子供の滲出性中耳炎
2005年 12月 03日
久しぶりに、耳鼻科医らしい話題、滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)について、記事にします。
滲出性中耳炎、この中耳炎は2歳から7歳ぐらいまでの子供には、すごく多いです。正確な数字は手元にありませんが、3歳児健診、幼稚園や保育園の健診では数パーセント程度の子供が引っかかるんじゃないでしょうか。
滲出性中耳炎が発見される契機としては、健診がおそらく最も多く、それについで、急性中耳炎から引き続いてなるケースとが多いと思われます、一方、親や先生が、子供の聞こえの悪いことに気付いて、受診させるケースは案外少ないんじゃないかと思います。滲出性中耳炎の症状は難聴や耳閉感などですが、小さい子の場合は自分で聞こえにくいこと自覚できないことも多く、仮に自覚しても、あまり自分からは訴えません。また難聴といっても比較的軽度ですので、周囲の大人が気付くことも意外と少ないようです。したがって小児の滲出性中耳炎は、自覚症状も、端から見た感じからもあまり症状のはっきりしない病気なのです。
ということで、多くの場合「ほんとにこの子、耳が悪いのかしら。」と半信半疑で、耳鼻科に通わせることになるわけです。もちろん、耳鼻科では鼓膜の状態を見て、鼓膜の動き方を調べる検査や、聞こえの検査もちゃんとやった上で、治療の必要性もきちんと説明しているとは思うのですが、それでもなかなか、保護者に納得してもらえないこともあります。また、中耳炎の程度や合併症などの関係で、1~2週間で治ることもあれば、数ヶ月から数年かかることもあります。ケースバイケースですが、治療が非常に長期にわたってしまうことも多いのです。これがまた、保護者の不信感を招くというのもよくわかります。
で、そもそもこの滲出性中耳炎とは何なのか、ということについて、簡単に説明します。(機会があれば、ちゃんとしたイラスト入りの解説記事を書きますので、今回は言葉だけの説明でごめんなさい。)滲出性中耳炎とは中耳に粘液がたまってしまったり、あるいは中耳の気圧が保てなくなり、鼓膜が奥に凹んだりするために鼓膜が振動しにくくなりその結果難聴になります。例えば、飛行機に乗って上昇や下降したときや、列車がトンネルに入った時など急激に気圧が変化する場面で、多くの人が経験しているのと同じような症状です。耳がつまった感じで、聞こえにくい状態、これが滲出性中耳炎ではずっと続くわけです。
原因は一言で言うと、耳管機能障害ということになります。耳管というのは、鼻の奥と咽との境から、中耳までつながる通気口です。 耳管機能障害を起こす元になるのは、急性鼻炎(いわゆる鼻風邪)、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などの鼻の炎症です。 炎症が直接耳管に波及したり、ドロドロした鼻汁が耳管の出入り口を塞いだりしますと、中耳の中の空気の入れ換えや、気圧の調整や、中耳の掃除ができなくなりします。そうすると、中耳に粘液がたまってままになったり、鼓膜が凹んだりするわけです。また、鼻すすりの癖は、耳管を通じて中耳の空気も引っ張ってしまいますので、滲出性中耳炎を引き起こしたり、長引きやすくしたりします
子供に起こりやすいのは、「アデノイドとういう扁桃組織が大人よりも発達していること。」、「副鼻腔炎の多いこと。」、「耳管の働きが未熟であること。」などが理由として考えられます。逆に言えば、ある程度の年齢(7,8歳)ぐらいになれば、たちの悪いケースを除いて自然と治ることがほとんどです。たちの悪いケースとは、癒着性中耳炎とか真珠腫性中耳炎とかに移行していくタイプです。ただし、これは滲出性中耳炎100人のうち1人なるかならないかで、ほとんどの子は後遺症も残さずに治っていきます。
では、子供の滲出性中耳炎は治療しなくともよいのか、ということになりますと、これは全く話が違います。滲出性中耳炎は2歳から7歳頃に多いと最初に書きましたが、それは、言葉を覚えて、人と人とのコミュニケーションを作る方法を学習する時期です。「聞こえ」というのは、そのコミュニケーションを支える機能ですので、その時期に聞こえの悪い状態が続くということが、どれだけ損をすることになるのか、考えて頂きたいと思うのです。
