鼓膜で分かる中耳の状態(滲出性中耳炎の鼓膜)
2009年 06月 02日

さて1枚目ですが、これは鼓膜が凹んでいる様子です。耳管が詰まることによって、鼓膜内外の圧力に格差が生じて、多くの場合、外耳道側の圧力が鼓室内の圧力よりも高くなって、このように鼓膜が凹んできます。急性炎症を合併すれば、鼓膜は赤く腫れてきますが、そうでなければ鼓膜の色はほぼ正常です。鼓膜が凹むために、鼓膜の裏側にくっついている耳小骨であるツチ骨は、逆に突出しているように見えます。症状としては、鼓膜が振動しにくくなるため、軽度難聴や耳閉感が生じます。

滲出性中耳炎ではしばしば鼓室内に液体が溜まります。小児ではネバネバの液体が多く、大人ではサラサラした液体が多くなります。液体が溜まることによって、鼓膜や耳小骨の動きは鈍くなりますから、単なる鼓膜の凹みだけの時よりもさらに聞こえが悪くなったり、耳のつまる感じ(耳閉感)が強くなったりします。

鼓膜の凹んだ状態が続くと、やがて鼓膜の弾力が失われて伸びきった状態になり、反対側の中耳粘膜にくっついてしまいます。最初はくっついたり離れたりしているものと思われますが、やがては剥がれなくなって、「癒着性中耳炎」に移行してしまいます。こうなるとなかなか治りにくくなるので、癒着する前に何らかの手だてが必要となります。
前回お話しした急性中耳炎でも、特に繰り返す場合や痛みの強い場合、そして今回お話ししました滲出性中耳炎には、鼓膜切開やチュービングという治療法が有効となりますが、それらについてはまた次回、作図が上がり次第、お話ししたいと思います。
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先生の記事の説明、本当わかりやすいですね。去年から耳鼻科に通いはじめてイロイロ病気について調べたりしたけど、やっぱり先生のブログが1番わかりやすいです。納得ですね。
ツバ付きのチューブを入れてから耳に異物が入ってる感じがはっきりわかって気持ち悪くて落ち着かないんです。気になって耳を触ってたら、ズキズキ痛むんです。先生が言うように、なれようとしてるんやけど、が痛いのだけは我慢できないですね(TωT)
それで痛みを感じることは、あまりないように思います。
耳を触ってから痛いのであれば、外耳炎のこともありますよ。
チュービングについてはただいま作図中。
もう少しお待ちを・・・

先生のコメ読んだんで昨日、病院に行って来ました。傷が出来てて中で膿んでいるって言われました。
お薬もらって飲んでるけど、痛いです。触ると激痛です。耳から薄い黄緑色の液体が出ていて気持ち悪いです。
前に入れてもらったツバのついていないチューブではこんなことにならなかったのに…。
よく聞こえるようになったのは嬉しいけど、気持ち悪い思いしながら耳を常に気なって…なんか悲しいです。
あまり、耳だれが続く場合は一旦チューブを抜くことも
ありますが、お薬の治療で落ち着くことの方が多いです。
落ち着けば、耳だれも痛みもなくなると思いますよ。
もちろん、診ているわけではないのではっきりとは言えない
のですが・・・

あまりにも痛くてこの時間でも寝れずに起きてて先生にコメしています…。
救急車呼びたくなるぐらい痛いです。
正直、こんな痛くて気持ち悪い思いをするぐらいなら聞こえにくいほうがマシです。
って…通院している病院の先生に言いたかったけど、言えなかったんです(涙)
チューブの入れ直しは、もちろん可能とおもいますが
問題は抜いて痛みが取れるかどうかです。
チューブで炎症が強くなったのなら、チューブを抜いて
痛みは和らいでくるでしょうが、元々の中耳炎が強くなって
痛みが増したのであれば、チューブは入れたままの方が
良い時もあります。その辺の判断はやはり主治医の先生に
してもらうしかないと思いますよ。

まずは良かったです。

うちの子はダウン症でうまれてきました
一歳になったとき一通りの検査をして
耳の検査の数値が悪く調べていました
初めは中耳炎ではなく途中でどうも滲出性中耳炎の疑いがあるということになりました
現在
初めに検査をした総合病院の
地元耳鼻科を総合病院から紹介され通っているのですが
総合病院は鼓膜の色は悪いが切開しても滲出液はたまっていないといいました。
地元の耳鼻科の先生は滲出液がたまっているね・・・チューブはまだ入れないのですか?
といいます。
地元の耳鼻科は疑問を持ちながらも総合病院にしたがってくださいといいます。。。
こんな状態で板挟み状態
他の病院に行ってみたほうが良いのでしょうか
鼓膜の色が悪くても液が出て来なければ様子見で良いのでしょうか
医療相談は受けられないとありますね
これは医療相談になっていまいますか
もしそうならすみません(/_;)
大事なのは聴力ですが、小さい子やダウン症のお子さんの場合、開業医では細かいところまで聴力を調べられません。もし前回の検査からだいぶ期間が空いているのであれば、大学病院あるいは地域の基幹病院ですとAMFR(ASSR; これがなければABR)という脳波による聴力検査で、もう一度聴力の評価も受けて、チュービングについても相談されるのがベストとは思います。また、滲出性中耳炎以外の原因もあって聴力が悪ければ、補聴器の適応がある場合もあります。
いずれにしても、まずは地元の耳鼻科で、もう一度相談されるのが良いように思います。

丁寧なお返事ありがとうございます。
自然治療もあるんですね(^^)
総合病院と地元の耳鼻科の診断が違うので不安になります。。。
なかなか地元の耳鼻科の先生は難しい人で
相談しにくく・・・(^^;)
でももう一度相談してみます
ありがとうございました