聴力検査〜その3〜
2007年 07月 12日

横軸は周波数で左が低音、右側が高音の順に並んでいます。このうち日常よく聞く音は、500〜2000 Hzです。また、健康診断や人間ドックなどでやる聴力のスクリーニング検査は、1000Hzと4000 Hzの2種類の音の気導だけを調べます。
縦軸は聴力レベルといいまして、要するに音の大きさなのですが、基準の値の0 dB(デシベル)は聞こえが抜群に良い人のレベルでして、正常な人を集めて平均値をとっても、0dBとはなりません。なお数字が大きくなればなるほど、大きい音じゃないと聞こえない、ということを表しますので、グラフの下の方に来れば来るほど、聞こえが悪いということになります。およそ20dB以内であれば、聴力はほぼ正常と考えています。
オージオグラムでは、右の気導の閾値には丸印を付けて、赤い線で結びます。左は×印を青い線で結んで区別します。現在のオージオメータはほとんどが、検査結果であるオージオグラムをプリントアウトする機能があるのですが、モノクロで印字しますので、その場合は色分けは出来ませんので、右は実線、左は点線として区別します。
骨導の閾値は、右はカタカナのコの字を左右反転したような記号、左はカタカナのコの字の様な記号で表します。元々は耳を横から見たような絵を描いていたのが、簡略されてこのような記号になりました。
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今回は、聞こえの閾値をグラフ化した”オージオグラム”についてお話ししました。
まあ、万人向けの話ではないのですが、聴力検査の話、もうしばらくおつきあい下さい。
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メニエルでは、初期は低音障害型でも徐々に山形・・・・もとい、山型や水平型に移行するといわれています。聴力の正常範囲、というのもなかなか難しいものがあるかも知れませんが、30~40 dBだと軽度難聴というところでしょうか。ただ検査して軽度難聴でも、本人はまるきり自覚がないとか、逆に正常範囲なのに、難聴や耳閉感を感じているケースとか、様々です。
そうなんですよ。閾値の絶対値も正常かどうかを判断するには重要ですが、片側の難聴の場合は、健側との比較も需要になりますから、片側から両側性へと移行する際には、なかなか病状を把握しづらいかもしれませんね。