もちろん、滲出性中耳炎でも程度は様々、また、同じ子供でも状態のいい時もあれば、悪い時もあります。たいていの耳鼻科医は状態に合わせて治療します。ごく軽い状態であれば、様子を見るだけのこともあれば、中耳に粘液が貯まって聞こえも悪い場合には、鼓膜切開やチューブを入れたりして、貯まった粘液を取らなくてはならない時もあります。いったん良くなっても、再発することも多いので、なかなか、「治った」といいづらい病気でもあります。また、身体の表面に患部のあるような病気と違い、一見何ともなさそうですし、子供本人も痛いともかゆいとも言わないとなると、一体いつまで通わなくてはならないのだろうという、という疑問がわいてくるのは当然かと思います。
当院では、そういった疑問に少しでもお答えするために、初診や、変化のあった時などは、鼓膜の状態を内視鏡を使ってTVモニタに映し、保護者や子供本人に見せるようにしています。それで、治療が必要な状態だとか、治っているようだとか、説明しているつもりではいます。それでも、分かってもらえない場合もありますが、いまのところ、実際鼓膜を見てもらうのがベストだと考えています。ただ、忙しい時は、つい省いてしまうこともあり、それはなんとかしなければいけない課題だとは思っています。
今回、子供の滲出性中耳炎を巡って、保護者と医者の治療に対する考え方がなぜ食い違ってしまうのか、ということを中心に記事にしてみました。
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滲出性中耳炎、この中耳炎は2歳から7歳ぐらいまでの子供には、すごく多いです。正確な数字は手元にありませんが、3歳児健診、幼稚園や保育園の健診では数パーセント程度の子供が引っかかるんじゃないでしょうか。
滲出性中耳炎が発見される契機としては、健診がおそらく最も多く、それについで、急性中耳炎から引き続いてなるケースとが多いと思われます、一方、親や先生が、子供の聞こえの悪いことに気付いて、受診させるケースは案外少ないんじゃないかと思います。滲出性中耳炎の症状は難聴や耳閉感などですが、小さい子の場合は自分で聞こえにくいこと自覚できないことも多く、仮に自覚しても、あまり自分からは訴えません。また難聴といっても比較的軽度ですので、周囲の大人が気付くことも意外と少ないようです。したがって小児の滲出性中耳炎は、自覚症状も、端から見た感じからもあまり症状のはっきりしない病気なのです。
ということで、多くの場合「ほんとにこの子、耳が悪いのかしら。」と半信半疑で、耳鼻科に通わせることになるわけです。もちろん、耳鼻科では鼓膜の状態を見て、鼓膜の動き方を調べる検査や、聞こえの検査もちゃんとやった上で、治療の必要性もきちんと説明しているとは思うのですが、それでもなかなか、保護者に納得してもらえないこともあります。また、中耳炎の程度や合併症などの関係で、1~2週間で治ることもあれば、数ヶ月から数年かかることもあります。ケースバイケースですが、治療が非常に長期にわたってしまうことも多いのです。これがまた、保護者の不信感を招くというのもよくわかります。
で、そもそもこの滲出性中耳炎とは何なのか、ということについて、簡単に説明します。(機会があれば、ちゃんとしたイラスト入りの解説記事を書きますので、今回は言葉だけの説明でごめんなさい。)滲出性中耳炎とは中耳に粘液がたまってしまったり、あるいは中耳の気圧が保てなくなり、鼓膜が奥に凹んだりするために鼓膜が振動しにくくなりその結果難聴になります。例えば、飛行機に乗って上昇や下降したときや、列車がトンネルに入った時など急激に気圧が変化する場面で、多くの人が経験しているのと同じような症状です。耳がつまった感じで、聞こえにくい状態、これが滲出性中耳炎ではずっと続くわけです。
原因は一言で言うと、耳管機能障害ということになります。耳管というのは、鼻の奥と咽との境から、中耳までつながる通気口です。 耳管機能障害を起こす元になるのは、急性鼻炎(いわゆる鼻風邪)、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎などの鼻の炎症です。 炎症が直接耳管に波及したり、ドロドロした鼻汁が耳管の出入り口を塞いだりしますと、中耳の中の空気の入れ換えや、気圧の調整や、中耳の掃除ができなくなりします。そうすると、中耳に粘液がたまってままになったり、鼓膜が凹んだりするわけです。また、鼻すすりの癖は、耳管を通じて中耳の空気も引っ張ってしまいますので、滲出性中耳炎を引き起こしたり、長引きやすくしたりします
