遅発性内リンパ水腫
2008年 10月 10日
(その前に、「内リンパ水腫」とは一体何? という方は、こちらの記事を参照下さい。
さて、遅発性内リンパ水腫の話に戻しますが、まずは何が「遅発性」なのかという疑問は当然あろうかと思います。この病気は子供の頃、あるいは発症時期不明の、高度な感音性難聴がすでにある人が、何年とか、あるいは10〜30年も経ってから、めまいを繰り返したり(同側型)、もともと良い方の耳まで変動を繰り返しながら聞こえが悪くなってしまう(対側型)病気です。先行する片側の内耳障害から、何年とか何十年も経ってから起こってくるので、”遅発性”と呼ばれるわけです。ちなみに、先行する片側内耳障害による高度感音性難聴ですが、原因は突発性難聴だったり、ムンプス(おたふく風邪のウイルス)ウイルスなどのウイルス性難聴だったりすることが多いようですし、原因不明の感音性難聴のこともあります。
もともと難聴のあった側に起こった場合は、すでに大分聞こえが悪いわけですから、難聴が進行したとの自覚はほとんどなく、めまいだけが自覚され、これを同側型といいます。
一方、もともとは難聴のなかった良い方の耳に起こった場合には、良かった方の耳まで聞こえにくくなりますので、結局は両側とも高度難聴となり、会話も不自由となってしまいいます。
治療は、メニエール病とほぼ同様に、落ち着いているときはビタミン剤やATP製剤などで内耳の代謝を補助することと、内リンパ水腫の軽減を目的として、高浸透圧利尿剤を内服してもらうことが多いですが、発作時にはステロイドも使用することがあります。
それでも、完治は望めませんので、同側型、対側型いずれにしてもなかなかやっかいな病気なのです。
頻度としては、もともと一側性の高度感音性難聴のある人には10数パーセント位の確率で起こるそうですので、突発性難聴や子供の頃のウイルス感染などで、片耳の聞こえがかなり悪い人は、ちょっと頭の隅にでも入れておいて下さい。
http://oshap.exblog.jp/8121110/
と、絵にしてしまいましたが、どうなんでしょう(^^;;

6年前に急性高音感音性難聴を発症、ステロイド注射や血流改善薬を飲んでも改善されず、耳鳴りが残る。ここにきて、耳鳴りが以前より激しくなり、その日に、一日めまいと嘔吐、不安になり一週間後(本日)耳鼻科に行きました。聴力はあまり、衰えていない。低音は聞こえるのでメニエールではなく、この遅発性内リンパ水腫の疑いがあり、1週間の薬を処方されました。
そうですね、症状と経過からすると同側型の遅発性内リンパ水腫の
可能性はありそうですね。やはり、しっかり経過を診ていただく
必要があると思います。
遅発性内リンパ水腫は一般にはそれほど知られていない
病気ですが、実際には意外と多いかも知れないと思っています。

ワタシの彼が遅発性内リンパ水腫なのですが、このところ突発的に目眩が起こるようです。それも頻繁に・・・
彼はとても忙しく睡眠時間も十分にとっていないような気がします
やはりそういう事も関係してくるのでしょうか?免疫力とかは関係しますか?
後、食事など症状を軽減させるものはないのでしょうか?
全く、この病気に知識のないワタシはどうしてあげる事も出来ず検索してここにたどり着きました
少しでも軽減させてあげる方法があるなら、教えていただきたいです
お願いします
遅発性内リンパ水腫はそれほど多い病気ではないので、
何をすれば良いとか、推奨される食事療法とかははっきり
いわれているものはないです。ただし、同じ「内リンパ水腫」が
直接の原因で起こるメニエール病などでは、発作の予防として
「過労とストレスを避ける」、「適度な有酸素運動は良い」、
「塩分の摂りすぎに注意」ということはいわれています。
内リンパ水腫が出来る原因としては、免疫系のトラブルや
ホルモンのアンバランス、ウイルス感染などが関係している
可能性はあるようですが、はっきりとはしていません。
症状の軽減には、ありきたりですが、
十分な休息、バランスの取れた食事、
精神的に安定した状態、適度な運動などが必要なようです。

めまいの原因が何かにもよるのですが、一般的に内耳性のめまいの
場合は、代償を促すためにもできるだけ早期から、動くように
した方が良いとはいわれています。
ただし、もちろんめまいといっても様々。一概にはいえない
ところもありますので、よく主治医の先生とご相談することを
お勧めします。

はじめまして。
遅発性内リンパ水腫の疑いがあると診断された蒼月と申します。
私は小2でおたふくにかかり片耳を失聴、13年後の今年七月に疑いがあると宣告され、今四種類の薬を飲んでいます。
疑いがある、とのことでまだ確定診断は受けていないのですが…受ける方がいいのでしょうか。
今回、悪くなっているとすると、たまたま、起こったメニエール病との
鑑別は難しいですよ。それから、遅発性内リンパ水腫と診断がついた
として、今の治療方針から大きく方向転換されることはないでしょう。