耳鼻科医の診療日記
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<   2013年 02月 ( 4 )   > この月の画像一覧
抗ヒスタミン薬の変遷
スギ花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎で最も多く使われる薬が、抗ヒスタミン薬と言われるものです。ヒスタミンというのは抗原抗体反応の結果、主に肥満細胞から放出される化学伝達物質であり、鼻炎の場合は三叉神経末端や、一部鼻腺に直接作用してくしゃみや鼻水、鼻づまりを起こします。
この作用を和らげることにより鼻炎の症状を抑えるのが抗ヒスタミン薬というわけです。
ところがこのヒスタミンという物質は脳内では情報を伝達する物質として使われていますので、これを全般的に抑えてしまうと脳の活動性が低下して、具体的には眠くなったり集中力がなくなったりします。
抗ヒスタミン薬は風邪薬などにも入っているのですが、風邪薬で眠気がでるのも実は抗ヒスタミン薬の副作用であることが多いのです。

そこで20数年前より脳には移行しにくい、つまりは眠くなりにくい抗ヒスタミン薬が開発され始めました。これを第2世代抗ヒスタミン薬といいます。第2世代初期の抗ヒスタミン薬としてはザジテン、アゼプチン、セルテクトの3つが非常に有名で、なおかつたくさん使われました。ところが眠気は第1世代の抗ヒスタミン薬に比べれば大分少なくなったとは言え、それでも実際には結構な頻度でありました。(添付文書には再審査終了時のデータが示してあっていずれも眠気の頻度5%以下なのですが、実際に患者さんに処方してみた感じではもっと多かった。)

そこで眠気のない抗ヒスタミン薬として開発されたのがトリルダンというお薬。効き目も良くて一時期結構使われたのですが、不運なことに、ある薬との飲み合わせが悪く心臓への副作用が出ることがありました。その結果、しばらく続くかと思われたトリルダンの天下もあっさりと終息し、再びザジテン、アゼプチン、セルテクトに戻らざるを得なかったのです。

心臓への副作用の心配もなく、眠気も少ない抗ヒスタミン薬が色々と発売されるようになったのは1990年代後半のこと。アゼプチン(1994年発売)、エバステル(1996年発売)、ジルテック(1998年発売)、アレグラ(2000年発売)、タリオン(2000年発売)、アレロック(2001年発売)、クラリチン(2002年発売)、ザイザル(2010年発売)などで、第2世代後半の抗ヒスタミン薬といわれます。

鼻アレルギー診療ガイドライン2013によれば、第2世代抗ヒスタミン薬の特徴(第1世代と比較して)として、

1:中枢抑制、抗コリン作用などの副作用が少ない。
2:全般改善度はよい。
3:鼻閉に対する効果がややよい。
4:効果の発現がやや遅いが、持続が長い。
5:連用により改善率が上昇する。

と総括しております。

さらには、
「第2世代の抗ヒスタミン薬のうち、後期に開発されたものにおいては眠気などの中枢抑制作用は著明に改善されている。」と記載されています。

新しいものがすべて良いわけではないのですが、スギ花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎では第2世代後期の抗ヒスタミン薬がファーストチョイスといって、まず間違いはないと思います。唯一第1世代のものや第2世代初期のものに劣るとすれば薬価なのですが、今回長くなりましたので、その辺の話はまた改めてしたいと思います。

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by jibikai | 2013-02-23 17:33 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)
妊娠している方に使える抗アレルギー剤は?
鼻アレルギー診療ガイドラインが約4年ぶりに改訂されました。特に目新しい変更はないのですが、妊娠している方への対応がよくまとめてありましたので紹介したいと思います。

原則的に2~4ヶ月は内服も点鼻も使えませんので、それ以降、つまり妊娠5ヶ月以降に使うとしたら、こんな薬が良いですよという候補が表1に挙げてあります。実は日本独自の基準というのはなくて、オーストラリア基準(表2)と米国のFDA基準(表3)というのを参考にしています。いずれも、A,Bは比較的安全性が高いと考えられます。表1の中ではオーストラリア基準A、FDA基準Bが最も安全ということになります。ポララミン、アレルギン、レスタミン、ベガ、ペリアクチン、タベジールあたりが、それに当てはまりますが、これらはいずれも第Ⅰ世代の抗ヒスタミン薬であり、眠気、だるさ、口の渇きなどなど副作用も多いという欠点があります。出来ればより副作用の少ない第2世代から選びたいところであり、となるとクラリチン、ジルテックが候補となるでしょう。この2剤の比較では、抗ヒスタミン作用の強いのはジルテック、眠気の少ないのがクラリチンです。また、ジルテックからより眠気の副作用を取り除いといわれるザイザルもFDA基準ではBの評価であり、使って良いものと思います。

