄に個々の診断や治療方針についての質問を書き込まれましても、一切返答いたしませんので、ご了承ください。


【連絡先】
あさひ町
榊原耳鼻咽喉科医院
〒990-0024
山形市あさひ町7−25
院長  榊 原  昭


【あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院のホームページ】
診療に関するご案内。
耳鼻科やアレルギー科の病気の情報などを提供しています。

【当院の携帯用サイト】
下のQRコードを読み込んでアクセスして下さい。↓↓↓


当ブログ、ホームページともリンクフリーです。

【お願い】
イラストや写真の
無断使用はご遠慮下さい。
記事が参考になったら、コメントをお寄せ下さい。

【ランキングに参加しています】
他の医学系ブログを見たい方は、下のリンクからどうぞ。
1日1回のクリックで耳鼻科医ブログに投票できます!
応援よろしく!!


【リンク】

My Blogs

小児の耳鼻科疾患



アレルギー疾患の解説


愛用品の紹介や雑談系。病気の話以外のブログ。

【その他の外部リンク】

初めての補聴器選びからトラブルや疑問にお答えします。時々趣味の話も。


あいち補聴器センターブログ すべては聞こえのために

めまい診療

診療所院長の独り言

パニック障害 入門

新型インフルエンザ対策関連情報-Yahoo!ヘルスケア-
フォロー中のブログ
カテゴリ
タグ
以前の記事
ライフログ
検索
ブログパーツ
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
<   2008年 10月 ( 4 )   > この月の画像一覧
風邪が流行っています・・
e0084756_239729.jpg

ここ数日雨が少なく、それはそれで結構なことなのですが、空気が乾燥しているせいなのか、風邪が流行っています。現在、山形で流行中なのは、鼻水と喉の軽度の痛み、いがいが感、咳を主症状としたものが多いようです。アレルギーにも似た症状ですし、通年性アレルギーのある方は区別がつきにくいですが、今回のはどちらかというとウイルス感染の方が多いかなという印象です。
かくいう私も、数日前から同じ症状があり、鼻水、くしゃみ、咳に悩まされました。患者さんと話をするときに、段々と喉が乾燥してきて咳き込んでしまうことなどもあるのは、結構辛いものです。
私の入っている健康保険は、医師国保というものなのですが、「自家診療の禁止」というルールがあります。要するに、自分の診療には健康保険が使えないということ。不正請求を防ぐため、仕方ないルールなのでしょうが、自分の薬は他の医者に診察を受けて、処方してもらうか、もしくは自費で購入するしかなく、ちょっと不便です。
それはともかくとして、今回の症状には結局、抗ヒスタミン剤が有効でした。抗ヒスタミン剤というのは、大きい分類では抗アレルギー薬に分類されていますが、実は市販の風邪薬にも入っている、くしゃみや鼻水止めの薬です。医者の処方する抗ヒスタミン剤はそれこそ何十種類もあるのですが、不思議に思うのは、適応症に「アレルギー性鼻炎」というのは、ほとんどの抗ヒスタミン剤にあるのですが、風邪の別名である、急性上気道炎に使える抗ヒスタミン剤は、わずか2,3種類で、しかも古い薬ばかりです。新しい抗ヒスタミン剤はなぜか急性上気道炎の適応がありません。実際使えば、古い薬よりも、眠気やだるさや、口の渇きなんかも少なくて、ずっと良いのですが・・・
実際の薬効と、保険の適応症というのは結構異なるものが多くて、診療上困ることは非常に多いです。適応症をきちんと認めるよう申請しない製薬会社が怠慢なのか、ご都合主義の功労省が悪いのか、よく分かりませんが、実際、臨床上で有効性が認められているものは、適応症として認めて欲しいと思うのです。
by jibikai | 2008-10-14 23:42 | Comments(2)
遅発性内リンパ水腫
メニエール病周辺の疾患として、今日は遅発性内リンパ水腫という病気について、お話ししたいと思います。内耳のトラブルから難聴とめまいを起こす病気で、内リンパ水腫が原因という点では、メニエール病に共通していますが、経過がちょっと異なります。

(その前に、「内リンパ水腫」とは一体何? という方は、こちらの記事を参照下さい。

さて、遅発性内リンパ水腫の話に戻しますが、まずは何が「遅発性」なのかという疑問は当然あろうかと思います。この病気は子供の頃、あるいは発症時期不明の、高度な感音性難聴がすでにある人が、何年とか、あるいは10〜30年も経ってから、めまいを繰り返したり(同側型)、もともと良い方の耳まで変動を繰り返しながら聞こえが悪くなってしまう(対側型)病気です。先行する片側の内耳障害から、何年とか何十年も経ってから起こってくるので、”遅発性”と呼ばれるわけです。ちなみに、先行する片側内耳障害による高度感音性難聴ですが、原因は突発性難聴だったり、ムンプス(おたふく風邪のウイルス)ウイルスなどのウイルス性難聴だったりすることが多いようですし、原因不明の感音性難聴のこともあります。

もともと難聴のあった側に起こった場合は、すでに大分聞こえが悪いわけですから、難聴が進行したとの自覚はほとんどなく、めまいだけが自覚され、これを同側型といいます。
一方、もともとは難聴のなかった良い方の耳に起こった場合には、良かった方の耳まで聞こえにくくなりますので、結局は両側とも高度難聴となり、会話も不自由となってしまいいます。

