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鼻水の量を調整している神経
e0084756_22494726.jpgきょうは鼻水の量を調節している神経の話。

鼻の中に刺激が加わると、まず三叉神経が興奮します。
そして、三叉神経からの信号は脳幹へと伝わります。
e0084756_00095252.jpg

脳幹からは、今度は鼻に向かって、副交感神経経由で鼻水の分泌を促す信号が送られ、鼻腺が働いて鼻水を作り分泌するのです。
そして、これらの神経の働きを促進するのが、ヒスタミンなどの化学伝達物質。
というわけで、鼻水を止めるために、抗ヒスタミン薬が使われるのです。

短いですが、本日はここまで。

次回は、小児に使える抗ヒスタミン薬の話です。

なお、大人向けの抗ヒスタミン薬については、
などを、ぜひ参考にして下さい。

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by jibikai | 2015-01-14 00:30 | 鼻のはなし | Comments(0)
鼻の役割とは?
e0084756_00372029.jpgスギ花粉症のシーズンが近いということで、鼻の強化月間。
今回は鼻の役割についてお話ししたいと思います。

アレルギー性鼻炎や鼻風邪の主症状といえば、「くしゃみ」、「鼻水」、「鼻づまり」。不快で、明らかに生活の質を下げてしまう困った症状なわけですが、これらの症状は、実は、鼻本来の働きが暴走気味になることによって、起こっているのです。


鼻の役割にはいくつかあるのですが、一つには呼吸の働き。鼻は気道の一部をなすわけですが、空気の流れに対する抵抗値は鼻の中が一番大きくて、全気道抵抗の半分を占めます。このことにより深くゆったりした効率的な呼吸が保てるのです。

二つ目の働きは下気道の防御。空気を加湿したり体温に近づけたり、異物や病原体を除去したりと、いわばエアーコンディショナーとフィルターとしての役割です。

そして三つ目の働きは、嗅覚です。嗅覚は食物を摂ったり、危険を察知したりするのに重要です。


このうち、くしゃみ、鼻水、鼻づまりに特に深い関係のあるのは、二つ目の「下気道の防御」です。風邪や花粉症などで、くしゃみや鼻水が出るのは異物を排除使用とする働きが強くなりすぎている結果ですし、鼻づまりは鼻腔の空気抵抗を大きくして、異物や病原体を入れまいとする働きが過剰になったためと理解できます。


くしゃみや鼻水の量、鼻の通り易さを調整しているのは、鼻の粘膜に分布するセンサーともいうべき感覚神経と、鼻の分泌腺や血管のボリュームを調整している自律神経などの神経系と、ヒスタミンやロイコトリエンといった化学伝達物質です。


さて、今回はここまで。

次回は鼻水の量を調整している神経の働きについてお話ししたいと思います。


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by jibikai | 2015-01-09 00:42 | 鼻のはなし | Comments(0)
花粉は、今日から要注意!
今年は全国的に春の訪れが遅かったようですが、昨日からは一変して暖かくなってきましたね。
ここ山形市でも昨日は最高気温が15度を超えて、4月中旬から下旬並みだったとか。
さて、こうなると花粉が心配になってきます。

昨日の記事では未だ「大量飛散なし。」と書きましたが、昨日の午後からはちらほらと飛び出したようです。
e0084756_839070.jpg

今朝の東北地方の花粉飛散の様子ですが、宮城、福島などはかなり飛び始めているようですね。おそらく日中には山形でも多くなるのではないでしょうか。

花粉症の方は、早めに薬を飲み始めることで重症化が防げます!
是非、早めの受診を!

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by jibikai | 2014-03-25 08:42 | 花粉症・アレルギー | Comments(2)
スギ花粉、今のところ大量飛散なし。
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環境省花粉観測システム「はなこさん」による、今年の3月22日16:00の花粉飛散状況です。
赤い丸が大きければ大量飛散ということになりますが、幸い東北地方全ての観測地で、あってもごくわずかな花粉しか検出されていないようです。

昨年のまったく同じ日付、時間の花粉飛散数を下に示しますが、大きな丸が付いている観測地がほとんどで、大量に飛散していたことが分かります。
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昨年は全国的に花粉飛散が多く、今年は平年並みかやや少なめの予想でしたので、もともと樹に準備されている花粉の量が違うのと、2月、3月と寒い日が続いていることが、今のところ花粉があまり飛んでいない理由と考えられます。

ただし、今週あたりから気温も上がり、晴れの日も多くなりそうです。急に暖かくなりますと、今まで飛んでいない分が一気に飛散することもありますから、スギ花粉の方はこれからが要注意かと思います。

