ノートPC

 私の診察室には、カルテを書くためとはまた別に、パソコン用のデスクを置いてあります。その上には、ノートPCが2台。なぜ2台かと申しますと、MacとWindows両方置きたかったからに他なりません。今のPCはMacに出来てWindowsに出来ないとか、またはその逆、なんていうことはほとんどないわけですが、たまたま両方必要になったので並べておいています。
 Windowsの方はなんとなくVAIOを使っていますが、これは睡眠時無呼吸の検査を患者さんに自宅でやってもらった後、そのデータを解析するためにだけ使っています。あまり、Windowsって好きじゃなかったんですが、医療関係も含めて、業務用のソフトってほとんどがWindows用ですから、まあ仕方ないです。睡眠時無呼吸症候群の検査は2~3年前からやっているんですが、2〜3日分の呼吸やら脈拍やらのデータが、ものの1分もかからないで、解析出来てしまうのは驚きです。昔この検査を、病院につとめている時にやったことがありましたが、寝ずの番で、脳波計やら心電計やらからはき出される膨大な量の紙を眺めていたのを思うと、隔世の感があります。
ノートPC_e0084756_1520342.jpg

話が横道にそれてしまいました。で、Macの方はと申しますと、これはもう色々です。そもそも、ビデオユニットの隣に置いたのは、診察の際に所見を記録したビデオを読み込んで編集、再利用するためと考えたのですが、動画の記録を本気でやるとなると、ハードディスクにお金がかかってしまいますので、結局いまだにVHSから脱却出来ませんでした。ただし、最近購入した電子スコープという鼻やノドをみるカメラは、直接PCにデジタルで画像をストリーミングで送れますのでちゃんとやれば、もっと便利になるとは思っています。まあ、学会や勉強会で必要になる時は、やや画質は落ちるものの、テープからコンバータを介してデジタル化しています。

ノートPC_e0084756_15201727.jpg

一方、デジカメで撮った所見、すなわち静止画はMacで管理しています。Macにはiphotoというおまけソフトがもれなくついてくるんですが、これが意外に便利で最近愛用しています。具体的には、デジカメで患部を撮影。メディアカードをカメラから抜き、Macと繋がっているエプソンの複合機へ入れると、勝手にiphotoが立ち上がり、クリック一つで写真を読み込み、それをpowerbookの画面で、患者さんに説明。さらには、またエプソンの複合機で印刷してカルテに貼る。というような使い方をしています。ちなみに、レントゲンなんかもうちの所は一応デジタルで出力しているんですが、それは直接PCには繋がっていません。学会で必要な場合などは、フィルム化された(すなわちアナログ化された)画像をシャーカステンに貼って、それをデジカメで撮ってまたデジタル化するというようなことをしています。一見無駄なようですが、医療専用のPCはとてつもなく高いし、しかも旧式というのが相場なので、極力民生品を使えるような環境にしておいた方がいいと思います。

その他には、院内の掲示物の作成やら、他の先生へ患者さんを紹介する時の、診療情報提供書やらも、Macで作っていますが、コンピュータの話になるとどうも、くどくどと長くなってしまいますので、今日はこの辺で。

この記事が参考になれば、ポチット押してください。(一日一回、ご協力よろしく。)
☆人気ブログランキング(病院・診療所部門)へ☆
Commented by osha-p at 2006-08-01 09:07
Macはパワーブックですね。私はG4なんです。TVでお医者さんが出る時によくG4も近くに写ってたりするので、医療のデータ関連はMacが多いのかと思っていました。今年のはじめころ、うちにあるもう一台G3の買い替え時期だったのですが、CPUがインテルへの変更期だったのでやめました。Winはやはり互換性がいい事でしょうか?マイクロソフトオフィスはWin版にしたので、Excelの応用力の広さに感激してます。(^^)

