今回は、機材についてのちょっとマニアックな話です。
以前は電子スコープで撮影していた鼓膜の写真、2年前から機材をOlympus AIR A01という小さなレンズ交換式デジタルカメラに換えました。一番の理由は使い勝手と画質。そのへんの所は、先日の日本耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会で発表してきました。反響もそこそこあって、それは良かったのでが、もう少し客観的なデータも示せたら良いのかなのとも思い、ライブビューの表示速度を計測してみることにしました。
方法は、iPadの時計アプリのうち、ストップウオッチ(これは100分の1秒まで表示される優れものです。)を起動して表示させます。これをAIR A01で撮影。ライブビューはiPad Pro(写真では、右側の大きい方の画面)で表示。両方の画面が1つに収まるようにして、別のデジカメで連写し、表示されている時間を比較しました。

結果、少しバラツキはあるものの、その差は0.11〜0.15秒の間に収まることが分かりました。
同様に、最新式のデジカメでは背面のモニターに表示されまで0.00〜0.05秒程度、手術で使用している従来型の内視鏡ビデオシステムで0.10秒程度でしたので、AIR A01は無線とはいえ、モニター一体型のデジカメ、あるいはケーブルで接続する従来型の内視鏡ビデオシステムの画面表示と較べて、タイムラグは問題にならないレベルということが出来ると思います。