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by jibikai | 2014-03-24 08:50 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)
スギ花粉の飛散予測
1月も後半となり、そろそろスギ花粉症の方は、今年の花粉が多いのか少ないのか気になり始める頃かと思います。一般に、スギ花粉数に影響を及ぼす因子としていわれているのが、前年夏の気温です。
スギ花粉は雄花から飛散し,雄花芽分化期である夏期の気象条件によって,雄花の生産量が変動し,翌年の花 粉飛散数に影響を与える.すなわち,前年 7 月頃の気温 が高いと雄花の生産量が多くなり、翌年の花粉飛散数が 増加するとされています。
実際どうなのか、筆者の診療所のある山形市のデータで検証したことがありますので、紹介したいと思います。
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検討した期間は1984年から2011年までです。
花粉数は山形県衛生研究所のサイト、気象データは気象庁のサイトを参照いたしました。
赤の折れ線が前年に当たる年の、6から8月の最高気温の平均値です。
気温の低い年では、25℃台、高い年は30℃を超えます。
スギ花粉は少ない年だと、1平方センチメートルあたり、年間数十個から数百個。
多い年では10000個を超えますから、数十から数百倍もの差があります。
この期間でスギ花粉の多かった年は1985,1988,1990,1995,2000,2005,2009と2011ですが、ほぼ例外なく前年の夏の気温は高い傾向にありました。2001年の春は大量飛散でしたが,前年の夏は記録的な猛暑でした。
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分布図で相関を見てみました。
横軸が前年に当たる年の6〜8月の最高気温の平均値、縦軸が花粉飛散数です。
気温が高ければ高いほど、花粉が多く、正の相関がありそうです。
[#IMAG外に重視しているのは、前年の花粉飛散数です。
花粉数の年次推移をみてみますと、2年連続で花粉が少なかったこともなければ、大量飛散が連続したこともありません。理由として,一度大量に飛散しますと、木の勢いが衰えるため,翌年の花粉が少なくなるということが、言われています。
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横軸に前年の花粉数、縦軸に当年の花粉数として相関を見たのが上のグラフです。右下がりの傾向、すなわち負の相関がありそうです。
e0084756_212854.jpg

以上から、スギ花粉数に影響を与える因子としては,前年夏の気温と前年のスギ花粉数ということになります。ここで、重回帰分析というものをやりますと、以下のような式が得られます。
一見しますとややこしい数式ですが、要はこういうことです。
前年の花粉が仮に1000個増えれば454個少なくなり、夏の最高気温の平均値が1℃上がれば1541個増えるということになります。
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同じことが他の地域でもいえるのかどうか、インターネットでデータが得られた地点で検証しました。
米沢市でも前年夏の気温が高いほど、スギ花粉飛散数は多く、前年の花粉飛散が多ければ、少なくなる傾向が見られました。
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新庄市でも同じ検証をしましたが同様で、前年夏の最高気温とは正の相関、前年の花粉総飛散数とは負の相関を示しました。
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県外でデータが得られたのは甲府市です。ここはかなり暑いところのようで夏の最高気温はほとんどの年で30℃を越えるようですが、ここでも同様に、スギ花粉飛散数は前年夏の最高気温とは正の相関、前年の花粉数とは負の相関がありました。
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さて、これは一昨年のデータを基に昨年の山形市の花粉がどうなるかを予測した式ですが,一昨年の花粉数が1879個、6〜8月の最高気温の平均は29.6℃でしたから,これを代入しますと5760個程度となりました。山形市の総飛散数の平均は約3,000個ですからその約二倍程度の飛散を予測していました。県衛生研究所のホームページによりますと、昨年総飛散数は実測でも5680個でしたので予測は的中した言っていいと思います。
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さて今年はどうでしょう。山形市の場合、昨年の花粉数が1879個、6〜8月の最高気温の平均は29.6℃でしたから,これを代入しますと2948個程度となりました。ほとんど平年並みの飛散となるというのが、私の予想です。

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by jibikai | 2014-01-19 21:33 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)
山形市のスギ花粉は今がピーク
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最近1週間の花粉飛散数(山形市衛生研究所)境環省花粉観測システム「はなこさん」より。

山形市では、今週は日中を中心に毎日多くの花粉が飛んでいることが分かります。
3月31日のみ飛散が少なかったのですが、この日は雪が降りましたから、そのためだと思われます。

今年は昨年の夏が暑かったこと、昨シーズンのスギ花粉飛散数が少なかったことより、平年よりも多くの花粉が飛散することが予測されていましたが、ほぼ予測通りの飛散となっています。

花粉の飛散が多くなりますと少ない年には治療の必要もないほど軽い人も症状が重くなったり、新たに発症する方も増えてきます。

山形市の花粉の飛散は、恐らく今週から来週あたりがピークと思われます。大量の花粉を吸入して重症化しますと日常生活にも支障を来しますから、出来るだけ早めの受診をお勧めしたいと思います。