また薬の投与方法としては内服よりも点鼻の方が血中濃度が上がらず、よりお腹の赤ちゃんには安全といわれています。そのためオーストラリア基準でB3、FDA基準でCでありながらも、アルデシンAQネーザル、フルナーゼ、ナゾネックス、アラミストなどのステロイド点鼻も使って良いものと思われます。

表1 妊婦へのアレルギー性鼻炎用薬剤投与のリスク(鼻アレルギー診療ガイドライン2013年版)
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表2 オーストラリア基準
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表3 米国FDA基準
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表が見づらい時はクリックすると拡大します。

今回は妊娠している方に抗アレルギー薬を使うとしたら、どの薬をチョイスするかという話をしてみました。もちろん薬を使わないのが一番リスクが少ないわけで、薬を使う治療はある程度症状の重い方が対象となりますが、実際耳鼻科を受診する方は中等症以上なのです。その際にはガイドラインに従って、ステロイド点鼻、内服ならクラリチン、ジルテックをまず考えましょうというのが当院のスタンスです。
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by jibikai | 2013-02-15 00:34 | 花粉症・アレルギー | Comments(8)
待合室の写真替えました。
当院の待合室には自分で撮った写真を飾っているのですが、ちょっと春らしい感じのに替えてみました。
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一枚目は3年前の春、昼休みに桜でも撮ろうとカメラを持って馬見ヶ崎川の土手を散歩していて遭遇したネコです。「ここを通りたければなぞなぞを解いてみよ。」と言ったかどうかは分かりませんでしたが、スフインクスのように横たわって、なかなか避けて通れない雰囲気がありました。なぞなぞを解く替わりに、桜並木をバックにシャッターを押しました。


e0084756_1818535.jpg

もう一枚は東京タワー。初めて訪れた六本木ヒルズから撮りました。普通に撮っても良かったのですが、箱庭のような雰囲気を出したくてミニチュアモードという設定で撮りました。
この場所からは何千、何万枚という数の東京タワーの写真が撮られていると思います。それでも自分で撮った一枚は掛け替えのない一枚。お気に入りのショットです。

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by jibikai | 2013-02-12 18:19 | Comments(4)
今年のスギ花粉の傾向と対策
山形の厳しい冬もそろそろ峠を越えたかと思われ、春の兆しさえも感じられる頃になりました。身も心もうきうきしてくる時期だと思うのですが、一つ心配なことは、今や国民病ともいうべきスギ花粉症の原因であるスギの花粉が、いつ頃から、どれだけ飛ぶのかということです。
山形市を例に取れば、大方の予想ではスギ花粉飛散開始は3月1日頃、総飛散数は1平方センチメートルあたり(これは予測する機関によって若干異なるのですが)3,000~4,800個といわれています。

山形県衛生研究所のデータによりますと、山形市の昨シーズンの総飛散数は1,879個、過去10年間の平均値は3949個ですから昨年の2倍程度、平年並みか若干多めの飛散となる見込みです。

飛散開始は症状発現の時期に影響しますが、それには個人差もあります。山形市の場合、3月1日頃と予測されていますが、多くの方はそれより少し後、花粉が少し多くなる3月中旬頃より症状が出始めて、春分の日の前後に悪くなる方が多いように思うのですが、中には1月末から2月上旬には症状が始まる方もいらっしゃいます。これは花粉が粒子として観測されるるよりも大分早い時期から、スギ花粉の殻を破って出てきたアレルゲンそのものが、微量ながらも空気中を漂い出すためといわれます。
この漂いだしたアレルゲンに反応する方というのは、スギ花粉に対する敏感さの加減が非常に高いということができます。この敏感さの程度というのは個人個人で異なりますから、自分がいつから症状が出てくるのか、その傾向を憶えておくことは非常に大切です。

スギ花粉症に対する治療法で勧められているのが、初期療法というものです。これは症状がひどくなってから薬を飲み始めるのではなく、症状が出始める1週間前あるいは症状がわずかに出始めたら直ぐに抗アレルギー薬を飲み始めるものです。これにより重症化が防げるといわれています。
初期治療をうまく開始するには、自分が例年いつ頃から症状が出るのか把握しておき、それより前に耳鼻科を受診して、薬を予め処方してもらって、いつから内服を開始すれば良いのかアドバイスをうけることをお勧めしたいと思います。

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by jibikai | 2013-02-07 01:04 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)