インフルエンザの診断

今年シーズンのインフルエンザの流行は例年よりも大分早くから始まり、大流行が懸念されましたが、幸いにも局所的な小〜中流行ぐらいで済んでいるようです。ただし当地ではこれから、空気が乾燥してきますので、まだまだ油断は禁物です。
現在流行しているのは、山形県衛生研究所で発表している定点観測によると、ほどんどA(香港)型インフルエンザのようです。私の診療所を受診する患者さんも、インフルエンザはすべてA型でした。また、予防接種を受けた人はほとんど罹っておらず、おそらくワクチンの型と実際流行した型が一致していたのではないかと思います。(昨シーズンは残念ながら、これが大はずれだったようで、予防接種を受けても罹る人が続出しました。)まあ、春になってからB型が流行ってくることも多く、まだまだ、要注意なんですが。

さて、インフルエンザらしき患者さんがきた場合、どのように診断しているかお話ししましょう。まずは、問診。インフルエンザでは、一般的な風邪症状の他に、急な発熱、全身倦怠感と関節痛の強いのが特徴です。また、職場や学校、家庭内でインフルエンザの患者さんがいなかったかどうかも大事なポイントとなります。
次に、鼻と咽の診察。インフルエンザでは鼻の粘膜が全体的に赤く腫れますが、初期には黄色い鼻は出ません。咽は全体的に赤くなりますが、熱の割にはひどくないことが多いです。
ただ、症状と見た目だけで診断できるのは、典型例だけで、あとは他のウイルス性のいわゆる風邪と区別のつかないことが多いです。5〜6年前から幸いなことにインフルエンザのウイルスが咽にいるかどうかを、10〜15分程度で診断できるようになりました。精度は80〜90%といったところでしょうか。それ以前は、血液中の抗体を調べていましたので、結果が出るまで最低4〜5日かかり、そのころには治りかかっていることが多く、全く実用的ではありませんでした。現在の方法だと、患者さんにちょっと待っていて頂ければ、その場で、インフルエンザかどうか、さらにはA型かB型かまで診断し、説明できるようになりましたので、これは大変な進歩です。この検査の欠点としては、熱の出始めぐらいだと、まだウイルスの量が少ないためか、インフルエンザであっても、検査では陰性となってしまうことが、たまにあることです。その場合でも半日後とか翌日あたりに再検査すると、陽性に出たりします。ウチで陰性と言われて、その後、他の医院で再検査してもらって、正しく診断されると、ヤブ医者の評判が立たないとも限りません。そこで、たとえ陰性であっても「まだ感染の初期なので、インフルエンザであっても陰性に出る時があります。今後、高熱が出るようなら早めにもう一度診せてくださいね。」の一言を、忘れないように心がけています。

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Commented by lily at 2006-02-16 18:43 x
ブログが春になっていました。
とってもきれいです☆

当地では、インフルエンザはぐっと減りました。
嘔吐下痢は続いています。
Commented by jibikai at 2006-02-17 11:15
>実際は春と冬とが行ったり来たりですが、ブログは一足先に春真っ盛りにしてみました。こちらでは、インフルエンザはまた少し流行ってきているようです。ムンプスは減りましたが。
by jibikai | 2006-02-16 11:35 | Comments(2)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


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