「キス病」って何だ?
2006年 02月 13日
キスにご用心―髄膜炎の危険潜む=バレンタイン前に英医学誌警告
詳細はリンク先にありますが、オーストラリアの研究者が、10代後半の男女を対象として調べた結果、ディープキスをすると、髄膜炎にかかる危険性が増えることを発表しました。唾液を介して、ウイルスや細菌の感染の起こる可能性が多くなるためとのことです。
この話を聞いて、耳鼻科医や内科医がまず連想するのは、「キス病」という病気でしょう。「キス病」というのは英語のkissing diseaseをそのまま訳した言葉です。これは、誰彼かまわずキスをしたくなってしまう困った病気、、、、、というのではなく、ウイルスがキスによって伝染することが多いためつけられた俗名で、正式には伝染性単核球症という、色気も何もない病名がついています。
キス病はは高熱とともに扁桃の腫れ、飲み込めないほどの咽の痛み頸のリンパ腺の腫れ、全身倦怠感を引き起こします。普通の扁桃炎は溶血連鎖球菌などの細菌が原因ですが、伝染性単核球症では、EBウイルスというウイルスが原因となって起こります。唾液を介して感染することが多いので、キス病といわれているのです。一度罹れば、ウイルスに対する免疫がつき二度と罹りません。大抵の人は子供のうちに一度罹っていて大丈夫なのすが、大人になるまで罹っていない人が数%居て、罹ってしまうのです。数年前、イギリスのヘンリー王子が罹って話題になりましたが、確かに若い人に多いです。私のところにも年に数人ほど、この病気の人が来ますが、なかなか「最近キスしましたか?」なんて、デリカシーのないことは聞けませんので、本当にキスで伝染しているのかどうかは謎のままです。
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