治療は、メニエール病とほぼ同様に、落ち着いているときはビタミン剤やATP製剤などで内耳の代謝を補助することと、内リンパ水腫の軽減を目的として、高浸透圧利尿剤を内服してもらうことが多いですが、発作時にはステロイドも使用することがあります。

それでも、完治は望めませんので、同側型、対側型いずれにしてもなかなかやっかいな病気なのです。

頻度としては、もともと一側性の高度感音性難聴のある人には10数パーセント位の確率で起こるそうですので、突発性難聴や子供の頃のウイルス感染などで、片耳の聞こえがかなり悪い人は、ちょっと頭の隅にでも入れておいて下さい。
by jibikai | 2008-10-10 16:19 | 耳のはなし | Comments(10)
メニエール病と急性低音障害型感音難聴
今回は、耳鼻科らしい話題を取り上げてみます。ちょっと理屈っぽい話になってしまうかも知れませんが、その辺はご容赦ください。

さて、メニエール病という病名は耳鼻科の病気に関心のある方なら、一度は聞いたことがあるかも知れません。一言で言えば「内耳に内リンパ水腫というトラブルが生じて、難聴、耳鳴り、めまいなどが発作的に繰り返し起こる病気」です。
ちなみに、メニエールというのは人名であり、19世紀にはじめて、内耳の障害でめまいが発生することを明らかにしたことで有名です。その人物の名前が付けられたメニエール病ですが、病態が明らかにされたのは20世紀に入ってからで、病理学的な研究から”内リンパ水腫”がその根底にあることが分かっています。

1975年には厚生省特定疾患調査研究班によって診断基準が作られており、現在も使われております。
その診断基準には大きな項目と、それぞれの大項目を補足する小項目があるのですが、あまり専門的になってもなんなんで、ここでは大きい項目だけ抜き出してみます。

=============================

1. 回転性めまい発作を反復すること。
2. 耳鳴・難聴などの蝸牛症状が反復・消長すること
3. 1,2の症候を来す中枢性神経疾患、ならびに原因既知の、めまい・難聴を主訴とする疾患が除外できる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Ⅰ. 確実例:1,2,3の全条件を満たすもの。
Ⅱ. 疑い例:1と3, または2と3の条件を満たすもの。
=============================

診断基準を見てもわかりますように、メニエール病の特徴はめまい、難聴、耳鳴りを繰り返すことにあります。
ということは、メニエール病でも初めての発作の際には、将来的に繰り返すかどうかは予測できませんから、1回だけのめまい、難聴発作では診断できないことになります。

ちなみに、メニエール病というとめまいを起こす病気として名前は有名なのですが、その割に実際のめまい患者さんの中での割合からいえば、むしろ少数派です。


一方、急性低音障害型感音難聴という病気がありまして、ある日、急に耳のつまる感じや、聞こえにくい感じ、耳鳴り、音が響くなどの症状で発症します。聴力検査をしてみると、低音部に限局した感音難聴のパターンをとります。実はこの病気、メニエール病ほど歴史がなく、しばらくは突発性難聴の一部として扱われていましたが、他のタイプの突発性難聴と経過が異なることから、ここ15年ほど前から、独立した疾患として扱われることが多くなりました。他の突発性難聴より治りやすいのが特徴なのですが、中には軽いめまいを伴う例もありますし、一旦治っても、繰り返す例もあります。また、両側例も少なからずあり、これらはメニエール病にも似ていると言えますので、メニエール病と一部重複している疾患群なんじゃなかと推測しています。

急性低音障害型感音性難聴は、病院よりも診療所を初診する患者さんも多いせいか、当院で治療した症例数も比較的多く、集計すれば何か分かるんじゃないかと、現在データを解析中です。
ある程度まとまりましたら、耳鼻科医の勉強会などで発表したいとも思っていますが、比較的身近な話題でもありますので、このブログにも載せていこうと思っています。
興味のある方は、また覗いてみて下さい。

=================================
【お知らせとお願い】
ネットでの医療相談は、時に誤解が生じたり、実際の診療の妨げになったりすることもあります。個々の症状についてコメント欄に書き込まれましても、診断や治療方針などに付いての返答は一切いたしません。

なお、当エントリーのみではよくわからなかった、という方は、

低音障害型感音性難聴については、急性低音障害型感音難聴〜よくある質問とその答え〜

耳閉感については、耳閉感があって聴力は正常な場合

その他耳の症状について知りたい方は、よくある質問(耳の病気・症状)
なども参照して頂ければ幸いです。

=================================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=================================
by jibikai | 2008-10-07 18:19 | 耳のはなし | Comments(132)
近所の秋景色
私の診療所は、山形市の市街地の中では、東側の端に位置します。山や川が近く、環境は良いのですが、中心地に比べますと、標高も若干高いせいか、気温も低めだし、冬の積雪なども多い方です。気がつくと、まだ10月初めだというのに、紅葉が進行中。
秋も深まったことを実感させられます。

e0084756_14251538.jpg
e0084756_1603276.jpg
e0084756_161046.jpg

by jibikai | 2008-10-04 16:54 | Comments(0)