子供に起こりやすいのは、「アデノイドとういう扁桃組織が大人よりも発達していること。」、「副鼻腔炎の多いこと。」、「耳管の働きが未熟であること。」などが理由として考えられます。逆に言えば、ある程度の年齢(7,8歳)ぐらいになれば、たちの悪いケースを除いて自然と治ることがほとんどです。たちの悪いケースとは、癒着性中耳炎とか真珠腫性中耳炎とかに移行していくタイプです。ただし、これは滲出性中耳炎100人のうち1人なるかならないかで、ほとんどの子は後遺症も残さずに治っていきます。
では、子供の滲出性中耳炎は治療しなくともよいのか、ということになりますと、これは全く話が違います。滲出性中耳炎は2歳から7歳頃に多いと最初に書きましたが、それは、言葉を覚えて、人と人とのコミュニケーションを作る方法を学習する時期です。「聞こえ」というのは、そのコミュニケーションを支える機能ですので、その時期に聞こえの悪い状態が続くということが、どれだけ損をすることになるのか、考えて頂きたいと思うのです。
もちろん、滲出性中耳炎でも程度は様々、また、同じ子供でも状態のいい時もあれば、悪い時もあります。たいていの耳鼻科医は状態に合わせて治療します。ごく軽い状態であれば、様子を見るだけのこともあれば、中耳に粘液が貯まって聞こえも悪い場合には、鼓膜切開やチューブを入れたりして、貯まった粘液を取らなくてはならない時もあります。いったん良くなっても、再発することも多いので、なかなか、「治った」といいづらい病気でもあります。また、身体の表面に患部のあるような病気と違い、一見何ともなさそうですし、子供本人も痛いともかゆいとも言わないとなると、一体いつまで通わなくてはならないのだろうという、という疑問がわいてくるのは当然かと思います。
当院では、そういった疑問に少しでもお答えするために、初診や、変化のあった時などは、鼓膜の状態を内視鏡を使ってTVモニタに映し、保護者や子供本人に見せるようにしています。それで、治療が必要な状態だとか、治っているようだとか、説明しているつもりではいます。それでも、分かってもらえない場合もありますが、いまのところ、実際鼓膜を見てもらうのがベストだと考えています。ただ、忙しい時は、つい省いてしまうこともあり、それはなんとかしなければいけない課題だとは思っています。
今回、子供の滲出性中耳炎を巡って、保護者と医者の治療に対する考え方がなぜ食い違ってしまうのか、ということを中心に記事にしてみました。
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こんばんは、TBもらっていきますね!
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>charamel-chanさん。一応リンクフリーですので、いつでもどうぞ。
お役に立てればいいのですが。
お役に立てればいいのですが。
ありがとうございます。一応なんちゃって看護師してるので、違う視点からの記事が面白いです。こちらこそ、よろしくお願いします=ヨロシク(゚0゚)(。_。)ペコッ=
滲出性中耳炎のこと、こんなに長く分かりやすく説明していただいて、とってもためになりました。
息子のかかりつけ医の先生のことを信じてもう少し通わせて見ます。
息子のかかりつけ医の先生のことを信じてもう少し通わせて見ます。
>caramel-chanさん。なるほどと、了解しました。
>taisyo-papaさん。ご家族の率直なご意見が聞けて、こちらとしても勉強になりました。今後とも、よろしく。
滲出性中耳炎の診断は難しいです。子供の耳の中も、簡単耳鏡でよく覗きます。白っぽいものや浸出液がでていたり、鼓膜が真っ赤に発赤しているときは、中耳炎とわかりますが、それ以外では、判断困難です。
自分にわかる中耳炎を見つけたときも、とりあえず処方をして、耳鼻科にいって経過を見てもらうのがいいですよ。と薦めています。特に滲出性中耳炎はわかりません。耳の中を見ることができる内視鏡を持ってればもう少し判断できるのでしょう。内視鏡を使いこなすことは、難しいでしょうか。値段は高いでしょうか。田舎の診療所で、すぐ近くには他科の医院はありませんので、自分がもう少し診てあげられたらいいなと思います。
