灰皿問題
2006年 06月 01日
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路上は全面禁煙に=「発がん物質7メートル先まで」−学会が自治体に提言
屋外での受動喫煙を防ぐため、日本禁煙学会(理事長・作田学杏林大教授)は31日の世界禁煙デーに合わせ、路上や公共施設の敷地内を全面禁煙にすべきだとの提言をまとめ、自治体などに送付した。「歩きたばこの禁止」が広がる一方で、屋外に灰皿を設置する動きもあるのを問題視。「煙やにおいは7メートル届く。直径14メートル以上の空間を確保できなければ灰皿を置くべきではない」としている。
送付先は、東京都中央区長や佐賀県知事、静岡市長ら。銀座歩行者天国を抱える中央区など「受動喫煙の問題がある所」からピックアップした。
提言で同学会は、屋外の受動喫煙に関する米国の専門家の論文を引用。たばこのにおいや発がん物質は無風の条件下、1人の喫煙者の周囲7メートルまで到達し、4メートル以内では目の痛みやせきなど急性の健康被害が起きるレベルに達すると指摘した。
(時事通信) - 5月31日6時0分更新
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(以上転載)
当院では、開業以来待合室などはもちろん禁煙として、喫煙者には玄関前に設置したスタンド式の灰皿のところで、喫煙してもらっていました。それで、匂いも煙も建物内までは流れ込まないから、いいだろうという考えでした。ところが、この記事を読みますと、誰かが玄関前で喫煙していて、自動ドアが開くと玄関から待合室まで、煙に汚染されてしまうことになりますし、喫煙者の傍を通らないと、玄関の出入りも出来ませんので、受動喫煙は阻止できないことになってしまいます。また、駐車場に停めた車中での喫煙も止めてもらわなくてはならないことになります。
最近玄関前でタバコを吸う人はめっきり減って、(灰皿掃除は私がしているのですが、)捨てなくてはいけない吸い殻は、週に1本あるかないかです。また、駐車場のポイ捨ても非常に少なくてありがたいのですが、そろそろ敷地内全面禁煙とすべき時期が来たようです。
そういえば、先日記事にしました耳鼻科の学会、都心の大きなホテルの国際会議場を貸し切りにして行われたわけですが、そこにも玄関前に灰皿がありました。ロビーが禁煙だったためか、そこには喫煙者がたむろしておりまして、端から見ますとあまり美しくない光景でした。しかも全員学会関係者(すなわち耳鼻科医)、さらにいえば、見覚えのある有名な大先生の面々もあり、同業者としては恥ずかしいと思いました。本来、耳鼻咽喉科の学会として、禁煙を推進していかなくてはならない立場にあるのは明白なのですが、内科や外科よりも積極的ではありません。それは学会の中枢に個人的に喫煙を止められない重鎮がいるからじゃないのかなと、いぶかっています。
また、これは学会の責任じゃないんでしょうが、このホテルは、最近落ち目のPホテルグループの一つですが、なんとご丁寧にトイレの個室一つ一つにまで灰皿が設置してあり、おかげで煙が充満しておりました。こういったところにも前近代的なにおいを感じ、日本より禁煙の進んでいる欧米人などはビックリするだろうなと感じました。
私自身、かつてタバコを吸っていた頃は、極力他人には迷惑をかけない様に気をつけていたつもりですので、それでいいだろうと思っていました。しかしいくら気をつけているつもりでも、非喫煙者とすれば、喫煙者の自覚していないところで、必ず迷惑を被っています。それは、止めてみないと分かりません。
本来であれば、法律で公共の場所での喫煙を禁止すべき所まで来ていると思うのですが、いつまでもエチケットの問題として規制しない国の姿勢には、やはり国民の健康よりも税収が大事なのかと失望してしまいます。タバコを止められなくしておいて、税収をむさぼる国の姿勢は、ヤクザがシャブ中の人に覚醒剤をちらつかせ、これが欲しけりゃ、言うとおりに働け、といっているのとあまり変わらない構図ですね。
というわけで、喫煙はもう全然格好よくないですし、金も政府にだまされて巻き上げているだけです。自力で止められる人は、すぐにでも禁煙しましょう。自力で止められない人は、保険診療で医者から指導してもらい、ニコチンパッチも3割負担で処方してもらえるようになったようですが、まだ、あやふやな点が多く、当院でも対処しきれていませんが、もうすぐ禁煙指導にも取り組んでいきます。止める気があって、自分では止められない人は、とりあえずタバコを吸わなさそうな先生のところで相談を。
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病院行って「タバコは吸っていませんね、タバコは駄目ですよ」とおっしゃる先生の息とか服がタバコ臭かったりすると?あのTVの会長さんも、模範となるべき医者がタバコを吸っているのは由々しき問題とおっしゃてましたが・・・
そこには病気に犯された病理標本がたくさんあり、その中にタバコの害によってどす黒く変色した肺の標本もありました。
誰もが立ち止まりその肺を見ては、ため息をついていました。
なんの病気でもそうですが悪い悪いと言われても、実際に見てみないとその状況や恐ろしさは分からないものですね。
学校の運動会でも禁煙になりました。
ところで、真っ黒な肺を見てタバコを止める人って多いみたいですね。医者の場合、分かってて吸ってる分、もっとたちが悪いかも知れません。耳鼻科で言えば喉頭癌などは、ほとんどが喫煙が原因なのですが、その喉頭癌の手術の後、平気で一服して、「手術の後の一服はうまい。」なんて平気で言ってましたから、馬鹿でした。もちろん今は、大抵の病院は敷地内禁煙となり、あり得ない話になりましたが。