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by jibikai | 2013-04-06 08:44 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)
花粉はいつ飛ぶのか?
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環境省花粉観測システム「はなこさん」より。
画像は昨日の16:00現在の花粉飛散状況です。昨日は新潟、山形、秋田など日本海側でだいぶ花粉が飛散したことが分かります。
昨日は久しぶりに暖かくなりましたので、おそらくそのためなのでしょう。
花粉の飛散はその日の気温や降雪、降雨、湿度、風などによって変動します。

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グラフは最近1週間の山形市の花粉飛散数です。この期間のうちでは16日(土)、18日(月)、20日(水)、22日(金)と一日おきに花粉の多い日がありました。日内変動では午後から多くなるパターンが多いようですが、これもおそらく気温の上昇に関係しているのでしょう。
20日水曜日は夜になって急激に花粉飛散が増えていますが、この日の夜に急に風が強まりましたのでそのためかと思います。スギの木から花粉が放たれるのは日中なのですが、風の強い日にはアスファルトなどに落ちた花粉が再び舞い上がるといわれていますので、風の強い日は夜の外出でも花粉症の方は注意が必要ということになります。1日のうちで花粉が最も少ないのは朝方から午前中(時に例外もありますが)ですので、スギ花粉症の方は出来るだけ午前中に用事を済ませることをお勧めしたい思います。


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by jibikai | 2013-03-23 08:47 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)
東北でも花粉が飛び始めました。
スギ花粉の飛散開始の時期は西日本や関東南部は早くて、そこから徐々に北上、東北で飛散が始まるまでには1ヶ月程度かかります。
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環境省花粉観測システム「はなこさん」より。
画像は今日の16:00現在の花粉飛散状況です。新潟や仙台では、かなり多くの花粉が飛んでいることが分かります。私の診療所のある山形市でも今日は大分飛んでいるようです。

花粉症の方は特に、花粉の多い日には、
外出を控える。
洗濯物と布団は外に干さない。
マスクやめがねなどを着ける。
窓は全開にしない。
掃除機をマメにかける。
外出から帰ったら、衣類や髪の毛を払ってから家に入る。
毛やフリースなど毛羽だった衣類は避ける。

などで、しっかり防御してください。

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by jibikai | 2013-03-15 17:36 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)
第2世代抗ヒスタミン薬の比較
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ここでは成人向けの抗ヒスタミン剤の話をします。
小児向けの抗ヒスタミン剤については、こちらをご覧下さい。
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さて、スギ花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎で最も多く使われる薬は、抗ヒスタミン薬。その中でも特に第2世代後期の抗ヒスタミン薬が、副作用が少なく、アレルギー全般の改善に優れていることは前回お話ししたとおりです。
第2世代後期の抗ヒスタミン薬ならどれも同じかというとそうでもなくて、それぞれ特徴がありますので、今回は代表的な薬剤について比較をしたいと思います。
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投与回数はアレジオン、エバステル、ジルテック、ザイザル、クラリチンが1回で、タリオン、アレグラ、アレロックは2回です。薬の作用の持続が長いものは1日1回ですし、比較的短いものは1日2回の内服が必要です。多くの患者さんは1日1回の薬を希望されますが、中には2回の方がいいという方もあります。また、ジルテックとザイザルは通常1日1回1錠ですが、症状が強い場合には2錠まで増量可能です。この場合眠気の出る頻度が増す可能性はあるものの、2剤とも効果は用量依存性ですので、それだけ強力になるものと思われます。

1日薬価の比較では最も安いのがクラリチンです。因みにクラリチンにはレディタブ錠といって水なしでも飲めるタイプの製剤があって、忙しい方には便利です。(その他、エバステルとアレロックにも水なしで飲めるものがあります。)
最も高いのがアレグラです。アレグラは眠気が少ないので、非常に人気があるのですが、欠点があるとすれば薬価と錠剤の大きさです。アレグラは最近テレビのCMでもやっているとおり、処方箋なしで薬局での購入が可能になりました。しかし、実は保険証を使って受診して処方してもらった方が割安ですし、やはり医療機関を受診する方がいいと私は思います。

効果の比較というのは実は難しいです。特にアレルギー性鼻炎では例えば血圧のようにいくら下がったとか、なかなか数値化できない症状が多いのです。それでも最近は症状を4段階ぐらいに分けて、薬剤の使用前使用後で比較するようなこともしていますが、なかなか一般の診療の場面には浸透していません。ということで、抗アレルギー剤の効果については印象で語られることの方が多いのです。表の+が多いほど強力ということで記載しましたが、これも患者さんに飲んで頂いた際の症状や鼻の中の所見の改善度などからの印象です。ザイザル、ジルテックはやや強め、この中ではアレロックが最も強力、他はまあまあという感じです。ただし患者さんによって効き目にも個人差もありまして、同じ患者さんに色々試して、必ずしもこの順序にならないこともあります。

