耳鼻科医の診療日記
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<   2013年 09月 ( 6 )   > この月の画像一覧
日本鼻科学会・学術講演会
先週、診療を2日間ほど休んで学会に参加してきました。

日本鼻科学会・学術講演会、文字通り鼻について研究しようという学会です。
具体的には、スギ花粉症の舌下免疫療法や様々な、鼻・副鼻腔の手術、特に内視鏡手術について主に学んでまいりました。

舌下免疫療法というのはスギ花粉のエキスを、口の中に垂らすことによってスギ花粉吸入によるアレルギー症状を抑えていこうという治療です。スギ花粉症に対する原因治療なのですが、現在は皮下免疫療法というのが行われております。皮下免疫療法は当院でも実施しており、アレルギー症状の消失、緩和、薬の減量などが期待できるのですが、定期的な皮下注射が必要ですので、通院の手間や注射の痛みがあること、また、ごく希ながら起こりうるアナフィラキシーショックなどが欠点です。
それに対して舌下免疫療法は最初の指導は医療機関でやる必要がありますが、後は自宅で出来るし、副作用は少ないという利点があります。一般に行える治療として認可されるのは、もう少しだけ先とのことですが、認可され次第、当院でも行う予定です。導入に先立ちまして、そのノウハウ、注意事項等について学んできました。

その他には、アレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症、副鼻腔炎に対する最新の手術法について学んできました。手術は診療所で行うには設備や人的な問題から制約もあるのですが、安全に行えるものであれば、日帰り手術という形で行うのもメリットがあります。また、診療所では出来ない様な手術大きな病院を紹介してやってもらうということになるのですが、その際にも、新しい知識は押さえておきたいところ。そういう意味でも収穫があったと思います。

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福井は路面電車が走る、ちょっと懐かしい雰囲気の街です。山形からはちょっと遠いのですが、いつかまた、今度はもう少しゆっくりと巡ってみたいと思いました。

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by jibikai | 2013-09-29 22:02 | プロフィール・雑感 | Comments(0)
耳管開放症と低音障害型感音難聴の合併例
原則的には耳管開放症単独で難聴を伴うことはありません。しかしながら、耳管開放症の耳閉感や自声強聴を避けるために、意識的に(半ば無意識に)鼻をすすることによって鼓室内を陰圧にして、鼓膜を凹ませている方は、伝音難聴になっていることがあります。それとはまた別に、検査をしてみると低音部の感音難聴を伴っていることもあります。その場合自覚的な難聴はあったり、なかったりです。
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あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院で耳管開放症の治療を受けた方 62名のうち純粋に低音部のみの感音難聴のあった方が11%。左右対称性に高音部も障害されている方を含めますと24%の方に低音部の感音難聴を認めました。
当医院の例だけではなくて、耳管開放症について書かれた他の論文や学会の抄録などを見てみましても、耳管開放症で低音障害型感音難聴を伴うことは、さほど稀ではないようです。
これをどう考えるかですが、論文では実際に耳管開放症によって起きている中耳腔の圧変動が何らかの内耳障害を引き起こしている可能性を考えているものもありますし、実際は内耳障害はないにも関わらず、呼吸の音がダイレクトに中耳に伝わってくるために正確に聴力検査ができず、実際の聴力よりも悪く出てしまうのではないかという意見もあるようです。
当医院の例を細かく見てみますと、検査時に呼吸音聴取の症状はなかったにも関わらず、低音障害型感音難聴を呈した例も多く、また、一部の症例は内リンパ水腫の治療薬であるメニレットゼリーで聴力が改善していることから、耳管開放症に内耳障害、特に内リンパ水腫の合併はあり得るのではないかと考えているのです。

ネット検索しますと、耳閉感を主症状に耳鼻科で診てもらったところ、急性低音障害型感音難聴と診断されたが実は耳管開放症だったとか、逆に耳管開放症と診断されたが急性低音障害型感音難聴だったというかたの体験談をたまに見かけるのですが、実はこの2つの疾患は合併することも結構多いのではないかと思っているのです。

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by jibikai | 2013-09-13 08:49 | 耳のはなし | Comments(0)
耳管開放症と急性低音障害型感音難聴ー症状についてー
耳管開放症と急性低音障害型感音難聴は、片や耳管機能不全、片や内耳障害であり、別の病気です。しかしながら症状に似通った点があること、女性に好発することなどは共通しておりしばしば鑑別診断が難しいことがあります。では、症状は何が共通していて何が違うのかについて、今回はお話ししてみたいと思います。
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前回同様、耳管開放症62例と急性低音障害型感音難聴225例を対象としまして、症状のあった割合を見てみました。
両疾患に共通して耳閉感が最も多く、6割を超えます。その他、難聴、耳鳴、めまいは似たような割合でみられます。細かく話を聞くと同じ耳鳴でも、耳管開放症では拍動性のものが多かったりと違いもあるのですが、そこまで細かく分類しなければほぼ同等の割合となります。めまいですけれども、本来めまいのないものが急性低音障害型感音難聴なのですが、立っていられないほど大きなめまいがあるもの以外は急性低音障害型感音難聴に含めることが多いので、今回もそれに従いました。
耳管開放症でめまいとは意外な感じがする方もあるかも知れませんが、実際統計をとってみると21%の方がめまいを訴えていました。自律神経失調によるめまいや、一部は内耳性のめまいもあり得るのではないかと考えています。

