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急性副鼻腔炎
今回は自作のイラストを使って、急性副鼻腔炎についてお話ししたいと思います。
e0084756_22521987.jpg

我々の顔面の骨の中には、いくつかの空洞があります。額の中、目の内側、頬の中と、図には表しませんでしたが鼻腔の真後ろにもあります。それぞれ前頭洞(ぜんんとうどう)、篩骨洞(しこつどう)、上顎洞(しこつどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)といいます。

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副鼻腔と鼻腔との間には小さな穴が開いています。自然孔というのですが、その役割は、副鼻腔へ新鮮な空気を送り込むこと、副鼻腔の中の分泌物や異物を鼻腔へと送り出して、副鼻腔内をきれいに保つことにあります。
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鼻風邪などでウイルスや細菌が鼻腔に侵入しますと、粘膜が炎症を起こし、副鼻腔への通路である自然孔が塞がってしまいます。
自然孔が閉塞すると、副鼻腔粘膜が機能不全を起こし、粘膜の自浄作用が損なわれ炎症を起こします。
また、直接ウイルスや細菌が副鼻腔まで侵入して、炎症を起こすこともあります。
炎症を起こした副鼻腔粘膜により、ますます自然孔は塞がり、ますます炎症が治りにくくなるという悪循環を生じやすいです。
e0084756_22524225.jpg

急性副鼻腔炎の症状としては、鼻づまりと黄色く悪臭を伴った鼻汁、後鼻漏(鼻汁が咽に落ちること)、頬や目の奥、額などの顔面の痛みなどです。

急性副鼻腔炎は風邪に続発して起こることが多いですから、比較的高頻度に見られる病気です。
慢性化すると、鼻づまりや後鼻漏が続いてしまい、手術が必要となることもあります。

今回は、急性副鼻腔炎についてお話してみました。顔面の中は目に見えないですから、ちょっとイメージしづらいのですが、ごくありふれた病気です。
今かかっているという方や、興味があって知りたいという方のお役に立てたら幸いです。

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by jibikai | 2012-06-13 23:13 | 鼻のはなし | Comments(0)
副鼻腔のイラスト
副鼻腔炎という病気がありまして、いわゆる蓄膿症なのですが、病変が顔面の骨の中にありますので、患者さんに説明しても分かってもらいにくいものです。
そこでイラスト入りの説明書を作ろうと思い、フォトショ、イラレを久しぶりに起動してがんばっているのですが、数週間ああでもないこうでもないと悩みながらここまで仕上げました。
e0084756_82799.jpg

ちょっと顔が怖いかな(^0^;)

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by Jibikai | 2012-05-26 08:29 | 鼻のはなし | Comments(0)
三半規管は加速度センサー
さて、引き続き 内耳、特に三半規管についての話です。
e0084756_0395342.png

内耳というのは聴こえを担当する蝸牛と、平衡感覚を担当する三半規管や耳石器からなります。(詳しくは前回の記事をご参照ください。)
いずれも骨迷路と膜迷路の二重構造になっていて、それぞれリンパ液で満たされています。
半規管の中には膨大部稜という感覚細胞が集まっている部分がありまして、リンパ液の流れがあると神経が興奮するようにできています。頭が回転するときにリンパ液はそのまま同じ場所に留まろうとしますが、膨大部稜は回転する方向に動きます。その時に感覚細胞に電位が起こり、神経が興奮するという仕組みになっています。
半規管が3つあるのにも訳があって、全方向、どんな向きの回転に対して反応できるようにということなのです。

ちょっと短いですけど、今日はここまで。
今回は半規管の内部構造について、イラストを書いてお話してみました。次回は、三半規管の働きについてもう少し解説したいと思います。
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by jibikai | 2011-08-14 01:13 | 耳のはなし | Comments(0)
内耳の構造〜骨迷路と膜迷路〜
めまいの原因として一番多いのが良性発作性頭位めまい症という病気でして、
原因は半規管、特に後半規管へ耳石が入り込んでしまう病態が考えられています。

と、言葉で説明しても何のことだかさっぱり分からない、ややこしくて
かえってめまいがしそうという方がほとんどだと思います。

せめて、分かり易い図がないものかと探してみたのですが、それもなかなかなくて、
それならばと、イラストを描いてみることにします。
e0084756_16293276.gif

まず、これは骨迷路。(元の画はhttp://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Gray921_ja.png)
右耳を外側から見ています。

e0084756_16293767.gif

そして、これが膜迷路を加えたイメージです。立体的な構造がわかるといいのですが。

さらに、三半規管の仕組みと働き、良性発作性頭位めまい症のおこる仕組み、Epley法で
耳石がどのようにいどうするのかなどなど、これから、徐々に説明していきたいと思っています。