眠気の頻度は添付文書からの抜粋です。アレロック、ジルテック、タリオン、ザイザルの順に高く、アレグラが最も少ないです。実際眠くなる人の割合もこの順序の通りかなと思います。よく眠くなる薬ほど効くといもいうのですが、ある程度は真実かなという印象は持っています。

授乳については、アレロックは「中止させる」、他は「避けさせる」と添付文書にはあります。ただし、実際にはほとんど問題にならないことの方が多いのですが、この辺については次回の記事で詳しく書きたいと思います。

その他、副作用の比較とか併用禁忌などいろいろ比較する項目はあるのですが、最後にアルコールとの併用についてだけ書きます。添付文書でアルコールとの併用注意と書いてあるのはジルテックとザイザルの2剤です。これは中枢神経の抑制を助長するというのが理由です。なお、鼻アレルギー診療ガイドラインではすべての第2世代抗ヒスタミン薬について、アルコールとの併用注意といっています。

今回、主な第2世代抗ヒスタミン薬について、薬価、効き目、眠気などについて比較してみました。誰にでも効いて副作用もなく、安価な薬があれば理想的ですが、なかなかそうは行かないのが実情です。しかし、ここ15年位の間で大分薬剤の選択の幅が増えました。その分だけ患者さんの症状やニーズにある程度沿った薬を選べるようになったということは、やはりアレルギー診療の進歩だと思うのです。

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by jibikai | 2013-03-04 16:14 | 花粉症・アレルギー | Comments(2)
抗ヒスタミン薬の変遷
スギ花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎で最も多く使われる薬が、抗ヒスタミン薬と言われるものです。ヒスタミンというのは抗原抗体反応の結果、主に肥満細胞から放出される化学伝達物質であり、鼻炎の場合は三叉神経末端や、一部鼻腺に直接作用してくしゃみや鼻水、鼻づまりを起こします。
この作用を和らげることにより鼻炎の症状を抑えるのが抗ヒスタミン薬というわけです。
ところがこのヒスタミンという物質は脳内では情報を伝達する物質として使われていますので、これを全般的に抑えてしまうと脳の活動性が低下して、具体的には眠くなったり集中力がなくなったりします。
抗ヒスタミン薬は風邪薬などにも入っているのですが、風邪薬で眠気がでるのも実は抗ヒスタミン薬の副作用であることが多いのです。

そこで20数年前より脳には移行しにくい、つまりは眠くなりにくい抗ヒスタミン薬が開発され始めました。これを第2世代抗ヒスタミン薬といいます。第2世代初期の抗ヒスタミン薬としてはザジテン、アゼプチン、セルテクトの3つが非常に有名で、なおかつたくさん使われました。ところが眠気は第1世代の抗ヒスタミン薬に比べれば大分少なくなったとは言え、それでも実際には結構な頻度でありました。(添付文書には再審査終了時のデータが示してあっていずれも眠気の頻度5%以下なのですが、実際に患者さんに処方してみた感じではもっと多かった。)

そこで眠気のない抗ヒスタミン薬として開発されたのがトリルダンというお薬。効き目も良くて一時期結構使われたのですが、不運なことに、ある薬との飲み合わせが悪く心臓への副作用が出ることがありました。その結果、しばらく続くかと思われたトリルダンの天下もあっさりと終息し、再びザジテン、アゼプチン、セルテクトに戻らざるを得なかったのです。

心臓への副作用の心配もなく、眠気も少ない抗ヒスタミン薬が色々と発売されるようになったのは1990年代後半のこと。アゼプチン(1994年発売)、エバステル(1996年発売)、ジルテック(1998年発売)、アレグラ(2000年発売)、タリオン(2000年発売)、アレロック(2001年発売)、クラリチン(2002年発売)、ザイザル(2010年発売)などで、第2世代後半の抗ヒスタミン薬といわれます。

鼻アレルギー診療ガイドライン2013によれば、第2世代抗ヒスタミン薬の特徴(第1世代と比較して)として、

1:中枢抑制、抗コリン作用などの副作用が少ない。
2:全般改善度はよい。
3:鼻閉に対する効果がややよい。
4:効果の発現がやや遅いが、持続が長い。
5:連用により改善率が上昇する。

と総括しております。

さらには、
「第2世代の抗ヒスタミン薬のうち、後期に開発されたものにおいては眠気などの中枢抑制作用は著明に改善されている。」と記載されています。

新しいものがすべて良いわけではないのですが、スギ花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎では第2世代後期の抗ヒスタミン薬がファーストチョイスといって、まず間違いはないと思います。唯一第1世代のものや第2世代初期のものに劣るとすれば薬価なのですが、今回長くなりましたので、その辺の話はまた改めてしたいと思います。

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by jibikai | 2013-02-23 17:33 | 花粉症・アレルギー | Comments(0)