鼻中隔彎曲症
2016年 01月 24日
鼻中隔とは?
左右の鼻腔(びくう)を隔てる壁を、鼻中隔といいます。鼻中隔は、基本的には凹凸がなく平らです。

鼻中隔彎曲症とは?
鼻中隔の歪んだ状態が鼻中隔彎曲症であり、様々な症状が起こります。

先ずは、鼻づまりですが、片側あるいは両側の鼻づまりを生じます。
日中鼻づまりを意識しない人でも、いびきや睡眠時無呼吸の原因となっていることもあります。
次に、嗅覚障害。鼻腔上方にある嗅神経に、臭いを含んだ空気が到達しにくくなって起こります。鼻炎を合併すれば、さらに臭いのセンサーの感度も低下します。
また、繰り返す鼻血の原因となることもあります。これは、鼻中隔が突出している部分が擦れやすくなって起こります。
その他には、鼻中隔が鼻腔外側の壁と接することにより、頭痛を起こすこともあります。
なぜ、鼻中隔は曲がるのか?
鼻中隔は表面は粘膜に覆われますが、内部は薄い板状の骨と軟骨が組み合わさって、芯のようになっています。
骨と軟骨の間がズレたり、軟骨が歪んだりすると、鼻中隔が曲がります。
どこがズレるかによって、曲がり方は様々となり、くの字型、逆くの字型、L字型、逆L字型、S字、逆S字などとなります。

鼻中隔彎曲症の治療は?
さて、治療ですが、これは手術に尽きます。ただし、鼻中隔彎曲症のある方、全てに手術が必要というわけではなく、症状の強さによります。手術適応となるのは、鼻づまりがひどくてほとんど口呼吸となっているような場合、睡眠時無呼吸を合併している場合、嗅覚障害、鼻中隔彎曲症が原因となっている頭痛や鼻血などで、色々治療しても良くならない場合、副鼻腔炎を合併している場合などです。
手術の実際
手術は、局所麻酔あるいは全身麻酔で行います。
また、細かい操作を確実に行うため、内視鏡を使って鼻の中をテレビモニターに拡大表示して行うのが、最近の主流です。
手術の実際
麻酔後、まずは鼻の入り口の皮膚と粘膜の境界を切開します。

軟骨膜下、骨膜膜下を粘膜を破らないように注意しながら、丁寧にはがしていきます。
これにより、粘膜の下に隠れている骨と軟骨の継ぎ目が明らかになります。

軟骨を骨から外して、反対側に退けます。

軟骨との境界に沿って、骨の壁を取っていきます。

これで、鼻中隔の芯になっている部分のうち、曲がっている部分が取り除かれて、真っ直ぐになります。
真っ直ぐになったら、粘膜を元に戻して、縫合します。

他の手術法は?
ここでは、一番合併症の少ない方法として、軟骨を取らない方法を紹介しましたが、他には、軟骨をくりぬく方法や、一旦軟骨を外してから再び戻す方法などがあり、鼻中隔の曲がりの程度、曲がっている場所などにより選択されます。
左右の鼻腔(びくう)を隔てる壁を、鼻中隔といいます。鼻中隔は、基本的には凹凸がなく平らです。

鼻中隔彎曲症とは?
鼻中隔の歪んだ状態が鼻中隔彎曲症であり、様々な症状が起こります。

先ずは、鼻づまりですが、片側あるいは両側の鼻づまりを生じます。
日中鼻づまりを意識しない人でも、いびきや睡眠時無呼吸の原因となっていることもあります。
次に、嗅覚障害。鼻腔上方にある嗅神経に、臭いを含んだ空気が到達しにくくなって起こります。鼻炎を合併すれば、さらに臭いのセンサーの感度も低下します。
また、繰り返す鼻血の原因となることもあります。これは、鼻中隔が突出している部分が擦れやすくなって起こります。
その他には、鼻中隔が鼻腔外側の壁と接することにより、頭痛を起こすこともあります。
なぜ、鼻中隔は曲がるのか?
鼻中隔は表面は粘膜に覆われますが、内部は薄い板状の骨と軟骨が組み合わさって、芯のようになっています。

骨と軟骨の間がズレたり、軟骨が歪んだりすると、鼻中隔が曲がります。
どこがズレるかによって、曲がり方は様々となり、くの字型、逆くの字型、L字型、逆L字型、S字、逆S字などとなります。

鼻中隔彎曲症の治療は?
さて、治療ですが、これは手術に尽きます。ただし、鼻中隔彎曲症のある方、全てに手術が必要というわけではなく、症状の強さによります。手術適応となるのは、鼻づまりがひどくてほとんど口呼吸となっているような場合、睡眠時無呼吸を合併している場合、嗅覚障害、鼻中隔彎曲症が原因となっている頭痛や鼻血などで、色々治療しても良くならない場合、副鼻腔炎を合併している場合などです。
手術の実際
手術は、局所麻酔あるいは全身麻酔で行います。
また、細かい操作を確実に行うため、内視鏡を使って鼻の中をテレビモニターに拡大表示して行うのが、最近の主流です。
手術の実際
麻酔後、まずは鼻の入り口の皮膚と粘膜の境界を切開します。

軟骨膜下、骨膜膜下を粘膜を破らないように注意しながら、丁寧にはがしていきます。
これにより、粘膜の下に隠れている骨と軟骨の継ぎ目が明らかになります。

軟骨を骨から外して、反対側に退けます。

軟骨との境界に沿って、骨の壁を取っていきます。

これで、鼻中隔の芯になっている部分のうち、曲がっている部分が取り除かれて、真っ直ぐになります。
真っ直ぐになったら、粘膜を元に戻して、縫合します。

他の手術法は?
ここでは、一番合併症の少ない方法として、軟骨を取らない方法を紹介しましたが、他には、軟骨をくりぬく方法や、一旦軟骨を外してから再び戻す方法などがあり、鼻中隔の曲がりの程度、曲がっている場所などにより選択されます。

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すいません。当方、鼻中隔湾曲症の術後で悩んでいる一人です。
悩みネットを巡るうちにこのサイトにたどりつきました。
専門家による詳しい説明でよくわかりましたが
よろしければご質問にお答え願えればと思います。
自分は湾曲がひどく一枚目の画像で言う上から三番目の骨(軟骨を抜いて)が依然として中央より右寄りになっております。
とても気になっており日常生活にも支障が出ています。
このいうなれば土台部分の骨を削る、切断する事は可能なのでしょうか?
リスクや金銭問題はこちらはいくらでも受け止める覚悟があります。まことに勝手ながらどうかご返答お願いします。
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専門家による詳しい説明でよくわかりましたが
よろしければご質問にお答え願えればと思います。
自分は湾曲がひどく一枚目の画像で言う上から三番目の骨(軟骨を抜いて)が依然として中央より右寄りになっております。
とても気になっており日常生活にも支障が出ています。
このいうなれば土台部分の骨を削る、切断する事は可能なのでしょうか?
リスクや金銭問題はこちらはいくらでも受け止める覚悟があります。まことに勝手ながらどうかご返答お願いします。
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> 悩める男さん
再手術で矯正可能の場合がありますが、初回の手術よりも粘膜を持ち上げるのが難しくなります。その場合、術後の合併症として鼻中隔穿孔(鼻中隔に孔が開き、左右の鼻が交通してしまうこと)が生じる可能性が高くなります。
再手術で矯正可能の場合がありますが、初回の手術よりも粘膜を持ち上げるのが難しくなります。その場合、術後の合併症として鼻中隔穿孔(鼻中隔に孔が開き、左右の鼻が交通してしまうこと)が生じる可能性が高くなります。