急性低音障害型感音難聴とは?
2012年 03月 01日
発症のメカニズム
音は空気が振動することによって伝わり、耳の中では物理的なエネルギーとして最初は捉えられます。これを神経の興奮という電気的なエネルギーに変換するのが内耳の役割です。

内耳は外側に骨迷路、その側には膜迷路という2重の構造になっています。骨迷路の中には外リンパ液が、膜迷路の中には内リンパ液が入っていて混じり合わない様になっています。

急性低音障害型感音難聴では内リンパ液の量が過剰になると膜迷路が膨らんでしまったり、膜迷路に小さな穴があいたりして神経を興奮させるエネルギーを上手く作れなくなってしまうのです。
低い音だけ、聞こえが悪くなるのは、内耳の中でも低音を感じる頂回転付近が特に、内リンパ水腫の影響を受けやすい構造になっているからです。
発症しやすいのは?
当院のデータによりますと全体の7割が女性で、3割が男性でした。一般的にも女性に多いということが言われています。年齢層では30代から40代に多い傾向があります。季節的には春から秋にかけて多く、冬は少ない傾向があります。

症状は?
耳がつまる感じが最も多く、次いで難聴、耳鳴り、自分の声が響く、聴覚過敏などがあります。片側だけのことも両耳のこともあります。軽いめまい感を伴うこともあります。
治療法
お薬による治療が中心となります。多くの場合、入院は必要ありませんが、難聴が高度である場合や、治療しているにもかかわらず、難聴が進行する場合には入院が必要になることもあります。
浸透圧利尿剤:イソバイド、メニレットゼリーなどがあります。内リンパ水腫の軽減に効果があります。
ビタミンB12製剤:メチコバール。内耳の代謝を助けます。
ATP製剤:アデホス。内耳のエネルギー源となります。
ステロイドホルモン:プレドニンなど。内耳の炎症を取り除いたり、過剰な免疫反応を抑えたりします。
日常注意することは?
ストレスをためないこと。
睡眠、休息を充分は充分にとりましょう。
少し汗ばむ程度の有酸素運動をするようにしましょう。
水分補給を忘れないようにしましょう。 (脱水は症状を悪くする可能性があります。)
予後
多くの場合、数日から数週間以内で治りますが、中には長引くタイプ、繰り返すタイプもあります。この疾患から、同じ内リンパ水腫が原因で起こるメニエール病に移行することもあります。

================================================

ブログランキングに参加しています!
宜しければご協力を!
(アイコンをクリックするとランキングのページにジャンプします。
そしてなんと!耳鼻科医に10ポイントが入ります!!)
=================================


ネットでいろいろ調べてみると、耳閉感は低音の難聴・耳鳴りとともに起こることが多いようです。高音の難聴・耳鳴りがあっても耳閉感がない人はいますが、低音の難聴・耳鳴りがある人はほとんどの耳閉感を感じているような印象です。
ということは、耳閉感が生じる原因は頂回転にあると考えられているのでしょうか?
先月から始まった(外リンパ婁で自然治癒)低音の耳鳴りと耳閉感で悩まされています。もしお分かりになるところがあればご回答よろしくお願いします。
内耳障害で耳閉感が生じているのであれば、頂回転付近のトラブルが多いのだと
思います。
しかし、耳閉感は外耳疾患や中耳疾患でも生じますからこの場合はそれぞれの部位が、
原因となるでしょう。
因みに外リンパ瘻であれば、やはり蝸牛の頂回転付近の異常があった可能性が
最も高いと思われます。


おとといの朝、起床直後に耳の閉塞感と耳鳴りの症状と聴力低下に気づき、その日のうちに耳鼻科を受診しました。
急性低音障害型感音難聴との診断を受けて、現在服薬治療中です。
幸いにも翌日の朝には無症状になりました。
発症の原因には疲労と睡眠不足、ストレスが思い当ります。
薬の内容はステロイドと胃薬、ビタミンB12製剤、アデホスなのですが、ステロイドの副作用が気になっています。
にきびができやすい、ムーンフェイス、体重増加、便秘などの副作用が出ることがあると言われているようですが
ステロイドを連用しているとやはりこのような副作用がでやすいのですよね?
薬を内服して今日で3日になりますが、いまのところこれらの副作用は表れていません。
しかし、この病気が再発しやすいことを知ったり、薬の副作用への不安のせいだと思うのですが昨夜はちゃんと眠れませんでした。
再発するかどうかわからないし、薬の副作用が出る前から不安になってさらに体調を悪くするのは
全くの本末転倒だと自分でも思うのですが、このような精神状態を脱するにはどのような心構えでいれば良いのでしょうか。
どうぞよろしくお願いします。
ステロイドについては以前「耳鼻科とステロイド」という記事を書いています。 tp://jibika.exblog.jp/1447960/ (最初に"ht"を加えて下さい。)をご参照下されば幸いです。

このときに眠れなかった要因は、精神的な不安よりもからだのほてりだったように思います。実際微熱がありました。
昨日の朝、耳鼻科を再受診してこれらの経緯を伝えた結果、プレドニンの量が多すぎる可能性があるので、かかりつけの内科医にかかって減薬の指導を受け、睡眠障害についても相談するようにと言われました。
昨日からプレドニンの減薬と、睡眠薬を処方されたことで昨夜はよく眠れましたが、耳の閉塞感と聴力の低下をほとんどぶり返してしまったようです。
今日も夕方に耳鼻科にかかってきますが、この症状の治療ってむずかしいですね^^;