耳鼻科医のお絵かき〜蝸牛の構造〜
2009年 01月 09日
前回の記事では、内耳の中でも特に聞こえを担当する蝸牛の
概観について下のようなイラストを使ってお話ししました。
今回は、蝸牛の構造をもう少し詳細に見ていきたいと思います。
蝸牛の断面のうち、四角で囲った部分を拡大してみます。
蝸牛の断面は鼓室階、中央階、前庭階の3つの部屋に分けられ、
鼓室階と前庭階は外リンパで、中央階は内リンパで満たされます。
鼓室階と中央階は基底板で、中央階と前庭階の間はライスネル膜で
隔てられていますから、通常内リンパ液と外リンパ液が混じり
合うことはありません。一方、いずれも外リンパ液で満たされている
鼓室階と前庭階は頂回転でつながっています。
基底板にはコルチ器(ラセン器)という構造が乗っかっており、ここが
リンパ液を伝わってきた音の振動を、神経の興奮に変換するシステムです。
コルチ器には内有毛細胞と外有毛細胞があり、そこに神経の末端が接続する
という構造になっています。
さて、次回はコルチ器についてさらに詳しく見てみたいと思います。
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関連する過去の記事
耳鼻科医のお絵かき〜内耳の仕組み・その1〜
耳鼻科医のお絵かき〜内耳の仕組み・その2〜
耳鼻科医のお絵かき〜蝸牛の構造〜
滲出性中耳炎について調べてたら偶然、見つけたんでコメしました(^_^;)
私は26歳で、10年程前に右耳が滲出性中耳炎で耳鼻科に行ってたんですけど、鼻から空気を通す治療が苦しくて、嫌ですぐに通院をやめてしまいました。
去年、とうとう右耳がほとんど聞こえにくくなり、これはヤバイなぁと思って、耳鼻科に通い出しました。最近、鼓膜切開をしてチューブを入れてもらいました。
今までの音の大きさで慣れてたんで、チューブを入れた時は周りがマイクを使ってしゃべってるみたいな大きさに聞こえて感動しました。
本当、耳って大切ですね。でも、他人に耳を触られたら気持ち悪いし痛いから耳鼻科はキライです(T_T)
貴重なご意見ありがとうございます。
滲出性中耳炎の治療としては、耳管通気とチュービングは
標準的なのですが、確かに治療を受ける側としては多少なりとも
不安や痛みや恐怖はあるのでしょうね。医者の側からすると
どうしても、治ることを優先してしまいがちですが、
患者さんの治療に対する不快感を少なくすることも大事ですね。
参考になりました。
でも、是非 耳鼻科も好きになってもらえると嬉しいです。
自分は高校の教員をしており、耳の構造を生徒に説明するためわかりやすいイラストや説明を探していたところ、こちらのサイトと出会いました。
こちらのサイトのイラストも説明もとても分かりやすいので生徒たちに紹介したいと思いますがよろしいでしょうか?