しかし、何しろ一つのイラストを描くのにも時間がかかりますから、続編についてはしばらく
お待ち下さいませ。

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by jibikai | 2011-08-04 17:08 | 耳のはなし | Comments(0)
内耳の働きから、代謝異常による難聴まで
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内耳の働きは、中耳から伝わってきた音の振動エネルギーを電気的な信号に変更することにあります。どのようにして機械的なエネルギーを電気的な信号に変換するのか、その秘密は内耳の構造にあります。
内耳は二重の管腔構造になっております。(管のなかにまた別の管がある)外側の管を骨迷路(こつめいろ)、内側の管を膜迷路(まくめいろ)といい、それぞれの内容液を外リンパ、内リンパと言います。骨迷路は膜迷路によって2段に分けられて、それぞれを鼓室階、前庭階といいます。
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さらに蝸牛の断面を拡大します。
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鼓室階と中央階は基底板で、中央階と前庭階の間はライスネル膜で隔てられていますから、通常内リンパ液と外リンパ液が混じり合うことはありません。一方、いずれも外リンパ液で満たされている鼓室階と前庭階は頂回転でつながっています。

基底板にはコルチ器(ラセン器)という構造が乗っかっており、ここがリンパ液を伝わってきた音の振動を、神経の興奮に変換するシステムです。コルチ器には内有毛細胞と外有毛細胞があり、そこに神経の末端が接続するという構造になっています。
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コルチ器の微細な構造ですが、重要な構造としてはまず、内有毛細胞と外有毛細胞があります。内有毛細胞は1列、外有毛細胞は3列に並んでいます。内、外それぞれの有毛細胞には聴毛(ちょうもう)という毛のような物が生えています。さらには蓋膜という構造が聴毛の先端を覆っています。外有毛細胞の聴毛は蓋膜に刺さるようにしっかりと連結していますが、内有毛細胞の聴毛は、蓋膜から僅かに離れています。

鼓室階を伝わってきたリンパ液の振動はまず基底板を揺らします。基底板の振動によって聴毛の角度が変化して、内リンパ液に多く含まれるカリウムイオン(K+)は、内および外有毛細胞内に流入します。
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カリウムイオンの流入により有毛細胞の中では激しい電気的な変化が起きて、それをきっかけとして神経伝達物質を放出。シナプス結合している聴神経の興奮が起こるという仕組みです。

それでは、有毛細胞内に移動したカリウムイオンはその後どうなるのでしょうか。カリウムイオンはいつまでも有毛細胞内にとどまるのではなくて、いったん外リンパに移動して、そこから中央階の外側壁にある血管条を通って、再び内リンパに戻され、再利用されるのです。しかし、外リンパから内リンパへ移動するのにはエネルギーが必要で、そのエネルギーを産生しているのが血管条というわけです。
血管条はそのエネルギーを作るために、豊富な血流を必要としますから、この血流の阻害される病態、例えば糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などで内耳障害を起こして難聴を生じる可能性は充分に高いと思われます。加齢に伴いこれらの疾患の有病率は高くなりますから、いわゆる老人性難聴の一部には糖尿病、高血圧、脂質代謝異常による血管条の微小循環障害による難聴も含まれているものと思われます。

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なお、内耳の働きについて、動画でも解説していますので参考にして下さい。

by jibikai | 2010-05-24 23:30 | 耳のはなし | Comments(0)
鼓膜チューブ留置術(いわゆるチュービング)について
このブログでは耳鼻科の情報をオリジナルのイラストを使って説明していますが、今回は鼓膜チューブ留置術、いわゆるチュービングについてです。チュービングは急性中耳炎を繰り返す場合(反復性中耳炎)や、滲出性中耳炎に対して有効な治療法です。もともと鼓室(こしつ)は耳管(じかん)を通じて換気されているのですが、急性中耳炎や滲出性中耳炎になりやすい人は、この耳管の働きが悪くなっています。そこで鼓膜の一部を切開して、そこから中耳を換気するためのチューブを入れることによって、鼓室を換気できるようにしようというのがこの治療の目的です。
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滲出性中耳炎のある程度進行した状態です。耳管が詰まってしまったため、鼓室内の気圧が低くなり鼓膜が内側に凹んで、さらに鼓室内の粘膜の炎症の結果滲み出てきた液体が排出されずに貯まったままになっています。この状態では鼓膜が凹むことによって響きにくくなり、さらに滲出液の抵抗により耳小骨の動きも悪くなりますから、聞こえが悪くなりますし、耳のつまる感じも持続します。


