半規管の微細構造
2011年 09月 05日
骨迷路と膜迷路
半規管は加速度センサー
から引き続いて、内耳、特に半規管の話です。
上は以前にアップしたイラスト、右の内耳を外側から見たものです。骨迷路の中にほとんど同じ形をした膜迷路が入っているのですが、後半規管と卵形嚢の膜迷路だけを取り出してみると、下の模式図のようになります。
それによってクプラもまたリンパ液の流れる方向に引っ張られますから、感覚毛が動いて、それがきっかけとなり感覚神経が興奮します。
その興奮は脳へと伝わり、反射的に眼球を下向きに回転させます。つまり急に頭が後ろに回転しても、目は同じ場所を見続けることができるわけです。
以上が正常な半規管の働き、回転に対する加速度センサーとも言うべきものです。また、頭が急に動いても同じものを見続ける事が出来る仕組みは、デジタルカメラの手ぶれ補正にも似たものと言えると思います。
さて次回は、病的な半規管の働き、誤作動によってめまいが起こる病態についてお話ししたいと思います。
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