さらに情報公開〜グラフに見る医院の一年〜
2006年 03月 31日
下のグラフは、昨年の当院を受診された患者さんの数を、1日平均として、月ごとにグラフ化したものです。新患と再来を色で区別し、合計の人数は積み上げたグラフの高さで表されます。実数で表示しても差し支えはないのですが、あまりに患者さんの少ないことに驚かれるといけなので、今回は一番多かった4月を100として、パーセンテージで表示しました。

1月から4月にかけて患者数が増えていき、5月以降は減少し8月はどん底になります。10月はちょっと増えて、あとは横ばいというパターン。昨年は特にスギ花粉の大量飛散があり、4月は例年よりも患者さんの数は多かったのですが、この8年間ずっと、3~4月に最大となり、8月に最低となるのは、毎年同じ傾向なのです。昨年は特に多いときと少ないときの差が大きくて、なんと2倍もの開きがありました。
もちろん病院の耳鼻科でもある程度の季節変動はあるのですが、ここまで極端ではありませんでした。また、診療科によっても季節変動の大きい科、小さい科があると思いますが、平均で2倍も違う科というのは珍しいのではないでしょうか。
実は、この季節変動は医院経営をとても難しくしています。 例えば、駐車場や待合室の広さをどうするかという問題。患者さんの多い時期に合わせて作ったつもりですが、それでも、3月から4月の一番忙しいときには手狭になります。逆に、8月には広い駐車場にはぽつん、ぽつんと2〜3台停まるだけ、待合室も、受付を済ませれば、待ち時間ゼロで即診察という感じになりますので、かなり無駄なスペースとなるどころか、たまにやってくる元気いっぱいの子供たちの格好の運動場と化したりします。もちろん夏場にも患者さんが多く来てくれたら経営的にはいいわけですが、人が病気になることを願うわけにもいかず、暇なのはむしろ喜ばしいこととあきらめるしかないのかな、と思っています。
なにか、複雑な相談事を耳鼻科医にしたいときは、是非8月にご来院を。
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予約制にしたところで、患者発生数に季節変動が激しいのだから、本質的な解決にはなりません。患者は自分の意思とかかわりなく病気になるんですから。
保険点数で診察料を自由に設定できる部分があればいいと思うのですね。繁忙期や混雑する曜日時間帯は高くする。そうすると、繁忙期にのみ臨時スタッフを雇うということもできるんではないかと思うのですが、どうでしょう。(バイトで渡り歩くフリーター医師の技術水準は?)
診察料を自由に設定するというのも、有効かも知れませんが、診察料は高いは、診察時間はあわただしく終わるはでは、患者さんからブーイングを浴びそうな気が、、、。