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そこで、まず鼓膜切開をします。
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切開した穴から鼓室に貯まった滲出液を吸引していきます。これで聞こえは良くなり、つまる感じも改善します。
しかし、鼓膜には再生能力がありますから、数日で鼓膜の穴は閉じてしまいます。それまでの間に耳管機能が良くなればいいのですが、そうでなければ中耳炎が徐々に再発してしまいます。
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そこで、鼓膜に開けた穴が閉じないようにするために、シリコンやテフロン、あるいはチタンなどで出来たチューブを入れます。チューブの形はまっすぐのものもありますが、それだと入れやすい替わりに抜けやすいという欠点がありますので、ほとんどのチューブは手前側と先端に“ツバ”が付いて抜けにくくなっています。

チューブを入れておく期間はケースバイケースなのですが、例えば子供の滲出性中耳炎の場合で、1年半前後が適当だと思っています。長期間入れておけば、それだけ再発の頻度は少なくなりますが、あまり長期になると鼓膜の穴が閉じなくなることがあるからです。

それから、チューブが入っている場合気を付けなくてはいけないのが、極力耳に水を入れないようにすることで、シャンプーや水泳の時には注意が必要です。それは外耳道からチューブを通って雑菌を含んだ水が入り、本来無菌状態であるべき鼓室内に感染を起こすことがあるからです。感染を起こすと、耳だれが出るのですが、実際にはその頻度はさほど多くないようで、それほど神経質にならなくとも良いことが多いです。しかし、さすがに飛び込みや潜水は止めるようにお話ししています。

チュービングは耳鼻科の医者の側からすると、通院の回数は減らせるし、聴力の良い状態を保てるしと、お勧めできるケースは非常に多いのですが、実際には患者さんの同意が得られずに出来ないこともあります。それは鼓膜に穴を開けることへの抵抗感が大きいのですが、そんな不安を取り除くために、分かり易くイラストを使って記事にしてみました。

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by jibikai | 2009-06-24 22:40 | 耳のはなし | Comments(26)
耳のイラスト〜鼓膜切開〜
今回は鼓膜切開の話です。
鼓膜切開は、急性中耳炎で鼓室内に膿がたくさん溜まってしまい痛みの強い状態や、滲出性中耳炎で聞こえの悪い時に行われる治療法です。今回は急性中耳炎の時の鼓膜切開について、自作のイラストを使いながら説明したいと思います。

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このイラストは急性中耳炎で、膿が充満してかなりひどくなってしまった右側の鼓膜の様子です。なお、急性中耳炎で膿が鼓室内に溜まってくる過程については、 鼓膜で分かる中耳の状態(正常な鼓膜、急性中耳炎の時の鼓膜)をご覧下さい。
e0084756_23324233.jpg
このぐらい鼓膜が腫れていますと、痛みもかなり強く、熱も出ていたりしますから、早めに膿を抜いた方が良いです。

まず鼓膜の局所麻酔をしてから、鼓膜を数mm程度の切開します。

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鼓膜の向こう側にある鼓室の中は膿によって圧が高まっていますから、切開と同時に膿が流れ出します。

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吸引管を使って鼓室内の膿を吸い取っていきます。

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おおよそ膿を吸い取ると、鼓膜の腫れは引いて本来の位置にに戻ります。切開によって開いた鼓膜の穴は、ほとんどの場合 数日で自然に閉じます。

今回は急性中耳炎の時の鼓膜切開についてのイラストを描いてみましたが、滲出性中耳炎でも全く同様の手順です。鼓膜切開をしても急性中耳炎や滲出性中耳炎を繰り返す時には、「チュービング」という手術を行います。

チュービングについては、また次回にでもお話ししたいと思います。

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by jibikai | 2009-06-09 00:37 | 耳のはなし | Comments(19)
鼓膜で分かる中耳の状態(滲出性中耳炎の鼓膜)
さて、今回は滲出性中耳炎の時には鼓膜がどう見えるかという話です。急性中耳炎と同様、軽度から重症まで滲出性中耳炎にも色々な段階があります。また、急性中耳炎の様に、必ずしも鼓膜が赤くなるとは限りませんから、肉眼ではなかなか診断の付きにくいこともあります。今回も左側の鼓膜のイラストは、内視鏡写真をイラスト化したものですが、肉眼や簡単な作りの拡大鏡ではなかなかここまでは見えません。
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さて1枚目ですが、これは鼓膜が凹んでいる様子です。耳管が詰まることによって、鼓膜内外の圧力に格差が生じて、多くの場合、外耳道側の圧力が鼓室内の圧力よりも高くなって、このように鼓膜が凹んできます。急性炎症を合併すれば、鼓膜は赤く腫れてきますが、そうでなければ鼓膜の色はほぼ正常です。鼓膜が凹むために、鼓膜の裏側にくっついている耳小骨であるツチ骨は、逆に突出しているように見えます。症状としては、鼓膜が振動しにくくなるため、軽度難聴や耳閉感が生じます。
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滲出性中耳炎ではしばしば鼓室内に液体が溜まります。小児ではネバネバの液体が多く、大人ではサラサラした液体が多くなります。液体が溜まることによって、鼓膜や耳小骨の動きは鈍くなりますから、単なる鼓膜の凹みだけの時よりもさらに聞こえが悪くなったり、耳のつまる感じ(耳閉感)が強くなったりします。
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鼓膜の凹んだ状態が続くと、やがて鼓膜の弾力が失われて伸びきった状態になり、反対側の中耳粘膜にくっついてしまいます。最初はくっついたり離れたりしているものと思われますが、やがては剥がれなくなって、「癒着性中耳炎」に移行してしまいます。こうなるとなかなか治りにくくなるので、癒着する前に何らかの手だてが必要となります。