Commented by jibikai at 2006-08-01 09:55
>osha-pさん、わたしも院長室にはG4を置いておりまして、そちらはブログ更新用と、たまに統計をとったりするのに使っています。医者が個人の研究などで使うのは私の世代(40代前半)はMac派が多く、その前後はWindows派が多いようです。一方、医療用検査機器に使われているのは、ほとんどWindowsだし、レセプトコンピュータ(医療会計用)や最近流行の電子カルテなんかもそうですね。Macの場合、業務用としては、一部の放射線科でCTスキャンなんかの画像解析に使われているぐらいなんじゃないでしょうか。
Commented by 心療耳鼻咽喉科医 at 2006-08-01 21:33
この記事はとても参考になりました。私は以前マックでしたが留学してからウインドーずになりました。ドイツのラボではほとんどがウインドーズ2000でした。そこでしこまれました。。。。ところで医療用のシステムは本当に効果なのでなるべく民生品を応用しようという姿勢は私も同じです。iphotoは便利そうですね。
Commented by jibikai at 2006-08-01 23:50
>心療耳鼻咽喉科医さん、iphotoは最初のヤツはダメだったけど、バージョンがあがって最近のヤツは意外と良いですよ。データベース作って、それに画像を取り込めば検索しやすいんでしょうが、とりあえずiphotoに入れといてmemoにIDだけ打ち込んでおくのが、忙しい外来中には良いかと思います。
動画もQT形式だったら、 静止画と一緒に管理できます。電スコ(うちのはオリンパス製)からの動画もfirewire経由で直接QTムービーにして取り込めるし、従来のDVフォーマットよりはるかに容量の小さくて、まあまあ実用に耐えるH.264形式なんていう圧縮フォーマットもありますので、ハードディスクもそれほど圧迫しなくなりました。
Commented by 心療耳鼻咽喉科医 at 2006-08-03 08:28
H.264形式について教えていただきありがとうございました。このフォーマットをつくるのは専用のキャプチャーボードが必要なのですか?それとも取り込み後ソフトでエンコードしているのでしょうか?大変初心者の質問で恐縮です。外来に遊び心がないとなかなかつらいので私も挑戦してみたくなりました。
Commented by jibikai at 2006-08-03 10:17
>心療耳鼻咽喉科医さん、H.264でムービーを取り込めるようにするには、まずQuck Time playerを Quck Time Pro.にバージョンアップします。(たしか数千円、クレジット払い)それには、Quck Time playerを立ち上げて、Quck Time player→ユーザ登録でオンライン登録すると、メールで「キー」が送られてきて、それを「ユーザ登録」の「登録コード」に入力すれば完了だったかと思います。
バージョンアップ後は、
firewireでMacと電スコを直接接続。
QT Playerを立ち上げ、「環境設定」→「録画・録音」→「品質」で「高品質H.264」を選びます。
これで、準備は完了。
あとは、「ファイル」→「新規ムービー録画」で新しいウインドウが開きそこに、電スコの画像が表示され録画できます。
ということで、新しいQTになってから、キャプチャーボードもなしで直接ムービーを取り込めるようになりました。エンコードも取り込みと同時ですので、感覚的には直接Macがビデオデッキのように使えるようになるわけです。
Commented by jibikai at 2006-08-03 10:31
(追加です。)
なお、このやり方で取り込んだファイル容量を見ますと、15秒間の記録で、わずか1 Mバイト、従来のDVフォーマットでは100 M位になりますので、その差は歴然です。その割に画質は落ちないのが特徴です。もちろん、Power Pointなどのプレゼンテーションソフトでも再利用可で、学会ではちょっと見劣りするかもしれませんが、身内の勉強会あたりでは十分使えます。
Commented by 心療耳鼻咽喉科医 at 2006-10-15 13:15
ご教授ありがとうございました。この記事を思い出して読み返していました。うちは残念ながらデンスコではなく古いカメラシステム(アナログ)なのでやはりキャプチャーボードが必要になりますね。マック用のキャプチャーボードはいくつもあるのでしょうか?これから調べてみます。私もiphotoをつかってみたくなりマックの購入を考えはじめました。
Commented by 心療耳鼻咽喉科医 at 2006-10-15 13:35
失礼しました。しらべたらカメラシステムにfire wire出力がありました。残念ながら赤外線眼振カメラにはありませんのでこちらはアナログキャプチャーボードを経由しなければなりません。こんなふうにして接続するシステムが複雑になっていrく、、
Commented by jibikai at 2006-10-15 21:52
>心療耳鼻咽喉科医さん、
Windowsマシンでもfirewire入力端子があれば、Quick Time Pro.7の
Windowsバージョン
http://store.apple.com/0120-APPLE-1/WebObjects/japanstore.woa/wo/0.RSLID?mco=EA27BE85&nplm=D3381Z%2FA
が使えるようです。
アナログからだと、私の場合は
ちなみにビデオ・キャプチャは、外付けのカノープス製のものを、以前、
使っていたことはありますが、使い勝手はそう悪くはありませんでした。
これだと、キャプチャソフトも今は付いてくるんじゃないでしょうか?
Commented by jibikai at 2006-10-15 22:24
追加です)
もし、内視鏡や赤外線CCDからの画像をPCに直接保存するので
あれば、”USBフットスイッチ”という商品があり、任意にキーを
割り当てできるはずなので、録画開始、停止、静止画保存などを
フットスイッチに割り当てれば、ハンズフリーでコントロール出来る
ので、便利かも知れませんね。
USBフットスイッチというのは、検索してみると
いくつかの商品がヒットするはずです。
Commented by 心療耳鼻咽喉科医 at 2006-10-15 23:49
ありがとうございました。以前キャプチャーボードを(外付け)で使用していましたがどうしても画面に時間差ができてしまい使用をやめてしまいました。本当はパソコンの画面を見せながら録画をしてムンテラしたいのですが時差があるためにパソコン画面を見ながら操作できないためにモニタ画面とノートパソコンと画面が2つあるじょうたいになってしまっていました。時差の出ないキャプチャボードを探したのですが1年前はないということでした。(かなり苦労しました。このような使い道の人は少ないようで店でぎょっとされたものです。)今は時差の無いキャプチャーボードがあるのでしょうかーーーフットスイッチは使えそうですね。早速探してみます。
Commented by jibikai at 2006-10-16 13:50
>心療耳鼻咽喉科医さん、
外付けのビデオキャプチャですが、私の場合、ビデオデッキの
アナログ出力からの信号をデジタル化するのに使っていましたが、
たしかにPCの画面では、タイムラグがあるのとコマ送り状態に
なってました。
それで、今日試しにダイレクトにオリンパス製の電スコから、
firewireでデジタル出力したものを、リアルタイムでPower Book
で取り込んでみました。(ソフトはQuick Time Pro. 7.0)
結果は、やはりコマ送り状態でまだまだこれ単独では厳しいようです。
以前、わたしもTVモニタをなくして、PCモニタに一本化できない
ものかと野望を抱いたことがありましたが、まだ、まだ無理のよう
ですね。おそらくキャプチャボードの処理速度というよりも、PC側の
動画処理能力、表示能力がまだまだ追いついていないのでは
ないでしょうか。
フットスイッチはMac用の良いのがなくて断念中ですが、
Win.用のはいくつかあると思います。
by jibikai | 2006-07-31 16:05 | 耳鼻科医のお道具箱 | Comments(13)

山形市の耳鼻咽喉科 あさひ町榊原耳鼻咽喉科  院長のブログ


by jibikkuma