耳の痛い話

耳の痛い話、、、、、、といっても説教しようというわけではありません。耳が痛くなったときは、どういう病気が考えられるかという話です。

まず、乳幼児の場合:これはほとんどが急性中耳炎だと思います。急性上気道炎(いわゆる風邪)に続発することが多く、かなり強く痛がります。自分自身も幼稚園の頃一度かかり、近所の耳鼻科に行ったことがありますが、30数年経った今でも、痛かったことだけは覚えています。痛みを訴えられない乳児の場合は、訳もなくぐずったりすることもあります。時には、耳だれが出ることもあります。不思議なことに夜にいたくなることが多く、病院は終わっているし、どうしたものかと悩むことがあるかと思います。必ず救急外来などで診てもらう必要があるかというと、そうでもありません。待てれば翌日、耳鼻科で診てもらえばよいと考えます。それまで、どうするか。頓服の痛み止めがあればそれを使います。耳だれが出ていたら、耳の穴の入り口までは、ガーゼやティッシュで拭いてください。シャンプーはやめておきましょう。

一方、大人の耳が痛くなるのは、もちろん中耳炎のこともないわけではありませんが、それよりも圧倒的に外耳道炎が多いです。これは、外耳道という耳の穴から鼓膜に至る、トンネル状の部分の皮膚に炎症を起こした状態です。ほとんどが、耳かきのしすぎによっておこります。一度治っても、数ヶ月ごとに繰り返す人も多く、耳かきの悪いことが「わかっちゃいるけど、止められない。」と言います。私のところでは外耳炎にかかった患者さんには「できれば、耳かきはしないでください。どうしてもしたかったら、多くとも週に1回、耳の穴から少し入ったところまでを、綿棒で優しく掻き出すように掃除してください。」と指導しますが、それでもしばらくすると、また耳が痛くなったと言い、再診してくれます。まあ、当院の経営を考えるとありがたい人たちなんですが。

また、耳以外に原因があって、耳が痛くなる病気もあります。主なものとしては、扁桃炎と顎関節症、三叉神経痛といったところでしょうか。

これらについては、また近いうちに記事にしたいと思います。

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Commented by taisyo-papa at 2005-12-01 21:00 x
続けてのコメントですが、うちの長男君のことでご相談です。
7月末くらいに急に耳を痛がったため、耳鼻科に連れていったところ「急性中耳炎」でした。その後、「急性中耳炎」は治ったけど「滲出性中耳炎」と言われ今現在も週2回通院しています。
人から「自然と治るらしいよ」と言われたのですが、医者がOKと言わないのでとりあえず通っているというとこです。(ちなみに診察代は小学校の指定病かなにかで、市の助成がでていて自腹はきっていませんが...)
本当のとこはどうなのですか?
by jibikai | 2005-09-30 14:23 | 耳のはなし | Comments(1)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


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