自分にわかる中耳炎を見つけたときも、とりあえず処方をして、耳鼻科にいって経過を見てもらうのがいいですよ。と薦めています。特に滲出性中耳炎はわかりません。耳の中を見ることができる内視鏡を持ってればもう少し判断できるのでしょう。内視鏡を使いこなすことは、難しいでしょうか。値段は高いでしょうか。田舎の診療所で、すぐ近くには他科の医院はありませんので、自分がもう少し診てあげられたらいいなと思います。
>中村先生。内視鏡でとりあえず鼓膜が見えるようになるまでは、耳鼻科以外のDr.でもさほど難しくはないと思います。ただし、滲出性中耳炎でも明らかに滲出液が透見できるような例をのぞいては、なかなか鼓膜所見のみでは診断がつきにくいかも知れません。また、耳垢で鼓膜が観察できないこともあるかと思います。耳鼻科以外のDr.が滲出性中耳炎のみを診断するのであれば、卓上型のティンパノメータがあれば便利かも知れません。耳鼻科医も鼓膜所見のみで診断に迷うこともあり、その場合、ティンパノも大きな判断材料とします。きこえに関しては、オージオメータがあればもちろん一番よいわけですが、なければ、”指こすり検査”や”ささやき声検査”などで判断せざる終えないかも知れません。
榊原先生、こんばんは。
去年末からかかりつけの耳鼻科医から足が遠のいていたんですが、今日長男を連れて行って検査していただいたところ、とりあえず終わりました。
アドバイスいただいて、ありがとうございました。
去年末からかかりつけの耳鼻科医から足が遠のいていたんですが、今日長男を連れて行って検査していただいたところ、とりあえず終わりました。
アドバイスいただいて、ありがとうございました。
taisyo-papaさん。息子さんの中耳炎、治ってよかったですね。微力ながら、お役に立ててよかったです。耳鼻科ネタはとりあえずもう不要になったかも知れませんが、たまにはまたいらしてくださいね。
こんばんは。
実は先生のブログの耳鼻科ネタより脱力系ネタの方が好きだったりするので、当然毎日見に来ますよ。
実は先生のブログの耳鼻科ネタより脱力系ネタの方が好きだったりするので、当然毎日見に来ますよ。
>taisyo-papaさん。了解です。ご期待に添えるようがんばります。

こんにちは。とてもためになる記事をありがとうございます。
息子の通院がもう3年にもなり、勤務先でも肩身が狭い思いをするなか、今日の検査でもまったく変化がないためすっかり落ち込んでしまっていました(今かかっているところはとても混むため、「左が悪い」「明日も来て」くらいのお話しか先生とはできません)。
頑張って治療を続けたいと思います。ありがとうございました。
息子の通院がもう3年にもなり、勤務先でも肩身が狭い思いをするなか、今日の検査でもまったく変化がないためすっかり落ち込んでしまっていました(今かかっているところはとても混むため、「左が悪い」「明日も来て」くらいのお話しか先生とはできません)。
頑張って治療を続けたいと思います。ありがとうございました。
>tibiakaさん、微力ながらこの記事がお役に立てたようで
嬉しいです。
滲出性中耳炎で3年以上通院している方は、うちの医院でも
結構いらっしゃいます。本当はこまめに経過を
説明するべきなのですが、経過の長い人ほど、患者さんや
その家族も、病状についてはよく把握しているのだろうと、
医者はつい思いこみがちになってしまいます。
でも、きちんと検査も受けて経過を診てもらっているようですから、
このまま、治療を続けるのが、ベストだと思います。
嬉しいです。
滲出性中耳炎で3年以上通院している方は、うちの医院でも
結構いらっしゃいます。本当はこまめに経過を
説明するべきなのですが、経過の長い人ほど、患者さんや
その家族も、病状についてはよく把握しているのだろうと、
医者はつい思いこみがちになってしまいます。
でも、きちんと検査も受けて経過を診てもらっているようですから、
このまま、治療を続けるのが、ベストだと思います。

4才の娘が滲出性中耳炎と診断されて、2日に一度通院をして治療を受けています。
治療の一環で、ネブライザーでの吸入を口からしているのですが、娘の通院している病院は、ネブライザーの蛇管を使いまわしているようなのです。蛇管に何らかの細菌がついて、それを通じて感染してしまう事はないんでしょうか・・・。
ネブライザーをしながら咳をしている大人の方を偶然見てしまってから、なんだか心配になってしまいました。
