新型インフルエンザについて
2005年 11月 17日
近い将来、世界的に流行することが懸念されている新型インフルエンザに対して、厚生労働省は、実際流行した場合の行動計画を正式に発表しました。海外での流行、国内での流行に分けて、さらに流行の規模により、どのような対策をとるか、基本的な計画をまとめたものです。それと平行して、抗インフルエンザウイルス薬である、タミフルの備蓄を始めるとのこと。
この計画は平成9年より検討され練り上げられ、昨年8月にできたもののようです。いつも、後手後手に回る厚生労働省が、今回に限っては異例の迅速さで計画書をまとめたという印象を持ちますが、それだけ、この新型インフルエンザの脅威は、現実味を帯びて近づいてきていると言えるのかも知れません。
ところで、新型インフルエンザとは何なのでしょうか。
詳細は、このたび厚生労働省の発表した「新型インフルエンザに関するQ&A」に記載されていますが、要約しますとかつてヒトに感染したことのないインフルエンザが、変異によりヒトからヒトへの感染性を獲得したものといえます。新型インフルエンザが出現するとすれば、現在問題になっている、鳥インフルエンザが変異してできる可能性が最も高いと考えられています。今のところ、鳥類同士の感染、鳥類からヒトへの感染は確認されているものの、ヒトからヒトへの感染は確認されていません。したがって、新型インフルエンザはまだ出現していないといえるわけですが、インフルエンザウイルスは変異して新たな性質を獲得しやすいといわれており、鳥インフルエンザが蔓延しつつある状況では、いつこの新型インフルエンザが出現してもおかしくない状態だそうです。
新型インフルエンザが出現した場合、その世界的流行が懸念されています。その理由としては、これまで誰もかかったことのないインフルエンザなわけですから、誰にも免疫がないこと、飛行機などの交通手段の発達により、人間が以前よりも短時間で、遠く離れた場所まで移動できるようになったことなどがあげられます。日本で流行した場合は、約4人に一人が感染し、最大で2,500万人が医療機関を受診するだろうと予測されています。
もし、新型インフルエンザが発生したらどうしたらよいかという点については、日常の予防としては、既存のインフルエンザに対する予防とまったく同じでして、人混みは極力さけること、マスクの着用、うがい、手洗い、体力をつけておくこと、バランスの良い食事で栄養をとっておくことなどがあげられます。
予防接種についてですが、新型インフルエンザに対するワクチンは現在研究中で、まだ実用化はされていません。なお、現在行っているインフルエンザの予防接種は、新型インフルエンザに対する効果はないと考えられています。
予想される新型インフルエンザの症状は、現在の鳥インフルエンザに類似すると考えられており、発熱や咳などの一般的なインフルエンザの症状に加え、下痢が多いと予測されます。しかし、その感染力や肺炎や多臓器不全など、生命を脅かす合併症を、どの程度の頻度で引き起こすかどうかということについては、今のところ正確には予測困難とのことです。
診断についてですが、現在も、インフルエンザかどうか、A型かB型かどうかまでは、鼻の奥を綿棒でこすって検体をとってから、15分程度でわかるようにはなっています。しかし新型インフルエンザかどうかの確定診断のためには、遺伝子を濃縮して解析する必要がありますので、数日を要します。
治療としては、既存のインフルエンザに対して使われている、タミフルという内服薬が有効と思われるため、国、地方自治体、医療機関などに備蓄していくことが決定しています。目標は2,500万人の5日分ということです。
以上、厚生労働省が一般の方向けに発表した情報を要約、極力私見は交えない様にして書いてみました。
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この計画は平成9年より検討され練り上げられ、昨年8月にできたもののようです。いつも、後手後手に回る厚生労働省が、今回に限っては異例の迅速さで計画書をまとめたという印象を持ちますが、それだけ、この新型インフルエンザの脅威は、現実味を帯びて近づいてきていると言えるのかも知れません。
ところで、新型インフルエンザとは何なのでしょうか。
詳細は、このたび厚生労働省の発表した「新型インフルエンザに関するQ&A」に記載されていますが、要約しますとかつてヒトに感染したことのないインフルエンザが、変異によりヒトからヒトへの感染性を獲得したものといえます。新型インフルエンザが出現するとすれば、現在問題になっている、鳥インフルエンザが変異してできる可能性が最も高いと考えられています。今のところ、鳥類同士の感染、鳥類からヒトへの感染は確認されているものの、ヒトからヒトへの感染は確認されていません。したがって、新型インフルエンザはまだ出現していないといえるわけですが、インフルエンザウイルスは変異して新たな性質を獲得しやすいといわれており、鳥インフルエンザが蔓延しつつある状況では、いつこの新型インフルエンザが出現してもおかしくない状態だそうです。
新型インフルエンザが出現した場合、その世界的流行が懸念されています。その理由としては、これまで誰もかかったことのないインフルエンザなわけですから、誰にも免疫がないこと、飛行機などの交通手段の発達により、人間が以前よりも短時間で、遠く離れた場所まで移動できるようになったことなどがあげられます。日本で流行した場合は、約4人に一人が感染し、最大で2,500万人が医療機関を受診するだろうと予測されています。
もし、新型インフルエンザが発生したらどうしたらよいかという点については、日常の予防としては、既存のインフルエンザに対する予防とまったく同じでして、人混みは極力さけること、マスクの着用、うがい、手洗い、体力をつけておくこと、バランスの良い食事で栄養をとっておくことなどがあげられます。
予防接種についてですが、新型インフルエンザに対するワクチンは現在研究中で、まだ実用化はされていません。なお、現在行っているインフルエンザの予防接種は、新型インフルエンザに対する効果はないと考えられています。
予想される新型インフルエンザの症状は、現在の鳥インフルエンザに類似すると考えられており、発熱や咳などの一般的なインフルエンザの症状に加え、下痢が多いと予測されます。しかし、その感染力や肺炎や多臓器不全など、生命を脅かす合併症を、どの程度の頻度で引き起こすかどうかということについては、今のところ正確には予測困難とのことです。
診断についてですが、現在も、インフルエンザかどうか、A型かB型かどうかまでは、鼻の奥を綿棒でこすって検体をとってから、15分程度でわかるようにはなっています。しかし新型インフルエンザかどうかの確定診断のためには、遺伝子を濃縮して解析する必要がありますので、数日を要します。
治療としては、既存のインフルエンザに対して使われている、タミフルという内服薬が有効と思われるため、国、地方自治体、医療機関などに備蓄していくことが決定しています。目標は2,500万人の5日分ということです。
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by jibikai
| 2005-11-17 16:11
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