前回お話しした急性中耳炎でも、特に繰り返す場合や痛みの強い場合、そして今回お話ししました滲出性中耳炎には、鼓膜切開やチュービングという治療法が有効となりますが、それらについてはまた次回、作図が上がり次第、お話ししたいと思います。

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by jibikai | 2009-06-02 18:45 | 耳のはなし | Comments(11)
鼓膜で分かる中耳の状態(正常な鼓膜、急性中耳炎の時の鼓膜)
耳鼻科の診察、特に耳の病気の診察で重要なのは、鼓膜をしっかり見ることです。以前は額帯鏡を使って耳の中を照らしながら、肉眼で見るしかなかったのですが、最近では手術用顕微鏡が一般診療でも普通に使われるようになりましたし、さらには電子スコープなどの内視鏡を使うことにより、より鮮明に鼓膜を見ることが出来るようになりました。耳の中を診るのに電子スコープを使うもう一つの利点は、鼓膜所見を記録に残せるということです。今回の鼓膜のイラストは、いずれも電子スコープで撮った写真をCG処理で、イラスト化したものです。
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さて、正常な鼓膜はこんな風に見えます。健康な鼓膜は薄いグレイで、艶があります。また鼓膜は半透明の膜なので、裏側の様子も透けて見えます。正常では鼓室は空気で満たされ、耳管によって必要に応じて換気されています。
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耳が痛いとか、ごそごそするとか、何となくつまるなんていう人の鼓膜を見ると、左の図の様になっていることがあります。鼓膜の下の方に、黄色い膿が溜まってきているのが透けて見えます。また、外耳道や鼓膜が充血して少し赤く見えます。こんな感じの鼓膜だと、鼓室の中には膿が溜まりつつあるということが、容易に想像できます。中耳炎でも初期の段階です。
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このぐらい鼓膜が腫れてくると、かなり痛そうです。おそらく夜も眠れない程の痛みでしょう。膿汁が溜まりに溜まって、鼓膜を持ち上げています(鼓膜の膨隆)。鼓膜には強い圧力がかかっていますから、それが痛みの原因となっています。こんな鼓膜を見たら、鼓室内には膿汁が充満しているのが、想像できます(右の図)。
こんな時には、鼓膜切開して膿汁を抜いた方が早く痛みは取れそうです。


さて、今回は急性中耳炎の時の鼓膜の見え方についてお話ししてみました。
一言で急性中耳炎といっても膿の溜まり方や、鼓膜の充血の程度など、様々な段階があってそれに応じた治療が必要ということになります。最近は、耳鼻科以外の科でもカゼを診たついでということで、鼓膜を診てくれるところも多いようですが、どこまで正確に見ているのかということも、問題なのかなと思います。

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by jibikai | 2009-05-29 09:01 | 耳のはなし | Comments(4)
耳のイラスト
以前から耳の構造や聞こえの仕組みについて
説明するために使っていた図ですが、今回
イラレを使って新しく描画してみました。
e0084756_0301421.jpg

以前のバージョンは、元の画像をスキャンして
フォトショップのブラシツールなどを主に使って
描いた物ですが、結構いい加減なところも
ありましたので、今回もう少し緻密に書き直して
みたわけです。
e0084756_0452940.jpg

中耳と内耳の部分を拡大してみました。
今回もグラデーションメッシュ法を
多用していますが、耳小骨と内耳の蝸牛や半規管の
立体感は前のよりも上手く表現できているかなと
思います。(文字通り自画自賛!)

今回はここまで描いて力尽きたので、中耳の話は
また次回以降に展開していきます。

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by jibikai | 2009-05-27 08:40 | 耳のはなし | Comments(2)