自声強聴(自分の声が大きく聞こえる、響くなどの症状)、呼吸音聴取(自分の呼吸の音が聞こえる)、耳痛の3症状は耳管開放症では見られるケースがあるのに対し、急性低音障害型感音難聴ではほとんど見られず、これらの症状があれば、耳管開放症の可能性が高いと考えられます。

また、耳管開放症では耳閉感、自声強聴、呼吸音聴取の症状は立っている時に起こりやすく、深くお辞儀をするように頭を下げたり、横になったりすると軽くなったり、消失したりすることが多いのです。

耳管開放症で典型的な例では、鼓膜が呼吸に伴って膨らんだり凹んだりしますから診断は容易なのですが、そうでない例では鼓膜は正常です。その場合は特に問診が重要になってくることを、あらためて確認した次第です。

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by jibikai | 2013-09-06 18:26 | 耳のはなし | Comments(2)
耳管開放症と急性低音障害性感音難聴-男女差と好発年齢について-
「耳がつまる」感じ、耳閉感を起こす代表的な疾患である耳管開放症急性低音障害性感音難聴について、色々と調べていますが、今回は男女差と年齢についてです。
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当院を受診した、耳管開放症62例と、急性低音障害性感音難聴225例で男女差をみてみましたが、耳管開放症は女性70%に対して男性が30%、急性低音障害性感音難聴は女性69%に対して男性31%。ほとんど一致しました。ここまで一致しているのは偶然もあるのでしょうが、どちらの疾患も女性に多いといってまず間違いないでしょう。理由ははっきりしていませんが、女性の方が自律神経がバランスを崩しやすいとか、その様なことが影響しているのでしょうか。

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さらに年齢別の分布を見てみますと、耳管開放症は女性は10代から40代までほぼ同じ程度に多く、50代以降は少なくなります。男性は10代から30代までと、50代の方が多かったです。
急性低音障害性感音難聴は、男女とも30代にピークを持つ山型のカーブを描きます。急性低音障害性感音難聴は別名ストレス難聴ともいうぐらいですので、特に働き盛りだったり、ストレスの多そうな年代に集中するのかも知れません。また、急性低音障害性感音難聴は診断基準として、高音域の難聴のないことが条件となっており、高齢者が少ない結果となっている可能性もあるかと思います。

耳管開放症と急性低音障害性感音難聴の話、もう少し続きます。興味のある方はしばらくおつきあいください。

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by jibikai | 2013-09-04 18:42 | 耳のはなし | Comments(2)
耳管開放症の原因
あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院で治療を行った、耳管開放症の患者さんについて、原因をまとめてみました。カルテで詳細が調べることが出来たのは62例ですが、そのうち16例は痩せすぎ、あるいは急に体重が減ったことが原因と思われました。ちょっと意外なところでは、吹奏楽がきっかけとなった方が2例(二人とも木管楽器でした)、妊娠とともに悪くなった方が2例ありました。
中耳炎に続発した例は3例の航空性中耳炎(飛行機に乗った際の気圧の変化で起きます。)と、急性中耳炎が1例でした。急性中耳炎後は多くが耳管閉塞から滲出性中耳炎となるのですが、時に耳管開放症になることもあるようです。
その他にはアレルギー性鼻炎や気管支喘息などの気道の慢性炎症、起立性低血圧や膠原病などの全身疾患も原因となっていると思われる例がありました。

今週から来週は耳管開放症についていろいろとお話ししていきます。

次回は、男女差についてお話しする予定。

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by jibikai | 2013-09-03 18:45 | 耳のはなし | Comments(3)
耳管開放症と急性低音障害型感音難聴
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一般的にいわれている、耳管開放症と急性低音障害型感音難聴の臨床像を、表にまとめてみました。

片や耳管機能不全、片や内耳障害が原因であり深い関連はないようにも思えるのですが、女性に多いことや耳閉感を訴えることが多いという特徴は共通しています。

ただし、耳管開放症では誘因として、やせていることや、急な体重減少などがあること。
症状では耳閉感の他に自声強聴(自分の声が大きく響く)、自分の呼吸の音が聞こえるなどの症状を併発していることもあり、しかも、深くお辞儀をするように頭を下げたり、横になることで軽快するという特徴はあります。もちろん例外もあるのですが、これらの症状があれば耳管開放症の可能性が高くなります。

聴力検査は耳管開放症では正常のことが多いのですが、中には低音部の感音難聴のある場合があり、聴力像からだけでは急性低音障害型感音難聴と区別がつかないこともあります。

しかも両疾患とも症状が変動することもありますので、受診時の状態によっても診断が異なってしまう可能性もあるのです。

これまで別個に論じられてきた耳管開放症と急性低音障害型感音難聴ですが、並べて比較することによって何か見えてくるかも知れないと思いながら現在研究中で、少し分かったこともあります。

これから何回かに分けて、耳管開放症と急性低音障害型感音難聴の話をしていきたいと思います。

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by jibikai | 2013-09-02 16:34 | 耳のはなし | Comments(0)