治療の一環で、ネブライザーでの吸入を口からしているのですが、娘の通院している病院は、ネブライザーの蛇管を使いまわしているようなのです。蛇管に何らかの細菌がついて、それを通じて感染してしまう事はないんでしょうか・・・。
ネブライザーをしながら咳をしている大人の方を偶然見てしまってから、なんだか心配になってしまいました。
>はなママさん、はじめまして。
ご質問の件ですが、まずは主治医の先生に聞いて頂くのが
一番かと思いますが・・・
まあ、そう言っては身もふたもないので一般的に言われていることを
お答えします。
ネブライザー療法による院内感染が心配されるようになったのは、
6年ほど前にセラチアという菌による院内感染が起こった時に、
ネブライザーによる感染も疑われてからのようです。
ネブライザー療法は何十年と行われ、これまでには院内感染などあまり
問題になったことはなく、セラチアという菌は毒性は非常に弱く、
特に免疫の低下した人以外には感染しません。
ということで、ネブライザーによる院内感染は可能性は非常に少ない
ものの、全くあり得ないわけではないようです。
しかし初めにも書きましたが、耳鼻科に通われているのでしたら、
治療方針や疑問点などについては、主治医の先生とよく話し合われ
るのが一番と思います。
ご質問の件ですが、まずは主治医の先生に聞いて頂くのが
一番かと思いますが・・・
まあ、そう言っては身もふたもないので一般的に言われていることを
お答えします。
ネブライザー療法による院内感染が心配されるようになったのは、
6年ほど前にセラチアという菌による院内感染が起こった時に、
ネブライザーによる感染も疑われてからのようです。
ネブライザー療法は何十年と行われ、これまでには院内感染などあまり
問題になったことはなく、セラチアという菌は毒性は非常に弱く、
特に免疫の低下した人以外には感染しません。
ということで、ネブライザーによる院内感染は可能性は非常に少ない
ものの、全くあり得ないわけではないようです。
しかし初めにも書きましたが、耳鼻科に通われているのでしたら、
治療方針や疑問点などについては、主治医の先生とよく話し合われ
るのが一番と思います。

早速のお返事ありがとうございます。今日、耳鼻科の通院の日だったので、先生に聞いてみたところ、「そこまで疑っていたら、キリがない」と、とても嫌な顔をされてしまいました・・・。蛇管を患者ごとに取り替えている病院は滅多にない。とも仰っておられました。(どれくらいの頻度で取り替えているのかも聞きたかったのですが、とてもそんな質問をする雰囲気じゃなくなってしまったので聞けませんでした(>_<))
私は少し心配症すぎるのでしょうか・・・。
ですが、院内感染の可能性はかなり低いとの事ですので、少し安心しました。ご返答ありがとうございました。
私は少し心配症すぎるのでしょうか・・・。
ですが、院内感染の可能性はかなり低いとの事ですので、少し安心しました。ご返答ありがとうございました。
>はなママさん、理想的には患者さん一人毎に一台の機械ということに
なり、そうしますと今、あちこちの耳鼻科で使っている3人ぐらいで
並んで使うものだとそれは無理です。そこで一人用の小さい機械を
何台か置いて患者さんごとに取り替えている所もあるようですが、
ごく少数派のようです。理由は一台一台の細かい部品の洗浄や
それぞれに薬液を入れる手間が追いつかないことと、ネブライザー
そのものの性能(薬液を効率よく霧状にするための)が劣るように
思われることなどですが、そういった点が解消されれば、むしろ
こちらが主流になるかも知れません。
なり、そうしますと今、あちこちの耳鼻科で使っている3人ぐらいで
並んで使うものだとそれは無理です。そこで一人用の小さい機械を
何台か置いて患者さんごとに取り替えている所もあるようですが、
ごく少数派のようです。理由は一台一台の細かい部品の洗浄や
それぞれに薬液を入れる手間が追いつかないことと、ネブライザー
そのものの性能(薬液を効率よく霧状にするための)が劣るように
思われることなどですが、そういった点が解消されれば、むしろ
こちらが主流になるかも知れません。
by jibikai
| 2005-12-03 17:09
| 耳のはなし
|
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