睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング

寝ている間に呼吸が止まることによって、睡眠の質が低下して、日中の活動性や注意力が低下したり、脳血管障害や高血圧、心疾患などのリスクも高めてしまういう睡眠時無呼吸症候群は、個人にとっても,
「やる気はあるのに頑張れない。」、「仕事でもミスをしてしまう。」などの悩みの原因となるのと同時に、特に運送業や旅客業などを営む企業にとっても、一度事故が起これば管理責任を問われますから、その対策が重要となってきます。

睡眠時無呼吸症候群を心配して個人として受診していただいた場合には、問診で日中の眠気や鼻づまりの有無などを確かめて、鼻や咽の診察、必要に応じて簡易携帯型ポリソムノグラフィーへと進みます。

一方、企業の健診として睡眠時無呼吸のスクリーニングを行う場合にはどうかといいますと、国土交通省自動車交通局の通達に詳しいのですが、日中に眠気を感じない人でも、フローセンサ法かパルスオキシメータ法によるスクリーニングを行うよう勧めています。そして、これらで異常があれば耳鼻科などの医療機関での精密検査という流れです。

問題は、スクリーニングにフローセンサやパルスオキシメータがある程度まとまった数が必要になることです。当院の簡易携帯型ポリソムノグラフィーでもスクリーニングは出来ますが、1台しか保有していませんので、大きい会社のスクリーニングはまず無理です。ネット検索してみますと、多くのフローセンサ、あるいはパルスオキシメータを保有していて、郵送で機器と結果をやりとりして健診してくれるところはあるようですが、それでもニーズに対して少数であると思われます。

ということもありまして、必要性は分かっていてもまだまだ健診も進んでいないと言うのが実情なのではないでしょうか。睡眠時無呼吸症候群は体型、鼻づまり、咽の狭さなどが相互に関係しながら発症してきますから、鼻や咽を診るのが得意な科である耳鼻科で診断、治療を行うのが最も適当と思っています。当院でも、今後は何らかの方法で健診も行えないものかと思案中です。

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by jibikai | 2014-04-22 00:10 | 睡眠時無呼吸症候群 | Comments(0)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


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